remove
powerd by nog twitter

タイムゾーン

 スタークラフトのアドベンチャーゲームです。

 シェラ・オンラインの、“TIME ZONE”を移植した作品。
 地球人の急速な発展に恐怖を抱き、強力な光線銃で地球を抹殺しようと企むネブロン星の支配者ラマドウ。
 奇妙な夢に導かれてタイムマシンに乗りこんだあなたは、ラマドウの野望を阻止し、地球を救う使命を帯びて、時間旅行へと出発するのだった……。

 現代の我が家を飛び出し、BC4億年の先史時代からAD4085年の宇宙のかなたのネブロン星まで、幾多の時代を越え、さまざまな地域を訪れ、ひたすらにアイテム探し(!)をする大作アドベンチャー。
 観光気分で世界中の様々な名所を見てまわり、ロビンフッドやコロンブスと出会い、時には歴史的な出来事が起こる現場に立ち会ってみたりと、時間旅行ならではの楽しみが味わえる作品です。

 『タイムゾーン』と言えば、スタークラフトが輸入代理店として発売した、Apple版のディスク6枚組み29000円(もともとが100ドル近い価格で売られた作品なので仕方ないのですが)という値段に、やけに感心した記憶があります。
 値段が高い=すごいゲーム、と単純に直結してしまったからなのですが、いくらデータ量の多いアドベンチャーゲームが良い作品だと言われていた時代だったとはいえ、ゲームの大きさもさることながら値段も豪勢でしたね。
 29000円。今から考えると、すでにゲームソフトの値段ではありませんな。

 明るくとぼけたグラフィックスとは似合わなく感じたりもしないではありませんが、本作はタイムトラベルものには付きものの「時間旅行者は歴史の改変ができるのか?」といったテーマにも何気なく触れられていたりします。
 もちろんタイムトラベラーが歴史を変えることは許されず、主人公がいくら邪魔しようとも歴史の流れが変化することはありません。
 とある場面。歴史の節目となる出来事に立ち会うことになった主人公が自分の無力さをまざまざと見せ付けられることになる……もちろんこうしたテーマを主人公の内面から掘り下げるようなゲームの登場にはもう何年かの時間が必要でしたが、逆に本作のように淡々とゲームが進行している中でさりげなく触れられると、かえってその残酷さが引き立つような気もします。

 主人公の敵となるのは地球の破壊を企てているネブロン人なのですが、本作最大の強敵はネブロン人ではなく、世界各地に散らばっているアイテム探しそのものです。
 さまざまな地点を冒険してアイテムを入手し、そのアイテムを使ってさらに別の地点に隠されているアイテムを手に入れる……。まるでパズルの断片を集めていくような、地道な探索と状況に応じた発想力を要求されるその作業は、複雑で難解です。

 しかもタイムトラベルには、「アイテムはそのアイテムが作られた時代以前へは持っていくことが出来ない」という前提条件(例えば、AD2085年で入手したアイテムを石器時代へ持ちこもうとすると、タイムマシンを降りた瞬間にアイテムが消滅してしまう)があるので、さらにわかりづらいものとなっています。

 ただ、一見難しく感じるその前提条件は、プレイヤーにとって有利に働く場合もあります。
 なぜなら「AD2085年のアイテムを石器時代で使うことはない」と、プレイする前に示唆されているのと同じだからです。当然ながらそのことによって、古い時代から探索していくことが無駄な手順を踏まずに攻略する近道だということが考えられますね。
 もっとも例外としていくつか、未来のアイテムを使って過去のアイテムに細工をし、その細工されたアイテムを過去に持ちこむという事もあるので、必ずしもうまくいくとは限りませんが。

 しかしながら、そうしたアイテムの取り扱いの難度こそ高いのですが、各時代ごとの攻略は基本的に一話完結なショートシナリオの連続なので、それほど難しくはないでしょう。
 さらに敵にやられてゲームオーバーになった時などに「○○○ デモ アレバ カテルノダガ」といったメッセージが表示されたり、特定の場所で「予言」という形でヒントが与えられるといった親切さも、プレイヤーの味方となっています。

 それにしても、アイテムを手に入れるために命をかけて世界中を飛びまわるのはいいのですが、ほとんどのアイテムが現代人の主人公にとって、そこら辺のスーパーやDIYショップで簡単に買えそうな品物なのはいかがなものでしょう。しかもそんなアイテムを盗んだり、人を殺して奪い取っている主人公って……。

 下の攻略テキストは、例によって余計なことばかりして最短ルートではありませんが、それでもクリアに必要なアイテムが入手できる時代・地域についてだけしか書かれていません。
 さらに、重要ではないコマンドの中で、ひょっとしたらフラグと誤解されそうなものなどには「(省略可)」と記しました。
 もちろんテキストで触れていない場所にも面白いものがあるので、観光だと思って色々と訪れてみる事をお勧めします。
 きっとお腹をすかした白熊さんや、銃を撃ちたくてウズウズしているテロリストさんたちに歓迎されるはずですよ。

攻略テキストです。プレイできる環境がいまだにある方は、よろしければどうぞ。

88版。中身はすべて同じものです。
確認していませんが、他機種版でも応用可能だと思います。


timzone.txt   timzone.zip

おまけ 上のテキストだとちょっとわかりづらいので主な入手アイテムです。ご参考までに。

index