2005.5.15 |
会社や上司の行為が免責されるわけではありません |
>結局、この二人には能力が無かっただけのこと。
>ただ時間だけ費やして業務を処理していたから、残業
>が多くなったんだよ。
以上の投稿文は「能力のないことが原因で長時間残業
という結果に至った」と も「二人には能力が無かったこ
とが、長時間残業によって証明された」とも受け取れま
す。また、「内側から見た富士通」でも紹介されていた
通り、富士通グループの評価制度では長時間残業者
によい評価つけることが広範に行われ、それが大きな
欠点のひとつであることは、私も同意できます。しかし、
特定の個人二人を”能力なし”と断定するには、「根拠
A・B・C・・により無能であり、その結果長時間残業に
なった」とか、「根拠A・B・C・・により無能であり、その
ことは長時間残業により証明された」という話の進め方
でなければ、説得力がない、と言いたいのです。また、
この二人にも、「劣悪な労働条件でありながら会社や上
司に改善を訴えなかった」「退職して逃れようとしなかっ
た」「業務命令だから無条件で受け入れた」「残業時間
の法的規制や労使協定による制限を知らなかった」な
どの非難すべき点があったとしても、それによって会社
や上司の行為が免責されるわけではありません。平社
員と幹部社員では後者の負っている責任のほうがずっ
と重いのです。 |
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