2005.8.30 |
やがて反対派の追放になり、会社がイエスマンに固められる |
第19回お客様起点活動委員会(7/27) 議事録によれば
黒川社長は「会社に不満を言う人の中にはどうしても富士
通のカルチャーに合わないという人もいると思う。富士通の
カルチャーを明確にした上で、それでも合わないという人に
は辞めていただくしかないということもあるかもしれない。」
と発言したということです。雇われるほうが、企業カルチャー
を気に入って入社したり、嫌になって退職するのは一向に
かまわないと思います。しかし、会社の方が、カルチャー
に合うとか合わないとかを第一義的に、解雇や退職勧奨
の根拠にするのは大いに問題です。就業規則に書かれて
いるような懲戒事由は意味するところがはっきりしており、
それを根拠に解雇するのは筋が通っていますが、カルチャ
ーなどというのはどうにでも言いようがあるからです。たと
え話をすれば、イスラム圏で生まれ育った人が日本に来て
「カルチャーが合わない」と言って出国するとしても日本国政
府は何もとがめだてせず認めるし、それに何の問題もありま
せんが、日本国政府が「日本のカルチャーが合わない外国人
は国外退去せよ」と宣言したら、重大な人権問題になります。
いち民間企業が国家権力をもっているわけではありませんが
大きな影響力を持つ側は、自制が必要です。カルチャーが合
わなければ辞めてもらう、がやがて反対派の追放になり、会
社がイエスマンに固められることになりはしないでしょうか。 |
|