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楽しい職場みんなのF2

2002.5.5

相対評価を使って総合生産性が向上するはずがない
 通りすがりの者です。専門に関係があるので、少し拝見させていただきました。全然皆さんが議論している事と関係ないことかもしれませんが教えて下さい。

 富士通さんでは何を相対評価で決めているのですか?普段の給与ですか?そうならばそれはちょっと信じられないです。

 相対評価は一定量しかない資源の分配に使われます。昇進とかはポストの数が限られているので、相対評価を用います。相対評価では自分が努力するのも人の足を引っ張るのも、同等に自分に有利な戦略となります。そのため全員が頑張っても頑張らなくても結果の総量が変わらない時にしか使いません。基本的に相対評価は選別(成績の悪い人を切り捨てる)のための評価方法です。 (お互いに独立した作業であり、協力しても結果の総量があまり増えなく、切り捨てられる人が早めに気付いてやる気をなくさないような場合には、結果の総量を向上させるのにも使えます) 対象者はお互いに敵となるため、対象者が協力して頑張ると結果の総量が増える様な場合には効果的ではありません。対象者が何万人もいるような場合は、自発的な協力関係が発生する事がありますが、対象者が少ないと協力はあまり行なわれません。

 全員が頑張れば全体の利益が増加するような仕事で、かつ誰の成果がはっきりしている業務内容の場合は(保険の外交員など)、歩合制という絶対評価の方法を給与の算定に使う事が良くあります。また歩合制は絶対評価ですが、資源(顧客など)の取り合いになったりすると一種の相対評価的な関係が生じ、従業員間の足の引っ張り合いなど効率的でなくなるので、運用には注意が必要です。資源が取り合いにならないほど豊富にある時は自発的な協力関係が発生し効果的に機能します。

 普通、全員が頑張れば全体の利益が増加するような仕事には相対評価は使わないですし、絶対評価にしても相対評価的な要素が少しでも入ると効率的でなくなるので、それを排除するのに会社は腐心しているはずなので、まるっきり相対評価を使っていると聞いてとても興味を持ちました。

 富士通さんの仕事というのは、共同作業をしたり、教えあったりする事が生産性の向上に結び付くような業務内容ではないのですか?全員が頑張れば利益が増加するような仕事ではないのですか?それとも特別な職場の人が対象なのですか?

 それとも、富士通さんだけに何かうまい仕組みがあるのですか? 例えば、相対評価で落ちた人は事実上きり捨てる事ができて会社の業績に悪影響を与えないようになっているとか、 例えば、相対評価で落ちそうだと早めに気付く事がない様になっているとか、例えば、部と部の間も相対評価になっていて、他の部をやっつけた場合の利益が部内での相対評価での利益よりも大きく設定されていて、部内はお互いに協力した方が得になる仕組みがあるとか、例えば、実は全体のほとんどの人は満足のいく成績が付く様な仕組みがあって、切捨てられる人が1割以下程度しかいないとか、それとも実は給料は変わらなくて、単に昇進の話しをしているのですか?

 とても興味があります。企業秘密でなければ是非教えて下さい。

 協力が重要な職業では、何も有効な仕組みがないのに、普段の給与の計算に相対評価を使って総合生産性が向上するはずがないので、何か秘密があるはずです。 相対評価は積極的には情報を教えないなどのモラルハザードを促進する効果の高い評価方法とされており、成果に見あった報酬とは逆の評価方法ですし、どうも私の状況の認識に誤解があるようです。

 全然皆さんが議論している事と関係ないことかもしれませんが、お許し下さい。全く勘違いならばごめんなさい。