VS.ユーゼス編
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ユーゼス「姫子も私だ」
千歌音「!!!」
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ユーゼス「ソウマも私だ」
千歌音「!?!?!?」
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貴女が好きなの。
貴女の瞳が好き。春の銀河のように煌く瞳が。春の陽射しのようなやさしい眼差しが好き。
貴女の髪が好き。そよ風に閃くシルクのようなさらさらの髪が好き。
貴女の唇が好き。蜜のような口付けをくれるせつない吐息を聴かせてくれる唇が好き。
貴女の声が好き。高くて甘い心に染み込む済みきった声が好き。
貴女の身体が好き。抱きしめると折れてしまいそうな華奢な腰が。薄くてでも形のよい胸が。重ねた肌から伝わってくる温もりが好き。
でも一番好きなのは貴女の心。脆くて傷つきやすいでもどこまでも純粋で美しい。決して誰も責めたりはしない。全てを許す優しさに満ちた魂が。
好きよ。大好き。貴女の全てが愛おしくてたまらないの。ユーゼス。
貴女以外のものなんかもう何もいらない。ただ貴女だけが欲しいの。
貴女と私二人だけの永遠の夜が。
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ユーゼス「千歌音も私だ」
千歌音「!?!?!????????!!!!!!!」
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太一「答えろ!なぜ因果律を操作して俺達の存在を抹消しない!?」
ユーゼス「私のクロスゲートパラダイムシステムを完全な物にするには、
まだ二つの儀式が残っている」
太一「二つの儀式・・・だと!?」
ユーゼス「そう。私にはクロスゲートパラダイムシステムを使っても
切る事のできない因果の鎖が残っている」
太一「・・・・・・」
ユーゼス「私とお前は過去と未来・・・光と影・・・
互いに因果の鎖で結ばれた存在・・・それはお前も十分承知しているはず」
大輔「なんだって!?」
シゲル「どういうことなんだ、太一!?」
ユーゼス「私にとって唯一意のままにならない存在・・・
必要不可欠であり、同時に不必要でもある存在がお前なのだ。
ミューツーよ、お前なら太一と私の関係に薄々気づいているだろう?」
ミューツー「そうだ・・・この二人の関係は・・・私とミュウに似ている」
ワタル「どういう意味だ、ミューツー!?」
ユーゼス「太一と私は同一人物・・・そう・・私は未来の太一だ・・・。」
タケシ「なんだって!!」
ユーゼス「さらに私は記憶喪失ながらもデジタルモンスター・・・
そしてのミラーワールド存在を知っていた。どちらも私に関係のあるものだ」
蓮「ま、まさか・・・」
北岡「ユーゼス、貴様が言っていたミラーワールドの後継者とは・・・」
ユーゼス「そう。そこにいる太一という人間の事だ」
太一「・・・・・・」
ライガー「な、な、何だって!?太一が、ミラーワールドの
本当の後継者だって!?」
空「やっぱり・・・そうだったのね・・・」
ユーゼス「25年後バルマリィ帝国の攻撃によって瀕死の重傷を負った私は
皮肉にもラオデキヤに助けられた。
そして、バルマーに身を寄せた私は、ミラーワールド、ズフィルードクリスタルの研究を始めた。
ミラーワールドは素晴らしい・・・悠久の時を生き、独自の生態系を持っている・・・
さらにモンスター達は超絶的な破壊力を併せ持ち・・・生命の謎を秘めている。
ミラーワールドは天国にも等しい場所だといえよう」
真司「・・・・・・」
ユーゼス「私は光と闇が下らぬ争いを続けるデジタルワールドに愛想が尽きた。」
太一「・・・・・・」
ユーゼス「そして私はかつて地球で見たミラーワールドに憧れた。
あの素晴らしい力を欲した。私も・・・ライダーになりたいと思った。
だが神崎士郎は新西暦155年の地球を境としてその姿を見せなくなった。
地球を去ってから私は彼らに会う事はできなかった。
もっとも・・・私のように邪念を持つ人間を神崎が忌み嫌う事も
わかっていたがね・・・」
蓮「ミラーワールドの力を手に入れて何をしようというのだ?」
ユーゼス「もちろん・・・この宇宙を調停するのだ。
お前達のような偽善者が他文明の危機を救うのではなく、
当初から絶対者として宇宙に君臨する。
それが、超絶的な力を持った者の定めだ!!」
ミューツー「違う!我々はあくまでも人々の意思を尊重する!」
ユーゼス「お前たちポケモンは人に神秘的な力を見せ、、無力な人々に奇跡を見せる。
その結果、人々に与える印象は何だ?
私がデジタルワールドを繋げようとも・・・S.T.A.R.S.が命をかけてアンブレラと戦おうとも・・・
ミラーワールドの存在を人々が思う事は一つ・・・
“ミラーワールドがあれば何でも叶えてくれる”」
真司「!!そ、それは・・・」
ユーゼス「貴様は自分達より弱い立場にいる者を甘やかしているだけだ。
偽善者面で英雄を気取っているだけなのだ。お前達は弱者の自立を遅らせている!
