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武者烈伝とSD世代

武者烈伝最大の敗因は・・・

武者烈伝は古参のファンのもとめる形でのリメイクであった筈なのに、
なぜ打ち切りスレスレだったのでしょうか?

いろいろ憶測が飛ぶ話題ではありますが
実は最大の原因はバンダイ側の「ターゲット層の見誤り」にあると私は思います。

当時の烈伝のキャッチコピーがこうです。
「親子で楽しむ武者烈伝」
武者烈伝は親と子の二世代での売出しを前提としていたのです。

しかしちょっと待ってください。

SDの生まれた85年当時12歳の少年がいたとします。
その人は烈伝の始まった2004年当時32歳。
なるほど5〜7歳のお子さんがいたとしてもおかしくありません。

しかし私が小学生時代の感覚では(あくまで私周辺の感覚ですが)
SDはほとんど小学生までという感覚があり、その後も追っている人間は希有でした。

その中での最年長を計算してのことです。

しかも七人衆までフォローしてるとなると五年ほど経った その後の第二世代の方が馴染みが強いと思います。
(さらに大鋼などまで理解している第一世代の人はかなりのつわものだと思います。)


小学生時代の大部分をSDに投じた第二世代の私自身を例に取ると
武者のBB戦士が発売された88年当時6歳、
武者烈伝が発売された04年に22歳です。(あー歳がばれる)
高校生で学生結婚していないとちょっと「親子で楽しむ」のは無理そうです。

ちなみに七人衆は当時周りで大流行りしてました。


このターゲット層の見誤りはミニ元祖でも同じことが言えます。
(メーカー側の考えるターゲット層が実際より高かった)
もう少しメーカーはターゲット計算をちゃんとして欲しいな・・・。

というわけで以下SD世代まとめ

SD世代まとめ

SD世代は大体約5年おきで区切れるような気がします。(あくまで大体)

五年ごとの4とか9の年に転換期が訪れる傾向があ為です。
またその転換期ごとに大体で世代も割り切れるんじゃないかと思い。
まとめてみることにしました。
またこれらの分類は基本その年代で小学生直撃だった人達を対象にしてます。

注:第一世代だけ便宜上四年で区切っています。
バンダイも94年次、SD10周年としてキャンペーンしていたので問題ないかと。

SD第一期世代 1985年頃〜

85年に始まるカプセル塩ビ人形「すーぱーでぃふぉるめわーるど」(通称:ガン消し) シリーズから始まるSDガンダム最初の世代。
そのコレクション性、そしてキャラクター性により大ヒットガン消しブームを呼ぶ。
本家ガンダム劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のおまけにもなった。(SDアニメの同時上映も)

そのヒットを受けベンダー事業部、ホビー事業部、などバンダイ各部署がこぞってSDを商品化し 後の各SDワールドを作る礎となる。

ただこの頃のSDはガン消しなどのガンダムや その他サンライズロボット物のパロディとしての色が強く
独立したキャラクターとしてはあまり見られてはいなかった・・・。

この少し前からの世代は狂四郎世代でもある。

SD第二期世代 1989年頃〜

SDムシャガンダムの登場(88年)。
そして狂四郎の武者のような下敷きモチーフが無い二番手「ナイトガンダム」の登場(89)により その後のSDの広がりを決定付け、ただのパロディから脱却し一人歩きし始めた年代。
武者、騎士、コマンド、ガンドラなどビックバン的広がりを見せたSDが最も盛り上がっていた年代である。
OVA、ドラマCD、単独劇場公開などもこの時代の特色である。

タカラの魔神英雄伝ワタル等とはライバル関係であった。
またそれらライバルも含めた当時のSDブームは凄まじく、 (色んな会社がSD的なキャラや商品を出していたのだ) ガンプラとしての売り上げもリアルタイプのガンダムを上回っていた時代でもある。

ガンダム野郎世代。

SD第三期世代 1994年頃〜

武者や騎士の話において、過去との繋がりを強く描き
(過去主人公の再登場や生まれ変わりの登場、設定の繋がり)
物語が大きく盛り上がりを見せた時代である。

だがそれは同時に新規ファンの獲得には一つのハードルを作ってしまったとも言える。
(これは現在も大きな課題である)
また、若年層よりになったGガンからの平成ガンダムのヒットにより、 徐々に若年層のガンダムというアイデンティティを失い、その力を衰えていったという一面もある。

武者と双璧をなしていたナイトガンダムシリーズ外伝、聖伝の打ち切りはこの頃最大の事件であった。
また玩具シリーズ「元祖SDガンダム」や 「ガシャポン戦士」の流れをくむ単色塩ビ人形シリーズ「Rガンダム」も同時期に姿を消し SDワールドは(ほぼ)武者一本に絞られてしまう。

