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画像でウェブを作る

ウェブサイト構築のヒント集 > 「画像でウェブを作る」

イメージ文字

印刷組版における DTP では、時として文字を画像化します。 これはアウトライン化と呼ばれる処理であり、これを行うと外観は文字であっても画像データに変換されます。 画像にするコトで文字の形を図形のように変化させたり、 使用しているフォントがインストールされていない環境にも対応させるコトが可能となります。

文字の画像化

時として、ウェブサイトでも文字を画像化して表示しているケースがあります。 文字を画像化させると、どのような機種で閲覧しても(画像を表示できる環境であるならば)大きさ・造形ともに一定のものが 閲覧者のディスプレイに表示されます。 占有面積も画像ですからに一定になります。 上の画像(イメージ文字)は、横200ピクセル・縦84ピクセルの寸法で固定表示されるわけです。

文字を画像に置き換えるパターンとしては、ロゴマーク、キャッチコピー、見出しなどにおいて部分的に用いられるコトが 多々あります。 また、写真と文字がセットで画像になっているパターンも多いかと思います。 今回は文字を画像に置き換えてビジターに提供するメリットとデメリットを考察していきます。

コピー入り写真


優れたデザイン性と安定性

文字の配置や全体から見た強弱のバランス、これらもデザインの内ですから文字もかっこよく並べてみたいものです。 デザインに執着するほど文字を画像化したいという要望は強くなるでしょう。 特殊なフォントの使用、縦書きや微妙な配置バランスも思いのままです。

少なくとも、ウェブ訪問者が文字として読めるという意味においては、 画像化された文字も通常のテキスト文字も同様の効果を持っています。 そして見栄えにこだわりたいのなら、文字を画像化した方がはるかに装飾性能は高いわけです。

そしてもう一つ重要な点が表示の安定性にあると思います。 テキスト文字を画面に表示させる場合は以下の手順を踏むため、閲覧者の環境によって必ずしも 同様の表示が行われないという側面があります。

いろいろと不安定要素が多いので、ロゴマークなどは画像化したものを配置するのが一般的かと思います。 また、写真との合成を行いたい文字についても、CSS で jpg や gif にテキストを重ねて配置したのではズレる可能性が大いにあります。 狙ったとおり、意図したとおりに表示させたいのなら、文字を画像化するしかないでしょう。


いくつかのデメリット

マシーンが理解できない

文字を画像化してしまうデメリットの一つは、画像化された文字はボットが読み込めないという点にあります。 ボットとはグーグルボットなどのウェブの文字情報を自動収集する検索エンジン・プログラムの総称です(ここではそういう意味でいきます...)。 検索エンジンは公開ウェブサイトのテキストを拾っていき、その文字情報を元にデータベースを構築します。 つまり、画像化された文字は拾われないワケであり、 検索エンジン対策としては画像は何ら意味を持たないコトになります(alt のテキストは拾ってくれる)。

柔軟性に欠ける

長辺が 200px 程度であれば特に問題は無いのですが、大サイズの画像化文字は融通の利かなさが利便性を損ねます。 文字の大きさを変えるコトができないし、 画像サイズ以上の大きさにしているウィンドウでしか満足に閲覧するコトができません。 読みやすい大きさに文字サイズが整えられているのならともかく、 10pt とかの小さ目のフォント・サイズで一行の長さが 50文字とかあると読むには目を細めて凝視する必要がでてきます。

読みにくい小さめの文字をムリヤリ読んで、目が痛くなった日には誰だって腹を立てるでしょう。 しかし、800px * 800px とかの巨大な一枚板に文章を載せているウェブページをたまに見かけてしまいます。 パチンコの新台情報とか...(これは写真メインなので別にいいんですが)。 個人的に極悪だと感じるのが、転職サイトの求人案内で巨大一枚板がでてくる場合です。 社長のありがたい言葉が小さな装飾文字(読みにくい)で 800文字くらい書かれていたりするのですが、 この手のページは2秒でスルーしたくなります。 「これは嫌がらせか?」と、さえ思ってしまいます。

大きな文字入り画像

ダウンロードに時間がかかる

256色gif では無く、jpg で巨大画像を見せ付けられると、ダウンロードに時間がかかります。 特に文字を埋め込んだ画像の場合、それが表示されないと意味がまるで分からないというコトになりかねません。 個人的な考えですが、ウェブページで信用を得たいと考えるのならばエロサイトの逆をいって欲しいと願います。 つまり、ナロー・バンドでも素早く表示され、目が泳がないですむようなシンプルな構成です。 リンクをクリックして未知のウェブページに飛ぶとき、ナロー・バンドだと数秒間何も表示されないケースは結構あります。 この「無の数秒間」は恐怖を与え、リンク先はヤバいページなんかな? とかのマイナス思考に支配され、 思わず”戻る”のボタンを押してしまいます。

エロ以外のサイトなのにエロサイトっぽい構成のウェブページを作るのはどうかな? と、思いますよ。



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