ミラーワールドに貴様の存在など必要とはしていない!!」
真司「・・・・・・」
ユーゼス「この宇宙に必要な者は・・・全てを支配する者!
そう・・・因果律を調整する者なのだ!!」
大輔「そのためにクロスゲートパラダイムシステムを創り出し、
俺の力を手に入れるべく今回の騒動を仕組んだのか!?」
ユーゼス「そうだ。選ばれし子供が全盛期なのは新西暦155年の地球だけだった。
だが私が直接動けば、伝説のポケモンやアインスト・・・お前達に気付かれ計画を阻止される恐れがあった。
だから私は慎重に計画を進め、正体を隠して地球圏へ潜伏した。
その時に隠れみのとして結成したのがアンブレラという薬品企業だ。
さらに私は自分の複製を創り出し・・・そのものに私の全知識と記憶、
私の命令がインプットされたナノマシンを埋め込んだ。全てはミラーワールドと聖なる力を手に入れるために。」
太一「・・・・・・」
ユーゼス「つまり私は私自身という身代わりを作ったのだ」
カスミ「そ、それが、太一・・・?」
ユーゼス「そうだ。もう一人の太一と名乗る人間の正体は・・・私の複製人間・・・
私のコピー、私の影・・・私の分身なのだ!!」
大輔「!!
て、てめぇ!何様のつもりだ!人間をなんだと思っていやがる!!」
ユーゼス「単なる道具・・・という答えでは不服か?」
大輔「貴様・・・許せねえ!人間が、タイチとゼロが、道具だってのか!?」
ユーゼス「私は複製人間にブイドラモンの基礎データを託し、
ホーリーエンジェル城のホーリーエンジェモンのもとへ送り込もうとした。
仮にエンジェモンが太一の正体に気付いても、
私の複製人間がミラーワールドに入れば問題はない。
複製人間はオリジナル・・・つまり私と同じ行動原理を持つ。
彼は必ずミラーワールドに行き、ミラーコアを手に入れて帰還するはずだった」
ケンタ「だった?」
ユーゼス「誕生した私の複製人間は、私の記憶・人格を完全にコピーしたにもかかわらず
独自の人格を持っていた」
シゲル「それであの時、疑似人格のプログラムミスだと・・・」
太一「・・・・・・」
ユーゼス「私の複製人間は、アルカディモン撃破後に神崎士郎から龍牙のデッキを奪って
脱走し、行方不明となった・・・」
太一「そう・・・もう一人の俺に埋め込まれたナノマシンは作動せず、
その代償として俺は記憶を・・・ユーゼスの記憶を失った。
今にして思えば・・・龍牙を倒して正解だったかもしれない。」
大輔「だ、だけど、太一さんは太一さんなんだろう!?
俺達の仲間・・・八神太一なんだろう!?」
ユーゼス「お前達の知る太一は、ユーゼス=ゴッツォの未来のために存在する・・・
不完全・不安定で哀れな生き物なのだよ・・・」
太一「・・・・・・」
ユーゼス「やむを得ず私はウェスカーに命じ、神崎優衣の監視をさせた。
だがクロスゲートパラダイムシステムは乃亜によって暴走・・・
後の話は君達のほうがよく知っているはずだ」
クリス「やはり貴様が・・・貴様がすべての元凶か!!」
ユーゼス「完全に作動する見込みのあったクロスゲートパラダイムシステムを失った私は、
因果律の調整に苦労した・・・
ヒュプノスやアンブレラや公社を操って、
デジモンテイマーズやネメシスにタイチを追わせたりもした」
スエゾー「やはり、最終的な指令を出しておったのはお前だったやか!」
ユーゼス「そうだ。私はゲンキを利用し、おまえ達を集め、クロスゲートパラダイムシステム完成を進ませた。
お前達も奴らと同じく・・・私の操り人形に過ぎない」
モッチー「でも・・・人形を操る糸は自分の手で断ち切ったッチ!」
ハム「そして・・・僕達は自らの意志で戦う事を学んだのです・・・。」
スエゾー「わいらの戦いの意味を・・・わいらの存在意義を・・・この戦いで得る事ができたんや!」
ゴーレム「そうだ!俺の正義は・・・俺が決める!本当に悪い奴・・それはお前だ、ユーゼス!」
ユーゼス「お前達にもナノマシンを注入したのだが・・・
ゲンナイが密かに抹消していたようだな・・・」
ライガー「そんなもんを注入されても・・・俺達はてめえの人形なんかにゃならねえ!!」
ユーゼス「まあ、いい。それは些細な問題だ。
だが、まさか過去の自分がすべての因果律を纏め上げ・・・
私に対する対抗手段としてお前達を引き連れてくるのは予想外だったがね。
結果的には聖なる力と闇の力を手に入れる事ができたからよいものの・・・
さあ、どうする?・・・今まで仲間として戦ってきた太一は・・・
私の操作でいつ敵に回るやもしれぬモノだ」
シゲル「なにっ!?」
ユーゼス「太一よ・・・なぜ、因果律を操作して自分の存在を消さないのかと聞いたな?
それは・・・お前に奴らの始末をさせるためだ」
太一「!!」
ユーゼス「さあ・・・回れ、運命の歯車よ!!」
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