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さて、慣らしというのは、結局のところやる気でやらないといつまで経っても終わらない。開けられないからと近所だけ走っていたら終わるのは1年後になっちまう、ということで、週末は首都高漬けだ。

ルートは適当だったが、基本的には、俺に先立ってハヤブサからGSX-R1000への乗り換えを敢行したジョニーのお薦めでC1外回り→箱崎→向島→C2→湾岸線→新木場→レインボーブリッジというルートで回った。実は俺は首都高はよく知らないので、あんまり適当に走っていつのまにか別料金路線に入るとイヤなので、結構このルートに忠実に走った。
まあ今回の慣らしで、だいぶ首都高の土地勘も付いたと思うけど・・・。

さて、やはり慣らしなだけに、なるべく巡航したい。であるから空いている夜の方がいいだろう。ということで金曜の夜中に首都高に入る。この日は上記ルートはレインボーブリッジが大事故で通行止めだったので無理だったため、もっと小さく回るルートに変更せざるを得なかった(戻れるか凄く不安だった)。しかし、週末の夜中にぐるぐると首都高を走る・・・と云えば、まさに誰が名付けたのか「ルーレット族」。ええ、それと思しき連中もいました。が、俺は常に80-90km/hの間で巡航。明らかにもっと飛ばせるバイクがこんなペースで走っていると、獲物を待っているのかと勘ぐるヤツもいるのだろうか?何度か、他の大型車が俺の後ろや隣斜線をしばらく並走してから前方に消え去っていくことがあった。
そうです、僕は飛ばしません、飛ばせません。構わないでください、と半ばふてくされて走っていると、しまいには雨が降ってきた

天気予報では明日は雨だったが、今晩はもつ筈だったのだ。それなのに!いっつもこうだ。俺は神も仏も信じちゃいない・・・つもりだが、こと天気についてだけは、神の存在を感じることがある。そして神は、俺が何かすると雨を降らすのが面白くて仕方ないらしい。
・・・なんて叙情的に言ってても濡れて風邪をひいてはバイクにも乗れなくなってしまうので、諦めて帰宅。それでも、この夜は150kmほどは走った。

さて、次の土曜日。予定では雨・・・と思ってたのに、雨は降ってない。あー、これなら最初から昨日の夜に無理しなくても・・・と思ったが、まずは洗車をする。雨の中で高速を走ったので、結構巻き上げられた砂がそこらじゅうに付着している。俺は洗車が苦手なのだが、砂で研磨してしまわないように注意して、「フクピカ」で磨いた。
さて、天気も持ちそうだし、これはもういっちょ行かねば!と、昼前から再び首都高を目指す。高井戸インターまでの国道20号線はえらい渋滞だ。すり抜けは苦手ではないが、なにせ回転を押さえているので機敏な動きができない。そのため、渋滞路でも普段よりだいぶペースが落ちる・・・ああ、イライラするな。
高井戸のインターに付くと、おもむろにポツ・・・ポツ・・・と雨が。ぎゃああ!まあ梅雨時だから仕方ないって言えばそうなんだけど・・・でも、ここまで来たからには開き直り、さっき洗車したバイクが再び泥にまみれるのを諦め、いざ首都高へ。
とくにC1、C2といった環状部分の渋滞は特にひどかった。それでもたまに芝浦(お台場)のパーキングで一服しつつ、淡々と走る。昼間にはあんまり飛ばしているバイクはいなくて、80km/h程度でも車を縫って走るようになる。レインボーブリッジを渡ったところで遠足?と思しき、幼稚園か小学校低学年程度のこどもがたくさん乗ったバスの後ろに付けた時には、後ろの方のこどもがガラスに張り付いてこっちを眺めていた。前の赤SVもそうだが、派手な原色のバイクはこどもウケがいい・・・。彼らのうち一人くらいは、「俺も将来ああいうの乗りたい」と思ったろう。フフフ。

