作:◆h8QB1rxvpA
フォルテッシモは、10階建てビルの屋上で黙って支給品を見ていた。
その支給品はラジオ。何の変哲も無い小型ラジオだ。
そして、そのラジオから音声が流れていたのだ。
『国営ラジオをお聴きの皆様、今晩は。さあ、お待たせしました。
毎週二回お送りする、当国営ラジオ一番の人気番組――
"スケルツィさんの今を切る!"の時間です―――』
それを、静かに聴いていた。
『―――さっそく今回の題目なんですが、"殺し合い"ですね』
『はい。"殺し合い"です。今回はここから話を進めていきたいです』
………それを…静かに聴いていた……。
この電波は、どこから入ってるんですか?
とか、そんな事は疑問視せずに…だ。
【B-3/10階建てビル(屋上)/一日目・0:45】
【フォルテッシモ】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:デイパック(支給品一式) ラジオ
[思考]:ラジオ『スケルツィさんの今を切る!』を聴く