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蛙乗修行日記 - Object Oriented -

セリヌンティウス、ではないが

さてさてさーて。中途半端な復活から一週間が経ちました。この間、またムービーを見ていて思ったのは、やはり俺の乗り方はおかしい、しかもバイクが寝ていない、なおかつ、体がアウト側(というか車体上)に残ってるように見える、つまり、膝擦ってるけどリーンウィズじゃねえの?って感じだ。アラは次々と見つかる。
けど、二兎を追う者一兎をも得ずということですから、アレもコレもと言わずに、引き続き前回の課題で練習しようと、また土浦巡礼なのであった。

とにかく、まずはこの変なハングオンを直したい。で、まあちょっと前に約束を取り付けておいたんだけど、今回は助っ人を要請した。別に俺だって、ジョニー以外にバイク乗りの友人が皆無なわけじゃないんだぞ。マッシュは、高校時代の友人だ。そういう意味ではジョニーより古い。ただ、彼はバイクに乗れるようになったのは大学進学後であり、しかもえらい僻地の大学へ行ったので、一緒に走ったことはあまりない。
社会人になってからは関東に戻っているが、なかなか忙しい男で、結局バイクをお互い見たことはあるが、走ったことはない間柄だ。
ただ、マッシュには最近誕生した愛娘がいる。
ジョニー(ここでは触れてなかったが、実は赤子持ちだ)の例を引き合いに出すまでもなく、娘息子が生まれた家にはDVカムが存在しているという法則を俺は知っている。
なので、「一緒に練習」とかってそそのかして俺の走りを研究するための資料となる動画を撮影してもらうことにしていたのだ。

マッシュの都合で、この日は午後の走行にした。最近は4時近くなると寒いからな…と、ちょっと心配していたのだが、えらくいい天気で気温も高い。絶好の練習日和だ。
トミンに着くと、すでにマッシュは来ていた。羨ましいトランポでの参上。この漢は、トミンは初だが、実は学生の頃からサーキット走行の経験があり、今も(と言ってもしばらく自粛していたようだが)もてぎなどで練習することもある本格派だ。
と、その2つ隣には、見覚えのあるR1とIT臭のする眼鏡の漢が。先週に引き続きヒダカさんだ。天気がいいので来た、とのことで、午前中に走っていたらしい。タイムはさらに0.1秒詰まったそうで、28.2秒。へえ。良かったね。…いや、実際には凄く羨ましかった。そこまでタイムを上げていながら、なお、練習毎にベスト更新。恨ましい。いや羨ましい。
ただ、その後嬉しそうに自慢してくれたSnap-Onのラチェットレンチは別に羨ましくなかった。俺、基本的にガムテープ以外を使った整備はしないから。

さて、まずは撮影は置いておき、適当に20周くらい走る。お題は前回と同じ。で、タイムは最期に29秒台が出ていた。よしよし。
続いて、より気合いを入れてたくさん走る。
が、タイムはたいして上がらない。でも、フォームの改造が優先ということで…と言っても、30秒くらい切れても…と、欲目を出すせいか、走り終わってみると、まだ残って見ていたヒダカさんに体がまた開いている(車体に対し)状態に戻ってる、と言われる。やはり。

客観的に見てみよう

そこで、いよいよ動画の出番だ。
さらに20周ほど走ってマッシュに撮影してもらい、早速見てみると…あれ?おかしいな?お前このテープどっから持って来たんだ?去年撮影したんじゃないの?ってくらい、自分の走りは見覚えのあるスタイル。つまり、いろいろ変えているつもりだが、外から見てみると全然変わってない。

…ちょっとガッカリ。でも、これこそが動画の力だ。「こうしているつもり」という自分のイメージではなく、実際に自分がどう動いているかが正確かつ客観的に見える。お陰で、課題は一層明確になったではないか。
いろいろ考えているつもりなのに結果が付いて来ないのは、思想が間違っているのではなくて、実践が不十分だからなのだ。

どうも、頭ではやらなきゃいけないことがわかってるつもりで、実行もしているつもりなのに、出来ない。どうしたものか…と、まだ残ってるヒダカさんと話していたら、ひとつのヒントを得た。「フロントが浮かないようにカウルに伏せる、その基準は『スクリーン越しに前を見る』ということ」だと言う話。
俺が気にしているのは、伏せられないことではなく、体を起こせない(常にタンクに伏せたようになっている)ことなのだが、伏せる方を思い切りやれば、どうしても意識的に体を起こす動作が必要になる筈ではないか。デフォルト(<-もしやIT野郎的表現?「基本状態」とでも捉えてください)が猫背な俺が体を起こすのを忘れないために、逆に伏せていい時はこれでもかと伏せてみると言うのは、手かも知れない。

そして早速、その辺を実践すべく走り出す。ちなみに、今日は午後は数台しかバイクがいなく、実に快適だ。

で、「逆もまた真作戦☆起きる為に伏せる」は、なかなかいい。ヒダカさんの言うように加速時に思い切り、スクリーン越しに前を見るまで伏せる。今のところ、この動作自体の必然性はイマイチ実感できてないが、この姿勢ではとてもコーナリングは出来ない。なので、嫌が応にも減速時には体を起こすアクションを起こさなければならない。メリハリがつく。いい感じだ。で、体を起こすと、着座位置にも変化が起きた。なんだか、予想してたのと違う感じだけど、とにかくちょっと乗り方は変わった。オーケイ、まずは変化が大事だ。とにかくこれでしばらく走ろう。

