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2度目の手術

再発告知の次の日の朝、こんな事もあろうかと用意していた入院バッグを抱え病院へ。
当然絶食(だって出ないんだもの)、お腹が張って痛む度にブスコパンを筋肉注射で入れ
て、腸の働きを抑制。
そんな状態で、取り敢えず注腸検査。前回の胃の手術前の検査の時は、注入された
バリウムは、下剤飲むまで出なかったけど、さすがに今回は直腸閉塞してますんで、
注入したバリウムが全部は入らずに検査着びしょびしょ。気持ち悪かったぁ。
処置としては、まず左の腎臓が尿が流れずに腫れてきているので、腎臓がおだぶつに
なる前に、狭窄した尿管にステントという細い管を入れて尿が膀胱まで流れるようにし
ました。
これが地獄。尿道から内視鏡を差し込んで膀胱内部が見られるようにします。それで
モニターを見ながら内視鏡をガイドとして、ステントを挿入。で、膀胱から腎臓まで尿管
の中をうまく通るように管(ステント)をぐりぐりと感触を頼りに送り込んでいきます。
終わったら、上手く入ったかをレントゲンで確認。内視鏡を尿道から入れるんですよ!!
これは痛くて涙出ます。いや、ほんとに・・・大げさじゃなく・・・。
これで、ひとまず腎臓はOK。
後は直腸の狭窄です。これまたステントという筒状の金具を入れて様子を見よう、という
事になりました。これは痛いということで、医者曰く「ちょっとぼうっとなる点滴」を入れなが
ら処置してもらいました。取り敢えず、このステント留置で狭窄部分が押し広げられ何日か
ぶりで便が出て、お腹の痛みは去りました。
が・・・悲劇はこれからでした。狭窄部分が肛門に近いところであったため、わたしの括約筋
さんが活躍しなくなってしまい、大人用おむつのお世話に。これでは日常生活に支障が出て
しまう。わたしは何よりQOLを大事にしたいのにぃ〜!ということで主治医に訴えました。
「わたしの括約筋が活躍してくれなくなったんですけど、これってず〜っとこのまんまなんです
か?どうにかならないでしょうかねぇ?」「う〜ん。狭窄が肛門に近いところだからね。違和感
はあると思うよ。取り敢えずもうちょっと押し込んでみるけど。」と押し込んでくれました。1回
じゃ違和感も無くならなかったし、おむつも相変わらず必需品。それでもう1回押し込んでもら
いましたが、結局それ以上奥に入れると狭窄部分を広げる用を成さないということで、これ以
上は無理ということで違和感と痛みはそのまま。。
結局、ステントが入ってた2週間ほどは、お尻の違和感と痛みとの戦いでした。
しかも、食事する度もの凄い吐き気(この時はまだ抗がん剤使ってなかったのに)。
この吐き気は、医者も原因がわからないと頭をひねっていました。
ステント留置後1週間ほどで、TS-1という経口抗がん剤をのみ始めましたが、飲む前から
あった吐き気以外は副作用も無く、下痢も治まり気味で良い感じでした。
そしてステント留置から2週間、悪夢は起こりました。便意をもよおし御手洗いに行ったら、
その日はめずらしく下痢ではなく、胃の手術後初めてといって良い位まともなお通じの感触
でした。嬉しくなって看護士さんに「なんか、今日はもの凄く良い便が出たよ。」と自慢まで
してしまいました。でも、その後からいっこうに便が出なくなったのです。
そしてまたまた自己申告。「先生、なんかステント入ってない感じなんですけど。触診して
もらえます?」(いつも肛門の触診を要請してばっかりですが、そんな趣味無いですから)、
触診の結果、やっぱりステントが抜け落ちてた事が判明。硬くて良い便が出たと思ってい
たら、排便の時にステントが一緒に排出されてただけでした。相変わらずそそっかしいわた
し。心配した看護士さんが「ステント抜けちゃったんだって?」と来てくれました。
そんな彼女にサービスのつもりで「なんかね。硬くて良い便が出たと思ってたら、ステント
が一緒にすてんと落ちちゃったみたいなんだよね。」と言ったら寒がられました。我ながら
ちょっと親父入ってたかしらと、反省。
結果として、あまりに狭窄が激しすぎて再度ステント留置しても同じ事になるだろうって事
で、最後の手段”人工肛門”にするしかないということに。
そして、次の日人工肛門の手術を受けました。今回は、お腹に直径7cm位の穴あけて、
腸を切って、縫い付けるだけだったので1時間位で終了でした。
でも、術後直ぐにもの凄く身体がガタガタ震えて、痙攣だと思ったわたしはナースコールを
押して、来てくれた看護士と様子を見に来た医師に「これって痙攣ですか?」とガチガチ震
える口で聞きました。「いえ。痙攣ではないですね。これから熱が出るんだと思います。」と
、やな予言をしてくれました。どんぴしゃり。その時は35℃台だった熱が、その後40℃近く
まで上昇いたしました。
おかげさまで次の日の朝には熱も下がり、導尿のバルーンも抜けました。前回と違い歩い
て病室にまで戻れました。(今回はドレーンも無し)
その後2週間ほどお食事リハビリと人工肛門のお手入れ方法の学習、TS-1の副作用の
観察で入院生活を送っていましたが、また今回も廊下で会った主治医に「元気そうだね。
明日退院する?」と言われて、退院の運びとなりました。
しかし、わたしの主治医ってば、廊下で退院の話するのが趣味なのかしら??