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第107話:湖畔にて

作:◆wEO8WH7kR2

エドワース・シーズワークス・マークウィッスルことEDは湖を見ていた。
彼が「飛ばされた場所」は湖の中の直径10mくらいの小さな島だ。
幸い、明るい月が出ているため陸地を見ることは出来る。
せいぜい、陸地までの距離は200〜300mといったところだろうか。
泳いで渡れない距離ではないが、夜の湖を泳ぐ気にはなれなかった。
また、島にいるということは他の人と遭遇する可能性も低いということだ。
この馬鹿馬鹿しい「お遊び」に真面目に付き合う人間がそうそういるとは思えないが
皆無とは限らない。
月が出ていて明るいとはいえ、夜にうろつき回るのは危険すぎる。
そういう読みもあり、EDは少なくとも夜明けまではこの島に留まることにした。
先ほど荷物を一通り調べたが、彼に割り当てられたアイテムは「飲み薬セット+α」だった。
細かい内容は以下の通りである。
「解熱鎮痛薬」「胃薬」「花粉症の薬(抗ヒスタミン薬)」「睡眠薬」「ビタミン剤(マルチビタミン)」
「下剤」「下痢止め」そして、「毒薬(青酸K)」だった。
よくわからない薬もあったが、人を殺すのにつかえそうなのは「毒薬」と「睡眠薬」くらいだろうか。
しかも、これらは正攻法の戦闘ではまず使用できない。
ようは、だまし討ちをしろということらしい。
やれやれ、といった感じでEDはため息をついた。
荷物の中には参加者の名簿も入っていた。
参加者の中には友人のヒースもいた。
ヒースは今頃、正義の怒りに燃えていることだろう。
自分はどう動くべきか。答えはもう決まっている。
戦地調停士EDは顔につけている仮面をコンコンと叩いた。


B−7/湖の中の小さい島/一日目、04:00】
 
 【エドワース・シーズワークス・マークウィッスル(092) 】
 [状態]:正常
 [装備]:仮面
 [道具]:デイパック(支給品入り)、「飲み薬セット+α」
 [思考]:夜明けまでこの島にいる

※「飲み薬セット+α」
  「解熱鎮痛薬」「胃薬」「花粉症の薬(抗ヒスタミン薬)」「睡眠薬」「ビタミン剤(マルチビタミン)」
  「下剤」「下痢止め」「毒薬(青酸K)」以上8つ

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