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+++FE 紋章の謎 会話集+++


第2部1章 グルニア遠征

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第2部1章  グルニア遠征



■ワールドマップ上




暗黒戦争が終わって1年の後。

戦乱に荒れたアリティア王国
も、マルス王子らの努力に
よって、ようやくおちつきを
とり戻し始めていた。

騎士ジェイガンは、病に倒れた
モロゾフ伯の後を継いで
王子の後見役となり、彼のそば
近くに仕えて 国政を助けた。

そして、シーダ王女を
アリティアに迎え、
マルス王子との婚礼を
発表したのである。

アリティアの人々は、
二人のしあわせそうな姿に
だれもが喜びをわかちあい、
シーダを暖かく迎え入れた。

だが しかし・・・
婚礼を間近に迎えたある日、
突然 帝都パレスから、
一通の命令書がもたらされた。

<親愛なるアリティアの
 マルス王子に告ぐ

 アカネイアの占領下にある
 グルニア王国で大規模な
 反乱が起こったもよう

 ついては 貴国にグルニア
 討伐の手助けを要請したい

 王子はアリティアの全軍を
 率いて ただちに出撃し
 グルニアの反乱を制圧
 されよ>  アカネイア皇帝

アカネイア王国は、
アリティアにとって父なる国。
その命令は絶対である。

やむなくマルスは、
騎士カインに祖国の守りを命じ

ジェイガンらと共に、
グルニア遠征へと
旅立ったのであった。

■オープニング



(マルス)
ジェイガン
やっと 着いたのか
あれが反乱軍のたてこもる砦?

(ジェイガン)
そのことについては
占領軍の司令官
ラング将軍がお見えですから
お話下さい

(ラング出現)

(ラング)

おおこれは マルス殿
今ごろおいでとは
のんきなことですな

反乱軍は あらかた我らが
討伐し 後はあの砦ひとつを
残すのみ

まあ せっかくだから
反乱軍のリーダー
ロレンス将軍の始末は
貴公におまかせしよう

(マルス)
え!?
反乱軍を率いているのは
ロレンス将軍なのですか!?
なぜ 彼が反乱などを・・

(ラング)
さあな・・
わしは そんなことは知らん

ただ
ヤツがグルニアの王子を
かくまっていることは事実だ

多分グルニア王国の再興でも
ゆめ見たのではないか

しかし ヤツもバカな男よ
我らにさからって
勝てるとでも思ったのか

マルス殿 ロレンスを殺し
ヤツがかくまっている
グルニア王家の子供達を
とらえるのだ

我らは ここをおぬしらに
任せて 逃げた反乱兵どもを
追いかける

グルニアのバカどもに
わしに はむかった報いを
思い知らせてやらねば
ならぬのでな

(マルス)
ラング将軍・・
いったい何を!?

(ラング)
知れたことよ
反乱に参加した者達の
家族を皆殺しにする

それに 反乱兵をかくまった
村は すべて焼きはらい
二度と 我らにはむかわぬよう
せねばならん

わっはっはっ
ヤツらの泣きさけぶかおが
見えるようだの

(マルス)
ばかな!
何も そこまでしなくとも・・

(ラング)
ば ばかとはなんだ!

貴公は わしの命令に従って
はたらけばよいのだ
よけいなことは
かんがえるな!!

それとも アリティアもまた
わがアカネイアにさからって
反乱でもおこすと言うのか!

(マルス)
まさか! そんなことは・・・

(ラング)
ならば おとなしく
命令に 従われよ!!

マルス殿
のぼせあがってはこまる
おぬしなど わしから見れば
弱小国の王子に すぎぬ

わが帝国の力をもってすれば
いつでもたたきつぶせること
を 忘れるな!

