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メンテナンスについて(2004年12月5日)

 最近の、ボールベアリング内蔵のヨーヨーには、メンテナンスが必ず必要です。
おそらくこの部分が、他の遊びと大きく異なる点の1つであり、ある程度の年齢がいかないと遊べない理由でもあります。プレイ以外にもメンテナンスに時間をかけることが面倒で出来ないのであれば、それはヨーヨーを使う資格がないことになります。
 ただ、ヨーヨーの進化に伴い、メンテナンスの仕方も変わってきており、このエッセイの内容もそれに併せて変えていこうと思います。
 ハイパーヨーヨー時代には、ベアリング内蔵のヨーヨーには、定期的にオイル交換を行うのが必須のメンテナンスでした。
 ヨーヨーにオイルを使うというと、それは恐らく、ヨーヨーの回転を良くするためだろうと思われるかもしれませんが、実は逆です。ヨーヨーに使用するオイルは、回転を良くするためではなく、むしろ回転を制御して、ヨーヨーをリターンさせやすくするために使用するのです。
 今思い起こせば、その時代、ヨーヨーのメンテナンスは、苦難の連続でした。なにしろはじめは、こちらも、正確なメンテナンスの知識がない。だから、BANDAIから出ている本そのままに、「ヨーヨーの軸にオイルを注す」くらいのやりかたでしたから、時として、ヨーヨーがうまく巻き戻らなくなり、そのヨーヨーを使用するのをあきらめるというようなこともありました。
 その後、メンテナンスを簡素化出来るパーツがいろいろ出ました。まず、プロヨーのヨーヨーに見られる「コルクバッド」。これはコルクで出来たディスクをスターの代わりに使用することによって、ストリングをからめとる方式です。プロヨーは、この「コルクパッド」によほど自信をもっているようで、当時ほとんどの自社製品に採用していました。また、トムクーンの「ターボディスク」。これによって、バイパーのようなスターをもたない機種や、スターがあっても、うまく糸をからめとれない機種を、よく戻るヨーヨーにすることができました。
 さらにダンカン社の「フリクションディスク」があります。これは「コルクパッド」に比べてもさらに汎用性があり、ダンカンのヨーヨーの他、エクリプス、ブートレグ、ヨーヨージャム社の製品などに使用することが出来ます。この「フリクションディスク」を使うと、ベアリングにオイルを塗らなくとも、うまいぐあいに糸をからみとってヨーヨーが戻ってきます。しかも、オイルを使用しない分だけ回転力もある、誠に願ってもない好都合なアイテムであると言えます。
 そして、現在、ストリングトリックにおいては標準になっている「ラスペネメンテ」。これは、ジッポオイルやブレーキクリーナーを使って、脱脂したベアリングを保護するために、浸透潤滑剤「ラスペネ」にベアリングを漬けおきする方法です。これだと、基本的にオイルは使わないので、一度メンテナンスすれば2〜3ヶ月程度も、メンテナンスフリーでヨーヨーを使うことが出来ます。ただし、オイルによってヨーヨーが戻るということがないので、バインド(引っかけ戻し)が出来る上級者でないと、ヨーヨーを扱うことが出来ません。
 ヨーヨー初心者の方は、関係あるサイトを探したりして、ヨーヨーのメンテナンスに対して十分な知識を身につけてください。それが上達の近道であると言えます。
 もちろん、私に答えられる範囲のものであれば、いつでも質問してくださいね。

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