2005.10.7開設5周年記念 |
「社長に現実をみせろ」に変えた方が良い |
日経ビジネスを読んだ。
「さらば『隠す経営』」と銘打ってはいるが、それは
単なる抽象的なキャッチフレーズのように思える。今
まで何を隠していたのかを問いたい。また、今後は何
を公開するのかを問いたい。
本音をいわせてもらおう。富士通の最も大きな隠し事
は「サービス残業」「長時間労働」「無理な労働によ
る労災」の3点だ。我々社員にとって最も大きな懸案
だ。経営努力で改善を求める。我々と富士通の矛盾こ
そ、電機改革の本丸ではあるまいか。
次に「社員に現実をみせろ」というキャッチコピー。
まるで、今まで我々社員が何か幻想を抱いていたよう
なニュアンスだ。「社長に現実をみせろ」に変えた方
が良いのではないか。我々はずっと前から現実を見て
いた。過酷な現場で上層部の暴走を恨みながら働いて
きた。四国システムズ・会津エフコム・PFU・旧東
日本ディジタルテクノロジなどに代表される数多くの
労働争議がほぼ同時多発的に起きたのは、社長の経営
が失敗した証拠ではないか。
日経ビジネスの記事の最後は「『日本ITの威信をか
けて』。成果主義で誇りを打ち砕かれた社員が、愚直
な黒川の下で使命感を取り戻した。『闘う富士通』が
帰ってくる。」と、つづられている。
この文章から綺麗な言葉をそぎ落とせば、真実が見え
てくる。要は経営不振の原因を「社員の意識」に責任
転嫁しているだけなのだ。そして、ナショナリズムに
似た帰属意識を我々に強要しようとしているのではあ
るまいか。 |
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