(ラング去る)

(マルス)

・・・ジェイガン これは
いったいどういうことだ
ハーディンは あんな男に
この国を まかせたのか・・

(ジェイガン)
ラング将軍は もともと
アカネイアの貴族なのですが
前の戦いの時には
ドルーア帝国に取り入って

人々から 金をまきあげ
しふくをこやしたと
うわさされる人物です

おそらく グルニアでも
同じようなことをして
人々を苦しめているのでしょう

ロレンス将軍の反乱も
うなずけぬわけでは
ありませんな

(マルス)
ジェイガン!
そんなのんきなことを
言っていて いいのか

はやく ハーディンに
この事実を 伝えなければ
また罪もない人達が
殺されてしまう

(ジェイガン)
王子 お気持ちは分かります

ですが ロレンスが反乱を
おこしたのは事実
まずは彼を何とかせねば
なりません

とにかく人々から話をきき
この国でいったい何が
おこっているのかを
たしかめるのです

その上で 王子ご自身が
ロレンス将軍と話を
されてみては いかがですか

(マルス)

だけど 反乱兵達は
我らがアリティア軍だとは
知らないのだろう
無事に砦まで行けるのだろうか

(ジェイガン)
それは 心配ないでしょう

反乱軍は ほとんど逃げ去り
残っているのはロレンス将軍と
砦の中にいる
子供達だけのようです

ただ 混乱に乗じて
山賊どもが あばれまわって
いますが 奴らなど
我らの敵ではありません

聖騎士アランに命じて
一気にけちらしましょう

ですが王子 わが軍の中にも
戦いの経験がない新兵が
おります

彼らにとっては
山賊と言えども まだまだ強敵
決して 無理をさせては
なりません

わたしも
できれば戦いたいのですが
このトシでは もうそれも
なりますまい

わたしは王子のおそばにあって
軍師をつとめさせて
いただきましょう

では王子 まいりますぞ!

■砦の近くに到達した時



(ロレンス)

帝国の増援部隊が
来たようだ
もはや これまでだな・・・

オグマ殿 かんけいのない
貴公までまきこんでしまって
もうしわけない

だが 最後に一つだけ
たのみを きいてもらえぬか

(オグマ)
おれは タリス王から
将軍の手助けをするように
言われて ここに来ている

おれに できることなら
なんなりと言ってくれ

(ロレンス)

そうか・・・ならばたのむ

この子供達をマケドニアに
送りとどけてほしい

この子達・・・
ユベロ王子とユミナ王女は
グルニア王のわすれがたみ

今までは わたしがひそかに
保護していたのだが
もはやそれもなるまい

ラング将軍の手におちれば
まちがいなく
処刑されるだろう

たのむ
この子達をマケドニアの
ウェンデル司祭のもとへ
とどけてくれぬか

(オグマ)
わかった・・
お二人は おれが命にかえても
お守りしよう

(ロレンス)
そうか すまぬ・・

さあ ユベロ王子 ユミナ王女
あなた達は オグマ殿と共に
脱出するのです

(ユミナ)
いや! わたしは行かないわ
逃げるのなら ロレンスも
一緒よ

(ロレンス)
ユミナ姫・・・
残念だが わたしは逃げられぬ
きずついたこの体では もはや
歩くことさえ ままならぬのだ

だから
わたしのことは気にせず
お二人だけで 逃げられよ

(ユミナ)
どうして・・・
どうしてそんなことを言うの・・
ロレンスは わたし達を
守るために戦ってくれた

そのために そんなひどい
ケガをしたというのに
どうして あなただけをおいて
逃げられると言うの!!

わたしは 絶対行かない
ロレンスのそばを
はなれないわ!!

(オグマ)
どうするのだ 将軍?

(ロレンス)
うむ・・・ こまった
ユミナ様は 一度言われたら
きかぬ方・・・

やむをえまい オグマ殿
貴公 一人で行ってくれ

(オグマ)
そうか・・・
ならば おれは
おれのできることで力になろう

ラングをさがしだして
奴を殺る・・・
おれのこの剣で
奴をほうむってやろう

うまくいけば
このあたりにいる敵も
引き上げるかも知れぬからな

ロレンス将軍
それまでは 何とか
持ちこたえてくれ
・・・・死ぬなよ!!

