ところが貸借対照表を見るとスリム化とは、ほど遠い現実と出会います。まず資産が増えていて、その中でも棚卸資産が630億円も増えています。一方で負債をみると流動負債(一年以内に返すべき借金)が2580億円も増えています。なぜ損益計算書ではスリム化している筈の経営体質が貸借対照表ではファット化するのでしょうか?棚卸資産が増えるというのは一般に未だ売れていない製品を作って倉庫に積んでいるような状態をいいます。開発中のソフトで製品になっていないものも、ここに含めます。そして、棚卸資産の回収は将来の課題であって、回収できないと不良資産となる可能性も帯びている為、注意して扱う必要があるものです。それにしても何故、こんなに棚卸資産が増え販売費及び一般管理費が減ったのでしょうか?例えば、従来、販売費及び一般管理費につけていた費用を製造原価に組み込むと、販売費及び一般管理費減少、棚卸資産増加になるケースもあるのですが。いずれにせよ損益スリム化、資産ファット化という場合、その原因に対しきちんとした分析が必要でしょう。
こうみると経常利益が6.8倍と言っても余り自慢できるわけでは、ないようです。
原点に返りましょう。自分達の製品の競争力を強めることが必要!
そのためには活力のある職場を! |