プラモウォーズ世代。
SD的なリアルガンダムも多く活躍と言う意味ではこの時代のガンダム世相がよく読み取れ、 その後のSDとリアルガンダムを予見させる内容とも言える。

第四期世代 1999年頃〜

SDガンダム衰退の頃、SDに再び商品的価値を復活させたのは プレイステーションゲーム「SDガンダムGジェネレーション」(1998)のヒットである。

このゲームは無数のSDユニットを生産設計して リアルガンダムのストーリーをなぞっていくというシュミレーションゲームである。
いわばリアルガンダムをSDに置き換えただけのリアルSDと言われるタイプである。
その為、SDの自体のキャラクター性を打ち消す為、それまであった瞳を廃したのもこのシリーズからであり、 その後「スーパーロボット大戦」シリーズでも採用されている。

注:
瞳の無いSDガンダムのゲームやガシャポンはそれ以前にもあったが それはドットや立体の小ささから瞳を書き込むのが困難だったための場合が多い。
また、中身に瞳が無くてもそれらのパッケージアートでは瞳が描かれていることが殆どであった。 パッケージアートから瞳を廃したのはGジェネがほぼ初である。
(Gジェネの前身である「SDガンダムジェネレーション」ではまだパッケージアートには瞳があった。)

Gジェネのヒットはその他のSDワールドにも大きな影響を残している。
初期段階では色んな世界観の(人格のある)SDが登場するはずだった「武者ジェネレーション」
また、外伝の機兵の設定を再利用した「SDガンダム英雄伝」等は
瞳も無く人格も無いSDに人間のパイロットが乗り込んで戦う物語となっており、 完全に「機械」として描かれている。(武者ジェネは終盤少し異なるが)

目のある奴は嫌いとかいう発言を聞くとおっちゃん少し傷ついたもんだ・・・。

ただ苦言を呈してるようにも見えるがGジェネはゲームとしては大変面白く 私個人としても大好きなゲームシリーズである。
また旧ノーマルBB戦士の追加パーツをつけたリニューアルや新規キットの販売などの功績も大きかった。 あくまでSDワールドでの影響への苦言である。


そんな(一時的とはいえ)既に非人格SDが主流となっていた当時、(しかもSDワールド絶滅の危機だった当時) 鳴り物入りで現れたのが「武者○伝」であった。
久々の正統派SDシリーズ(戦国伝としては異色だが)、しかも横井・今石、両画伯の参戦での人格SDの復活は 個人的には)まさに光明がさした様な気持ちであった。(しかもヒットしたので御の字)

しかしGジェネの影響も色濃く残っており主役級の覚醒後の姿には瞳が無く、 続く○伝2、○伝?の主人公にも瞳は無かったが、 物語終盤には遂に三人の歴代主人公に瞳が入ることとなる。

ある意味○伝は「SDが瞳を取り戻す物語」とも言えるのだ。

(最初だけちょっと)ガンプラ甲子園世代。

第五期世代 2004年頃

数えていくと第五世代なんですが
なにせついこの前の事でしかも現在進行形ですからまだなんとも・・・

SDGFや武者烈伝を見ていたであろう世代。
しかしSDGFは作品こそ良いものの玩具の売り上げは芳しくなく、 烈伝などの武者も模型屋から縮小されてたり。

大きいお友達の方が多かったりで 肝心の子供層に認知されているのか不安になる世代。

ただSDGF、武者烈伝、番長とバラエティに富んだ世代なので この世代が育つと意外とたくましいかも・・・。





なんかその時代の事件しか書いてない気もするが・・・(汗)

インターネットの普及によって世代間の知識差がなくなってきています。
設定などは割と簡単に調べられますが、 しかし当時の空気と言うものは文字情報だけでは知りえないものもあり、 また世代ダイレクトな所でなければ書く人間も少ないと思いますので書きました。

私は初代ガンプラシリーズを買いにプラモ屋へ殺到した経験がありません。
(BB戦士のνガンダム以降の初期シリーズもそういうことがあったそうですが・・・)

しかし駄菓子屋の脇にあるガシャポンにたむろして 何が出るか判らないギャンブル性を楽しんだり。(時にはガシャポンじゃないものが入ってたり)
十円玉ジャラジャラ持って一枚一枚カード引いてキラを当てる喜びは知っています。(100円じゃ駄目なんだー!)

各世代にそれぞれの時代背景があると思います。
そういうノスタルジーこそ大事だと私は思うんですよ。

また世代じゃなくても、そういう郷愁を想像するのだけでも楽しいと思いますので、
(古いアニメのDVD見ても当時のCM入れてくんないかな〜とか思ったりするのは私だけだろうか?)
参考程度になれば之幸い。

[2007年0413著]





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