■村



(村人)

おお・・・どうかこの子だけは
許してくだされ
まだ10才になったばかり

シスターとしての修行も
終わってはいないのじゃ

(マルス)
おばあさん
ご安心ください
その子を奪いに来たのでは
ありません

(村人)
え・・・
おまえ様は帝国の人では?

(マルス)
いえ・・・ちがいます
ぼく達は 戦うために
来たのではありません

何か必要な物があれば
言ってください
たべものもすこしですが
おいていきます

(マリーシア)
待って・・・・
お願い
わたしも連れて行って・・

(マルス)
えっ・・・
きみ・・ほんとに10才?

(マリーシア)
ほんとはもうオトナなの・・
兵隊に連れて行かれると
まずいから
おばあちゃまがウソを言ったの

エーと それでね
ここにかくれていても
いずれ帝国軍にみつかって
連れて行かれると思うの

ラングの兵士は みんな
けもののような男ばかり
でもあなたはちがう
とてもやさしい目をしているもの

ね お願い
わたしをこの国から連れだして
あなたの国に連れて行って
ほしいの

ね おばあちゃま いいでしょ

(村人)
ああ そうじゃな
ここにいるより
たしかに安全かもしれぬ

お若い方
わしからも お願いする
この娘を 守ってやって
くださらんか

もし おまえ様がのぞむなら
よめに やってもよいぞ

この子は わしににて
美人で気だてもよい
きっと よいよめになるぞ

のお マリーシア
お前も この若者なら
うれしかろう

(マリーシア)
やだー おばーちゃんたら
まだ はやすぎるよー
マリーシア こまっちゃう

■民家1



(村人)

ちらっと 見かけたけど
あのアランとかいう騎士さん
かおいろ悪いねぇ

あれじゃ いくら戦っても
たくましくは
なれないと思うけど・・・

■民家2



(村人)

この国には もう若い娘は
残っちゃいない
帝国の兵隊がみんな連れて
行ってしまった

とくに美しい娘は
ラング将軍が
ひとりじめしているというぞ
ばかげた世の中に
なったものじゃな

■民家3



(村人)

病死したグルニア王には
二人の子供があった

ユミナ王女とユベロ王子
といい まだ13、4才の
双子のかわいい子供達じゃ

あの子達はガーネフを恐れた
国王によってカダインへ
送られ

ずっと人質として暗い部屋に
とじこめられていたそうな

ウェンデル司祭が助けだした
時は 今にも死にそう
じゃったらしい

だから司祭は お二人を
カダインの修道院にいれて
見守ってくだされたのじゃ

■民家4



(村人)

ロレンス将軍は 司祭から
子供達を 引き取り
グルニアで そだてようと
したのだ

それを知った皇帝は 二人を
ひきわたすように命じたが
殺されることをおそれた
将軍は 王子達をかくしたのだ

そして将軍は追放され
ラング司令官が来た

ラングは 王子達をさがす
ために とてもひどいことをした
だからオレ達は たえかねて
たちあがったのだ

だが もうそれも終わりだ
この国の者は みんな
ラングに殺されてしまう!

■民家5



(村人)

ロレンス将軍は
若い時にタリス島にいたことが
あるそうだ

そのころのタリスは
まだ統一されておらず
いくつかの部族が争っていた

将軍は一人の若い族長に
力をかして 彼が島を
統一するのを助けたそうだ

それ以来 将軍とその族長
つまり今のタリス王とは
つきあいが続いているらしい

■民家6



(村人)

前の戦争が終わった時
ニーナ様は この国を
ロレンス将軍にゆだねて
自治を許されたのです

ところが ハーディンが
皇帝になったとたん
ロレンス将軍は追放され
ラングの部隊がやってきた

そしてラングは わたし達から
全てを奪っていったのです

お金はもちろん
たべものや きるもの
そして家族までも・・・

ああ・・・
カミユ将軍さえいてくだされば
ラングなど 恐れはしないのに

■会話  マルス→ロレンス



(ロレンス)

マルス殿!
おぬしなのか・・

敵の援軍が来たとは
知っていたが
貴公だったとは・・・

残念だ アリティア軍と・・・
王子と戦わねばならぬとは・・

(マルス)
待って下さい
ぼくはあなたと
戦うつもりはありません

村人達から 占領軍がいかに
ひどい仕打ちをしているかを
きき おどろいています

ぼくは この事実を
ハーディン皇帝に伝え
必ずグルニアを救うと
お約束します

だから どうか剣をおさめて
下さい

(ロレンス)
王子・・・
ご好意は かんしゃする

だが それは無理だ
王子は何もご存じない

ハーディンほどの男が
わけもなく ラングのような
くだらぬ男を司令官にすると
お思いか?