さて、いいかげん、同じ姿勢で走りつづけて体も痛くなって来た午後四時。既に5時間に渡って首都高をダラダラと走りつづけた結果、走行距離はおよそ500kmに達した。・・・よし。とりあえずこれで第一段階終了にしよう。メーカーのマニュアルには、「800kmまで4000rpm、1600kmまで6000rpm・・・でないと、数千kmで壊れる、かも知れません」と恐ろしいことが書いてあるのだが、欧米とは交通事情も違う。それは無理だ。実際、走行距離の割にはクランクは回ってると思うね、巡航が少ない日本では。ということで、高速4号線から国道20号へ、そのまま一路、府中のショップに向かう。

店につくと、嬉しい誤算というヤツで、今朝にシングルシートカバーとステッカーが届いていた。オイル交換を頼み、ついでにそれらを装着してもらう。ただ、ステッカーは、「ZX-6R」という大きいのだけ貼らないでおいた。無地が意外に気に入ってしまったのだ。
さて、小一時間の作業待ちの間に、まだ食べてなかった昼飯を近所のマックで食う。相変わらずしつこい味だ。そしてやはりハンバーガーにはお茶でなくてコーラだ。
作業を待つ間に、これでどのくらい回していいかを考える。6000rpmなんてのは我慢ならないとして・・・まあ、全開は15500rpmだから、3段階で行くなら当然次は10000rpmが妥当だろう。まあ、ちょっと控えめにして、基本的には9000rpm前後になってりゃいいかな・・・。
そして作業が終わり、シングルシートと化したマイティフロッグが工場から出てくる。・・・いいねえ。やはりこの方が雰囲気出るねえ。本日は、これで終了。あとは家まで5kmほどの道のりをちょっと楽しんで帰るとしよう・・・。

店の前は一方通行の商店街なので、はやる気持ちは押さえてそろりと発進する。県道に出てすぐに交差点があり、国道20号へ。・・・さて、限界の2/3とはいえ10000回転と言えば、およそ街乗り用マシンの全開より回ってるかも、ってなレベルだ。期待しつつ、ちょいと手首を捻る・・・と、うっひょー!当たり前だが、いままでの5000rpm走行とはまったく違う次元の加速が始まり、わずかの時間の後にはその他大勢の車の2倍、いやもっとの速度に達していた・・・。
・・・。
面白すぎる。
イヒヒヒ、とヘルメットの中を奇妙な笑いが満たす。今まで散々俺をぶち抜いた一般車ども!見ぃーてぇーろぉーよおおお!っとアクセルを(半端に)開けて爽やかな加速を楽しみ、道行く車、バイクをすべてゴボウ抜きする(ただのスリ抜けとも言う)。まあ、今までの俺の慣らしペースが偉く遅かったので、それをパスしていった方々には何の落ち度も無いんですが。とりあえず、すぐに帰るのは却下だ。
結局、すでに夕刻ではあったが、あまり無目的に走るのも飽きていたので、首都高を南西から北東に抜ける形で走り、宿敵であるジョニーのアジトと偵察に行った。首都高ではまあ、前のマシン、SV400Sでの最高速ぐらいは出したのだが、その余裕に驚いた。挙動がぜんぜん違う。フワフワしない。伊達にアスファルトの継ぎ目毎にケツを突き上げるサスではないな。
さて、今は言わば停戦中のジョニーのアジトには、禍禍しい色のGSX-R1000が。跨ってみると、6Rに比べてハンドルは遠いが、そんなに大柄とも思えない。これは確かに手強そうだ。しかし、ね。問題はない。
ジョニーは翌日には「梨本塾」参加でR1000のサーキットデビューとなる。飛び込みで来たらどうだ?と誘われたが、それはできない。やはり慣らしはまだやりたいし、俺は次に参加する時には、それなりの速さで行くつもりだ。まだ、時期尚早。増して、人が走るのを見てるだけなんてのは、俺は基本的に好きではない。

ちなみに、この翌日は晴れの予定で、実際に晴れたのだが、俺が帰ろうとしたら雨が降って来てました。昼の首都高での汚れは、夕方にバイク屋がメンテのついでに洗ってくれて奇麗になってたのに、三度、ドロドロになりながら首都高を走って帰りました。

さて、5000rpm以下、最高速は94km/hという忍耐の時期は終わりました。全開はまだだけど、いよいよ実力の何時部を垣間見せてきたマイティフロッグの次の慣らしレポートもどうぞ。では。(TOPへ