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楽しい職場みんなのF2

2001.4.6

日刊ゲンダイ「成果主義給料グチャグチャ最前線」

「見直し」続出で結局どうなるのか?と銘打って楽しいタブロイド紙「日刊ゲンダイ」も特集を始めました。

第5回2001.4.7
 成果主義がダメなら、ポストや役割に応じたベース給与を決める制度はどうだ!てなわけで、F2社員にも評判が高いソニーでは「バリューバンド」制度という、役割に応じた5段階のバンドに応じたベース給与を決める仕組みを取り入れました。しかし、だれがどのバンドなのか公開されたらどうなるでしょうか。「なんでアイツの役割がオレより上なんだ」と言う声が上がることは必定です。それなら、社内公募制で自分の希望する役割に移れることにしよう。ちょっと待て、社員がごっそり抜ける部署が出てくるかもしれない。それが廃止できない部署なら、社内公募に手を上げなかった社員を無理やり異動させて穴を埋めるしかない。こうした混乱を避けるためにポスト・役割ごとに必要な能力や資格をハッキリと公表する富士ゼロックスのような会社もあります。しかし、「管理職になるにはTOEIC650点以上」とか「新仕様を次々にマスターしてSE専門職」などと、高い基準をいくらはっきりさせても、それにおよびもつかない社員はかえってやる気をなくします。結論、
      「みんながハッピーになれる成果主義なんて、ないのだ。」

第4回2001.4.6
 同じ会社でもプロフェッショナルと呼ばれる、ハイリスク・ハイターン部門と一般部門で給与体系をガラリと変えるとどうなるでしょうか。間接部門などにたまたま配属されるとチャンスもインセンティブも少なく、高給をゲットできる部門から問い合わせがきても冷たいそぶりをしているという。それだけならまだしも、ハイリスク部門の損失のつけ回しがくるのです。ある都銀では、「トレーディングをやっている行員がある年に10億の利益をあげ3000万円のボーナスを手にし、翌年10億の損失を出しボーナスゼロになった場合、会社はプラスマイナスゼロだが、その行員は前年のボーナスを返すわけではないので、ツケは他部門の社員がかぶることになる」という。ハイリスク・ハイターン社員が稼ぐだけ稼いで失敗したらさっさと転職してしまったら、残った社員はどうなるの?では、いっそ人事・経理など間接部門は独立会社として、他社からも仕事が取れるようチャンスを与えたらどうか。しかし、今度は独立会社内でコンサルティングなどハイリスク・ハイターン部門ができ同じ結果になるという。F2社員の皆さ〜ん。「プロフェッショナル」という言葉に躍らされていませんか。本当のプロで高給取りはほんのひと握りなのよ。

第3回2001.4.5
 きょうの記事では、F2社員が「社員による目標管理は実は上司によるノルマ管理」と続々証言しています。ウゥ〜ン、ノルマじゃなくて予算でしょ。閑話休題、事業部ごとに半期で経常利益50億円といった目標がトップダウンで与えられ、これが社員に割り振られ個人目標となります。この「数字」とは異なる”未知の分野に挑戦する”などという目標を立てても、予算達成のため必死に部下の尻たたきをする管理職(幹部社員デショ!)は「それは難しい」とやんわり変更を迫ります。この結果、厄介仕事を後輩に押し付け、数字の達成を図った社員が高評価を受けます。この上が下に数字を押し付ける目標管理は、たまたま好業績部門に所属していたり、継続的に数字をくれる上得意を担当している社員が評価されるだけで、トップダウンでしか行動できない、判断力のない社員を増やすことになるという。F2の皆さ〜ん、予算達成にのみ汲々としているとやがて厄介払いされヨソでも活躍できなくなりますよ。

第2回2001.4.4
 きょうの記事は「会社は以前のような給与は払えない。そのため、あの手この手で個人評価を低く押さえるシステム作り」のオンパレードです。西武百貨店では「SABCDの5段階評価ですが、評価基準が極度に高くほとんどの社員がC、Sをとったなんて話しは聞いたこともない。こんなムチャクチャな成果主義に怒ってやめた社員がオフィスに放火。」という始末。ユニ・チャームでは、「複数の目標が設定され、絶対評価なのでオールAも可能だが、支払給与の総額は部門で一定のためみんながオールAだとオールCと支給額は同じ。」という矛盾。さらにある医薬品メーカでは、「やり手MRが病院の薬代削減の中、成果を上げるために借金までして医師に接待攻勢をかけ、挙句の果てに自己破産」とのこと。ふむふむ、F2の目標管理制度にもこれらの教訓が生きていますね〜。ウチの本部では、数字の達成に社員が注力する中、「数字のみに偏った評価であってはならない」というガイドラインが出て急に評価のハードルが高くなったりしました。またABCは絶対評価ですが、ポイントが別にありA評価の人数が多いと同じAでもポイントが低いのは周知の通りです。はたまた、仕事の費用なのに自腹をきったり、不満社員が問題行動に走ったり皆さんの周りにもきっといますよね。

第1回2001.4.3
 「やればやるだけ給料が上がる」「がんばった社員を厚遇する」なーんていう触れ込みで始まったのに、その
がんばりを計る方法がいいかげんで現場はムチャクチャになっているという。今回は人による評価の偏りがやり玉に上がっています。ある家電メーカでは、「はっきり数字が出ない間接部門では、うまいラーメン屋を評価者である上司に教え高い評価を受けた社員がいる。」ということです。事実アンケートによると管理職の3分の1が、「5段階評価の場合、評価者が変わると2段階評価が変わる」と答えています。さらにF2では「顧客からのクレーム受付部門では、処理件数の多さが評価されるため、丁寧にアドバイスするよりも時間をかけずおざなりに対応して数を稼ぐのが得。」だという事例が報告されています。