彼は我らの反乱をさそって
グルニア王国を完全につぶし
帝国の領地にするつもりなのだ

そのために あのような
悪逆非道の男をさし向けた・・

(マルス)
まさか!?
ハーディンがそんなことを
するとは とても信じられない

(ロレンス)
すぐには信じられぬだろう
だが彼は皇帝となってから
人が変わってしまった

もう 王子の知っている
あのハーディンではないのだ

だが いずれにしても
我らは終わりだ

王子 最後に一つだけ
たのみがある

この砦には グルニア王家の
おさない王子と王女が
かくまわれている

どうか
この子達を助けてほしい

それさえ ききとどけてくれる
なら わたしは もう
思い残すことはない

マルス殿・・・
どうか わたしの命とひきかえ
に この子達を・・・・
どうか・・・たのむ・・・

(城が爆発し、ロレンスが自爆する)

(マルス)
ロレンス将軍!!
ばかな・・・

■ロレンス初戦時



(ロレンス)

なに!? お前達は・・・
アリティア軍なのか
アリティアまで わが民を
苦しめるというのか・・・

■ロレンス撃破時



(ロレンス)

許せ グルニアの民よ・・

■制圧後



(マルス)

きみ達が グルニアの・・・
ユベロ王子とユミナ王女!?

(ユベロ)
うっうっ・・・
ロレンス・・・・
死んじゃった
ボク達どうすればいいの

(ユミナ)

けだもの!!
近よらないで!
それ以上 近よれば
わたし達も 死にます!!

(マルス)
ちがうんだ!
ぼく達は・・・

(ラング登場)

(ラング)

ほお・・マルス殿
やっと反逆者どもを
とらえたのですな

(マルス)
ラング将軍! 待ってくれ
この子たちには罪はない
ぼくに まかせてくれないか

(ラング)
そうは いかぬな
ほりょどもは わしの城へ
連れて行く

そして 二度と我らに
はむかわぬように
見せしめとして処刑せねば
ならぬ

それより 王子
貴公には マケドニアへ
行ってもらわねばならぬ

マケドニアで
軍の反乱がおきて
王女がとらわれたらしい

ハーディン皇帝は
貴公にミネルバ王女を
助けるように命令されたのだ

(マルス)
なに! マケドニアが!!
わかった ラング将軍
ミネルバを助けるためなら
よろこんで行こう

だが その子供達は
ぼくに あずからせてくれ
たのむ ラング将軍!

(ラング)
くどいぞ 王子!
ならぬと言ったらならぬのだ

さあ お前達
こちらへ来い!

(ユミナ)
いや はなして!!
ユベロ・・ 助けて

(ユベロ)
ユミナ・・ ユミナ・・・

(マルス)
ま 待て!!
ラング! その子達をはなせ!

(ラングがユベロとユミナを連れて去ってしまう)

(ジェイガン)

王子 おちついてください!!
ここはがまんするのです
今ここでラングと争えば
我らも反逆者になります

それに 今の我らには
ラングと戦えるほどの
戦力は無いのです

(マルス)
だけどジェイガン
あの子達を ラングに
わたしていいのか!
ぼくには そんなこと・・・

(ジェイガン)
今は・・・
とにかく 今はがまんして
下さい!!

マケドニアへ行けば・・・

ミネルバ王女が
無事に救出できれば
マケドニアは 我らに
力をかしてくれるでしょう

王子 今はがまんして
マケドニアへ行くのです!



→NEXT  第2部2章 「マケドニアの反乱」

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