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楽しい職場みんなのF2

2004.11.22

賃金=生活費
 家族手当は賃金=生活費という根拠で行われています。扶養する家族が多くなると生活費が多く掛かるため手当も多くなるというわけです。賃金=生活費というのは、成果や会社への貢献度をもとにした賃金制度である「成果主義」と対極にあるコンセプトです。確かに、時代の流れは、成果主義が強くなる傾向にありますが、だからといってそれを賛美する意見に加担する必要はありません。その理由は第1に、成果主義には大きな欠点があるからです。特にこのサイトをごらんの皆さんにはこのことは自明でしょう。第2は、賃金=生活費は大きなメリットがあるからです。東大の高橋伸夫教授は、著書「虚妄の成果主義」でこう述べています。「日本企業の賃金カーブは・・・生活費を保障するという目的のために設計された・・・生活費を保障するという観点からすれば、定期昇給的な「年功的」要素は必ず残る・・・住宅ローンや自動車ローンも安心して組めないような賃金体系の会社にいて、将来の見通しが立つわけもないのである。その会社にいて、自分の10年後の未来の姿にある程度の期待ももてないような人が、その会社の10年後を考えて仕事をするわけがない。」経営者が成果主義を推進するのはわからないでもありませんが、一介の給与所得者である私は 賃金=生活費という「生活主義」の方を強く支持したい。高橋教授はさらにこうも言っています。「実力のある社員は年功制を嫌がると思われがちだが、それは中途半端な自信過剰人間のことであろう。」