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楽しい職場みんなのF2

2003.2.17

賃下げより先に、有害管理職の一掃を
 日経新聞にも無策と叩かれたF2の賃下げであるが「一般職へのしわ寄せありき」の方策でまことに無策というしかない。そもそも、日本における賃金水準が世界に比べ高くならざるを得ない原因は、住宅(土地)取得コストや子供の教育費が世界に比べ、突出して高いことにある(さらに「ゆとり教育」の名のもと金持ちしか高度な教育を受けられない制度が作られつつある)。賃金水準をうんぬんというのであれば、土地取得にかかるコストの引き下げと、ヨーロッパ並に教育コストを引き下げることが最優先(緊急)の課題である。これらの問題解決なくして賃下げを主張するのは愚の骨頂以外の何者でもない。
 それはさておきF2に関して言えば、1990年代後半に大量の「粗製濫造幹部社員」を生産したことが会社の生産性を損ねた大きな原因の一つといえる。粗製濫造幹部社員とは、人格・能力面で管理職としてふさわしくないのに、上の一方的な都合で幹部社員に昇格できた管理職のことである(この次期に昇格した全ての幹部社員を粗製濫造といっているのではない)。これらの粗製濫造幹部社員、また、それ以前にも幹部社員として昇格しておきながら、幹部社員として守るべきルールを守らない「患部」社員が、目標管理評価を悪用した昇進差別、評価差別を行い、部下のモチベーションを著しく低下させることで生産性を下げているという事実はもう何年も前から何度も何度も繰り返し指摘されてきている事実である(休日をも潰して人の2倍も仕事をこなして人の半分しかボーナスをもらえなければ誰だってやる気をなくしますよ)。単に人件費を抑えるのであれば、一方的に一般従業員にしわ寄せをするやり方より粗製濫造幹部社員と、自己都合(気に入らない奴は昇進させたくないとか、派閥を強化したいとか)で粗製濫造幹部社員を作り出した老害幹部社員を厳しく洗い出し断固たる処置をとるべきである。かりにこれらに該当する「患部」社員が1,000人いるとすると一人あたり人件費1000万円として、直接効果は100億円程度であるが、諸悪の根源が一掃されることで業務の効率化、一般従業員のモチベーション向上による生産性向上の効果はこれよりはるかに大きいのではないか。