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ふたつでひとつ






いつも思い出すのだ。
今日みたいな雪の降るクリスマスには・・・。


兄っちとのクリスマス。 それはいちごちゃんにとって、大事な大事な思い出のひとつ。
兄っちは覚えてる? 初めて一緒にやったクリスマスパーティ。

二人で小さなケーキを二つ買って。 ロウソクの明かりで。
ふたりっきりのクリスマス。

にゃはは♪ 懐かしいなぁ・・・。 あの頃のいちごちゃんはちっちゃくて、いっつも兄しか見てなくて、なんでも兄っちと一緒じゃないとイヤで。 あっ、もちろん今でも一緒がいいのだ!
兄っちがケーキを一口、パクッって食べると、それを見ていちごちゃんも、パクッって。
兄っちはそんないちごちゃんも見てニコニコしてたね。 やっぱり可笑しかった?

そんな時、兄っちがケーキのいちごを食べようと取って・・・。
いちごちゃんもケーキのいちごを取ったら。


ぽろっ・・・


あっ、って思った時にはいちごは床に落っこちて汚れちゃったのだ。
いちごちゃん、フォーク持ったまま目こすって。
兄っちがクリームまみれのお顔を拭いてくれたの。


そのあと、はいって。


・・・はんぶんこのいちご。
いちごちゃんは、ずっとあのいちごの味は忘れないよ?


甘くて、優しくて、ちょっぴりしょっぱい。


兄っちとのはんぶんこのいちご。


また、一緒に食べようね。 もちろん、はんぶんこでねっ!




 了


  戻るのだ〜!