約束
この文書は、keyの作品であるKanonのシナリオを基にした二次創作です。
切腹事件後、初めて舞の見舞いに行った祐一。
…
- 祐一
- 「どうだ、時代劇役者になった気分は?」
- 舞
- 「…」
- 祐一
- 「ごめん、変なこと聞いて悪かった。」
- 舞
- 「切腹するのは、相当好きじゃない。」
- 祐一
- 「俺もだ。」
…
他の患者たちは、申し合わせたように再放送の時代劇を見ている。
- 祐一
- 「なあ、舞」
- 舞
- 「…ん」
- 祐一
- 「お前も時代劇見てるのか?」
- 舞
- 「時々」
- 祐一
- 「そうだよな、お前好きそうだもんな。」
- 舞
- 「でも、剣技は私の方が長けている。」
- 舞
- 「それに…」
- 祐一
- 「それに?」
- 舞
- 「敵が一人ずつかかってきたりはしない。と思う。」
- 祐一
- 「そりゃ、主役を引き立たせるためだから仕方ないだろう。」
- 舞
- 「そうかもしれない」
…
- 舞
- 「…祐一」
- 祐一
- 「ん?」
- 舞
- 「心配かけた」
そういって俺を抱き寄せた。
…
- 祐一
- 「なあ、舞」
- 舞
- 「ん?」
- 祐一
- 「風呂入ってるか?」
- 舞
- 「まだ」
- 祐一
- 「そうか」
- 舞
- 「気にするな」
- 祐一
- 「そうだな」
…
- 祐一
- 「じゃ、そろそろ帰るから」
- 舞
- 「…」(黙って頷く)
- 舞
- 「…祐一」
- 祐一
- 「ん?」
- 舞
- 「退院したら牛丼。」
- 祐一
- 「あの晩は食べられなかったからな。」
- 舞
- 「…」(黙って頷く)
- 祐一
- 「でも、もう切腹するなよ。」
- 舞
- 「切腹したら、牛丼が食べられない。」
- 祐一
- 「そうだな、約束だ。」
- 舞
- 「約束する。」
舞は小指を差し出した。
- 祐一
- 「…ゆびきりか。」
こどもじみているが、舞らしいとも思えた。俺と舞の小指を絡めて、引き離す。
- 祐一
- 「じゃ、約束だからな。牛丼食う前に切腹するなよ。」
- 舞
- 「…」(黙って頷く)
解説
某巨大掲示板に、試験的に投稿した内容をHTML化しました。(2005/3/21)
内容は、ほぼ川澄舞と相沢祐一の会話のみです。
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