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+++FE 紋章の謎 会話集+++


第2部12章 火竜の墓場

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第2部12章 火竜の墓場



■ワールドマップ上




マルス達は チェイニーの
後に続き、北へと進む。

高く連なる山々・・・
切り立ったがけ、ふかい谷・・

いくつの山をこえたのか・・
突然、突きさすような熱気に
おそわれた。

溶岩が河となって流れ出る。
ごうごうと音をたてて、
彼らの行く手をさえぎる。

それはまさに
あくむを見ているような
恐ろしい情景であった。

■オープニング



(マルス)

すごい・・・・
なんて所だ・・・
じっとしてるだけで
体が もえつきそうだ

(チェイニー)
フレイムバレル・・・
火竜の墓場さ

退化して けものになった
火竜族が 死を待つところだ

(マルス)
退化?・・・
いったい 何のことだ

(チェイニー)
竜族は 滅びつつあるのさ
竜としての本性を 竜石に
とじこめないかぎり やがて
理性を失い けものになる

(マルス)
だから 彼らはマムクートに
なったのか?

チェイニー 竜族について
知ってるなら 教えてくれ

(チェイニー)
うん・・・
竜族は 何万年も前から
この大陸にすみつき
文明を築き上げてきたんだ

人間にはおよびもつかない
知能と能力があった

だけど 突然滅びの日が
やって来たんだ

まず 子供が生まれなくなり
つぎには 理性を失い
野生化してあばれだす者が
続出した

長老達は 種の終わりが
近づいてきたのだと言った

もはや どうすることもできぬ
残された道はただ一つ
竜であることを捨て
人間として生きることだけだと

竜族はパニックにおちいった

長老のことばを信じた者は
竜としての本性を
石に封じて人間となったが

竜としての プライドが
捨てられず 最後まで
人間になれなかった者は

やがて 理性を失い
けものになった

(マルス)
それが あの火竜達だと
言うのか・・・

(チェイニー)
ああ そうだ
ほかにもいっぱいいるよ
彼らは 今ではただのけもの
もう 二度と戻れない・・・

この谷を支配する
火の部族に あやつられ
奴らの かちくに
なりさがっているんだ

さあ マルス
続きはまた後にして
もう行こう

火の部族は たちが悪いから
グズグズしてると 一人残らず
火竜の いけにえにされちまう

■制圧後



(チェイニー)

ふうー
ようやく火竜の谷は
ぬけたようだな

だいじょうぶか マルス

(マルス)
うん・・・なんとかね

チェイニー
野生化した竜族が他にも
いるって言ってたけど
本当なのか

(チェイニー)
ああ ほとんどの竜族が
長老達の意見に従わず
竜のまま野生化して
絶滅していった・・・

もう生き残っているのは
一部の限られた場所を
のぞいて ほとんどいない

火竜の谷のほかに飛竜の谷
氷竜神殿 竜の祭壇・・

(マルス)
竜の祭壇・・・・・?

(チェイニー)
うん マケドニアの山おくに
ある 魔竜の墓場だ
そこには 地竜もねむっている

(マルス)
地竜・・・!!
メディウスの他にも
地竜がいるのか!?

(チェイニー)
もちろんさ

竜族の中でも神竜についで
強大な力を持つ地竜族は
長老達の意見に従わず
集団で逃亡した

そして 今のドルーア地方に
すみついたんだ
だが・・・・やはり
さだめはかえられなかった

やがて地竜族は理性を失い
同じく野生化した魔竜や
飛竜と共に
人間におそいかかったんだ

もちろん 人間達が
かなうはずはないよな

ほとんど 全滅して
大陸のかたすみに
おいつめられた

その時・・

竜族最高の力を持つ
神竜族の王ナーガが
一族を率いて人間を
守る戦いをはじめたんだ

壮絶な戦いだったが
最後にはナーガが勝利し
ねむりについた地竜を
ドルーアの地中ふかく封印した

そして その封印の力が
おとろえることのないように
「五聖玉の盾」 を作って
ラーマン神殿に残したのさ

もう ずっと昔・・・
千年も前の話だけどね

(マルス)
そうか・・・
それで わかったよ

つまり神話でえがかれている
守護神ナーガとは
人間を助けた
神竜族の王のことなんだね

その 出来事が神話となって
現在に残った

でも それなら
神剣 ファルシオン を
人間に残したのも?

(チェイニー)

ああ そうだよ
あれはドラゴンバスター
竜を制する剣さ

身を守るすべを持たない
人間をあわれんで
ナーガが 自分のきばを
きりだしてつくった

そして 盾とともに
ラーマン神殿に封印し

神殿には強力な呪文をかけて
神竜以外の竜族を
近づけなくした

やがて ナーガは
残った一族の者に 人間を
見守るようにと言い残し

生まれたばかりのチキを
ねむらせて
その 五千年にもおよぶ命を
終えた

だからガトーは いまだに
その言いつけを守って
がんばってるのさ

(マルス)
えっ チェイニー・・・?
まさか!

(チェイニー)
ああ ガトーは 神竜族さ

もっとも このおれもだけど・・

(マルス)
ま 待てよチェイニー
ぼくには わからない
いったいどういうことなんだ

(チェイニー)
ふうーーっ
のどが かわいちまった
ここらは あつくてかなわないよ
マルス 先を急ごうよ



→NEXT 第2部13章 「氷の大地」

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