ここ、レイヤードでは「アーマードコア」なるゲームが流行っている。
今ではいろんな意味で知られている「レイヴン」を扱ったゲームとして有名である。
そんな自分もその熱狂的なファンの一人だった。
ついさっきまでは。
事の顛末はこうだ
数時間ほど前、いつものようにゲームを始め、
レイヴンズネストのナインボールをブレードで倒していたら
クレスト社から姉が帰ってきてこう言った。
姉「弟よ、今すぐレイヴンになりなさい!!」
「ハァ?」
姉「聞こえなかったの?返事は了承しか受け付けないわよ」
「いや・・・そもそも何で?」
姉「これはクレスト様の一存よ、拒否権は無いわ」
「いや・・・だから・・・」
姉「ACなら心配しないでよろしい。適正試験も大丈夫。
コーテックス社に黄金色のお菓子をやったから」
「って賄賂かい!」
姉「というわけで今すぐ最終試験にいってらっしゃい!」
「ってどこに?」
姉「ふふ・・・やる気ね。そうこなくっちゃ。
当然よね、クレスト様直々の依頼ですものね。」
「ってまだOKとは・・・」
姉「了承と言いなさい。」
「はい・・・いや、了承・・・」
姉「返事は一秒で!!」
「了承・・・」
姉はいつもこうだ。と考える間も無く
姉「では行くわよ、戦場に」
「え?」
姉「あら、そのゲームと同じよ。
レイヴンになるには最終的に戦場から生還する
ってのは常識じゃなかったっけ?」
姉「社から仰せつかった細かいことは現地で伝えるわ。
出発するわよ、時間がないんだから。」
「でも準備・・・」
姉「40秒だけ待つわ」
で、自分が今どこにいるんだって?
当然ACキャリアーの中。
あと数分で戦場へ到達。
今回の最終試験に挑むのは2人、自分とアップル君だ。
彼は自分から進んでこの試験を受けたナイスガイだ。
ああ・・・どうしよう・・・。
自分は賄賂のおかげでここにいるのに
ってかその前にクレスト社の依頼ってなんだろう?
そう考えるとアナウンスが入ってきた。
アナウンス「目標地点に到着、これより投下します」
「・・・始めるか」