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2002年6月24日公開

稼動開始は間近、現在の状況は……

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稼動開始の7月5日まで、既に2週間を切りました。
目前に迫るキャリバー2に対し、各所で動きが出ています。

3ヶ月に一度発行されるナムコの季刊誌・ノワーズに
キャリバー2の記事が4ページ分掲載され、
ゲームシステム・ゲームモード・キャラクター紹介が行われています。
中でも注目したいのはアーケードモードの紹介に使われている2点の写真です。
うち1点からはタイムリリースキャラクターの人数が、
もう1点からはストーリーの結末が予想できるからです。
これ以上詳しく書く事はネタバレに繋がるのでやめますが、
気になった人はナムコのお店へ足を伸ばすか、
またはナムコHPの ここ を読んで頂きたいと思います。

そして、7月5日の稼動を前に、特定の店舗には先行入荷が行われ
ロケテストの形をとった先行稼動が今週27日から始まるという情報も流れました。
もともとの情報元は このHPのアーケードニュースというページですが、
現在では様々なサイトに情報が寄せられており、
横浜キャロットだけでなく、幕張・名古屋・京都でも先行入荷が決まっているとのことです。

 

このようにキャリバー2への期待が高まっている一方、
新作に不安を覚える人も増えているようです。
やや調整不足の面もあったロケテスト版を遊んだことからくる不安に、
タイムアタックモードやサバイバルモード・新企画であるコンクエストモードなどの
ナムコの販売戦略の内容に魅力をいまいち見出せないことが重なり
「ひょっとしてキャリバー2は対戦ゲームとしては出来が悪いのではないか」
「一人プレー専用モードなど作る必要は無い」といった懸念・不満が生まれているようです。


ここからは僕個人の主観(無駄に長文)となりますので、お忙しい方はこのリンクでお戻り下さい

 

 

 

個人的には、キャリバー2に一人プレー専用モードが搭載されることは喜ばしい事だと思っています。
僕も毎週のように上級者との対戦を楽しんでいますので
確かにキャリバー2を「対戦して楽しいゲーム」に仕上げて欲しい、という願いはあります。
でもそれは一人プレー用モードの存在とは無関係のことだと考えています。

対戦の面白さにどっぷりつかり、それを繰り返す人は、
キャリバーが好きだけど激しい対戦には乱入する勇気が出ないというライトユーザーの存在を
ついつい忘れてしまいがちなものです。

最近になり、アミューズメントジャーナルという業界誌の
キャリバー2に関する記事を読む機会がありました。
その記事の中で、開発者の世取山宏秋さんは、インタビューでこう述べています。

今回やろうとしていたことは二つありまして、第一に対戦格闘ゲームとしての磨き上げですね。
もう一つは現在のアーケード市場を見て、「なんとかできないか」ということを考えてました。
〜中略〜
対戦格闘の部分を磨き上げる事で対戦格闘ゲームのファン層を取り込み、大会などで盛り上がってくれるのは
うれしいことですが、今のアーケードの市場を見ると常に対戦が盛り上がっているかと考えた時、
必ずしもそうではないんですね。対戦格闘ファンの方々はよりよい対戦ツールを欲しているかと思うんですけど、

それ以外の人たちは一人で時間をつぶしたりとか、ぷらっと来て100円いれて「楽しめた」と
思えるものが欲しいのかなぁ? というのが一方ではあるんですよ。
そのあたり、双方のニーズを満たす製品って作れないかなという要望が多方面からありまして、
それをなんとか短い期間で形にしたのが「ソウルキャリバーU」なんです。

 

キャリバーが盛りあがっているお店として、新宿の西スポなどが挙げられますが、
そういうお店でも、決まった曜日の夜に常連が来て対戦をするといった時間帯限定の盛りあがりだと思います。
それ以外の、例えば平日の昼間などは、キャリバーで遊んでいる人はめったにいないでしょう。
ですが、まばらながら、店内にはお客さんがいます。このような人達から、このような時間帯でも
100円が投入されるようなゲームになれば、キャリバー2は短命に終わる事はなくなるはずです。
他方で、盛りあがっている時に乱入しても瞬殺されてしまうけど、一人プレーもつまらないから
ゲームモードがたくさんある家庭用が出るまでキャリバー2をやらないで我慢しようという人もいます。
無味乾燥なアーケードモードだけでなく、ゲームモードのバリエーションを増やせば
こういう人達がゲーセンに来てくれる可能性もないわけではありません。

世取山さんやキャリバー2の開発に携わった方々は、
このような状況に目を向けられたのではないでしょうか。
「対戦ツールとしての磨き上げもしっかりやった上で、もう一つのニーズにも対応しよう」
という開発チームの理想は、実現に向けて努力する価値は十分にあるものだと思います。

ところで、世取山さんのインタビュー記事を読み終わった時に、一つ疑問に思った事がありました。
仮に、対戦ツールとしてキャリバー2は出来が良く、対戦が面白いゲームになり
また、一人用モードも好評で、ライトユーザーがゲーセンに通ってくれるようになったとして
この時に、コアなユーザーとライトユーザーとの間に、はたして接点は出来るのでしょうか?
というのも、アルカディアに載せられたPR広告を読むと、キャリバー2で是非初心者と上級者は交流をしてください、
というような意志が読み取れるのに対し、それを実現するのには
上記のような開発スタッフ側の努力は直接関係が無いからです。

もし、キャリバー2を本当に成功させたかったら(コケさせたくなかったら)、
実はプレイヤー側の努力が最も大切なのかもしれません。
ゲームの出来そのものでカバーできる範囲が限られる以上、
盛りあがるか否かはプレイヤー各人の意識によって決まるのでしょう。

もし、キャリバー2に期待する人が、ここを読んで下さっていたとしたら……
まずは、あなたにできることからはじめてみて下さい。僕もがんばります。
キャリバー2で楽しい時間を過ごせる事を願っています。

 

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