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楽しい職場みんなのF2

2002.1.16

再生F2! その3−成果主義(SPIRIT)は誰のためのものか

 今回のシリーズではF2がどうすれば生き返るのか論じます。こんな前向きな話をしようとした矢先に飛び込んできたニュースはフレックス制度の廃止の通知でした。まずはここから話を進めましょう。

 成果主義(SPIRIT)は労働時間の自由度を与える点でフレックス制度と似ている点がありますが、その生い立ちや目的は全く異なります。成果主義(SPIRIT)は1993年バブル崩壊後の最悪の決算を受けて考案されました。1993年度と言えばF2はその決算において大幅な赤字でした。原因はバブル崩壊に加えICL買収費用の支出やIBMへのソフト費用、アムダールの赤字補填など経営責任によるものが多々ありました。当時はバブル崩壊とIT産業の中ではオープン化の息吹が出てきたと言うこともあり各社とも転換期と言えます。ここで対照的な方針をとったのが日本IBMとF2という日本を代表するIT産業会社だったのです。日本IBMは大幅なリストラ費用を計上し退職金を積み上げた構造改革を断行しました。日本IBMは以降ハードからソフトサービス路線に突き進むことになります。当時、IBMを退職した人々で多額の退職金を元手に活躍されている方々も少なくありません。一方F2が打ち出した構造改革は成果主義でした。そのために当時の関沢社長が先頭にたって打ち出した主張は次の2点。「成果は時間では測れない。よって労働時間の管理はしない」「欧米的な個人主義を徹底しろ。組織の和より個人の目標達成が大事だ」。この主張は微修正を伴いながらも今の成果主義のベースになっています。SPIRITが労働基本法違反のサービス残業を強いているのもこの「労働時間を管理するべきではない」との主張によるものなのです。そして打ち出した成果主義は当時注目をあびましたが、結果はみなさんご存知の通りです。