さて、そうこうしながら走っていると、前方にZX-6RRが。遅れて来たこの人は、確か前々回の練習で「蛙4匹」状態だった時の1台。「峠のよろず屋」というサイトを運営している人だ。RS?俺はナンバーのないバイクについては良く知らないのだが、そんな感じのに乗ってかなり速かったようだが、今はマシンを乗り換えたばかりで苦戦している模様。しかも、この前もそうだったのだが、コースにやって来て最初のうちはあんまり速くない。スロースターターと言うよりは、慎重に事を運んでいる様子だ。
今のペースはどう考えても30秒を切るかどうか、という程度。しかし、当会の誇る極秘情報網(本人のサイト見ただけ)によれば、彼は6RR で苦戦していると言っても28秒には入れている。
と、来れば…いいぞ。まずは後ろにつけたぞ。いくら本気を出してないとしても、どノーマルの同じバイクに抜かれるのは悔しかろう?ならばこのまま、ジリジリとペースを上げていってくれ。俺が気づかないくらいちょっとずつ、1周につき0.1秒以下ずつだ。俺は離されないように食いついて、10周粘れれば28秒突入だ、ギコハハハ!…などと都合のいいことを考えて走っていたら、当人はまったくやる気がなかったようで、思い切り道を譲られてしまった。くそ。作戦台無し(その後、走行時間し終了間際には28秒台を出していたようだ。再度作戦を実行したかったが、俺は粘るのどうのの前にガソリンがなくなった。残念。)。

でも、俺としては、この時はなかなかいいペースで走れた。で、P-LAPを見ると、数本の29秒台のうち1本は…29.494秒。お!2、3回前のレポートで第一目標としていた「29秒台前半」が出たじゃないか!
まあ、ここ1年で言えばベストなのでちょっと嬉しいが、やはり、最近の気分としてはそんな程度ではとても浮かれポンチな気分にゃなれない。

余談だが、この辺で、ベスト更新して楽しそうにしていたヒダカさんが電話を受けたあと「停電があるのにサーバーが…」と寂しい顔をして帰って行った。御愁傷様。まあ、だいたい同業者ですから、気持ちは察します。俺もそんなんで今年のゴールデンウィークはメタメタだったし。
まあいい事があれば悪いこともありますって。悪いことがあってもいい事があるとは限らないけどね。

ともあれ、その後も続けて走ったが、フォームに気をつけて走っているからか、疲れが出たか、タイムは30秒0止まりだった。これはちょっと問題だが、まあ、いろいろ考えて走っていたのでよしとしよう。

実はこの日、梨塾の常連でありR1に乗るyukiさんも来ていた。彼も28秒前半を出す実力者だが、車載カメラという面白い装置を搭載して走っており、厚意で後ろからしばらく撮影してくれた。
でも彼の車載ムービーはいつも彼が追い抜く部分で終わるので本当は厚意ではなく、「俺のイカす抜き様を見やがれ」という企画の生け贄にされているだけなのだろうか?just kidding! :-)

で、とにかく、それをWebに上げてくれたので見てみたのだが…俺って、3コーナー(右)と4コーナー(左)が特に遅い?(これ
彼は自分でも左の4コーナーは得意だと言っているから、そこは俺が遅いというより彼が速いという要素もあるのかも知れない。でも、彼は俺より現在のまでベストラップで1秒速いが、撮影中は敢えて抜かないようにしている(抜いたら撮れないからね)わけで、ペースを抑えている筈なのに、これらのコーナーではやけに接触寸前まで迫っている。俺の減速度合いが彼の予想を超えていたということか?
実は前回くらいから、走行中に何度となく、どこからともなく頭にわき上がる言葉があり、それは「3コーナーと4コーナ−が絶望的に遅い」ということなのだ。
スピードの乗るストレート前後の最終コーナーと第1コーナー、特に最終コーナーの進入と立ち上がりにばかり意識が行ってしまっていたが、実は、いま俺が手っ取り早くタイムを稼げるポイントは3、4コーナーの改善なんだろうか?
確かにこれらの1速で走る区間はやけに失速する。後ろからせっつかれることも多いし、離されることも多い気がする。
間違いないな。ちょっとこの辺はおろそかにし過ぎているようだ。

(参考:yukiさんのサイト MotoGp.net、著作権オッケーなの?という要素が多いが、実はちゃんと契約をとっているとのこと。お見事。)

それと、もうひとつ。やっぱり、気をぬくとアクセルの開け方がヌルい。他人を抜く時などは、行くと決めるといつもの周より明らかに鋭い加速をマイティフロッグはしてくれる。でも、たいていはオーバーランなどせず、普通にコーナーは回れる。それはつまり、普段が余力を残しているという意味だろう。きっちり開けないと。


なかなか思うようにタイムは上がらない。とは言え、ここのところは行くたびにペースが上がっているし、直すべきところもハッキリして来ている。なかなか冬眠に入る気にはなれない。次のマイルストーンは29.2秒、つまり自己ベストの更新だ。実は、29.2秒は1ラップしか記録しておらず、29.3秒は出したことがない。非常にフロック的な自己ベストなのだ。これを超えれば、間違いなく去年より進歩したと言えるし、28秒台もすぐそこだ。
寒いのは大の苦手なのだが、今は出来れば3日くらい土浦で合宿したいくらいの気分だ。即ち、やる気まんまん。

12月、いろいろと忙しくなる時期なのに困ったものだ。


ちなみに、同行のマッシュはこの日、30.5秒ほどまでタイムを上げた。しかし、トミン走行は初体験、タイヤはパイロットスポーツ(マシンはCBR929RR)、しかも事情があってコケたら冗談抜きで左遷されかねない重圧とともに走っていることを考えると、さっさとタイムを上げないと抜かれてしまうなこりゃ。やべーな…頑張って逃げなくては。(TOPへ