２００１年度決算を読む３

2002.6.5

Ｆ２　２００１年度決算を読む・・・・その３

　Ｆ２　２００１年度の決算が発表になりました。２０００年度は単独で前年度比、経常利益６．８倍の高成績だったのが一転して連結純利益で３８５２億円の赤字転落とは、ビジネスの世界って一寸先はわかりませんねエ。と、評論家ぶるのは、このサイトらしくありません。中身を読んで、そこに潜む仕掛けの解明に取り掛かりましょうか。

３．事業そのものも縮小、利益も売上げと同規模で縮小

　ではリストラ資金以外の本業事業は、どうでしょうか？売上げが２０００年度に比べ４７７４億円のマイナス。営業成績である営業利益も３１８４億円ものマイナスです。ビジネス規模が縮小して縮小した分と同じ金額だけ利益も減る。このことから次の２点が言えます。
（１）Ｆ２の製品・サービスの競争力の低下。コア技術の喪失は深刻
（２）製品コストに占める固定費の増大。売上げが減ってもコストが下がらない体質になっている。
　この技術力の低下と固定費の増大こそＦ２にとって生命線と言えるような重要事項でしょう。そんな状況を引き起こした経営陣は、どのような責任を感じているのか、何らの謝罪の弁も無いどころかリストラの成果を誇っているような決算報告です。