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フィールドオーダー入れ替え方法（2003/12/05更新実例はまた今度）


　　ボトムファーストの映像をトップファーストにするのは非常に難しいことです。
　　どうしても、入れ替えたい場合には犠牲が必要な事を理解しておく必要があるのです。


　　まずは、29.97フレームと59.94フィールドを理解する必要があります。簡単な概念は次の通りです。
　　
　　このように、1フレームには２つのフィールドがあります。
　　本当はトップフィールドは0〜478までの偶数である240、ボトムフィールドは1〜479までの奇数である240のピクセル数があります。
　　原寸大で表現するのは難しいので今回は縮小して、縦14ピクセルでフレームを表現しました。
　　この1枚のフレームの中には、2つのフィールドが存在してます。偶数のトップフィールドと奇数のボトムフィールドです。
　　NTSCをキャプチャすると、この2つのフィールドが交互に混ざり合って1つのフレームを形成します。

　　このフィールドの入れ替えは、時間的にずれています。その概念を図に示します。
　　
　　このように、トップファーストの場合は[1T→1B→2T→2B→3T→3B→4T→4B・・・・・]と、交互に書き換えています。
　　
　　このように、ボトムファーストの場合は[1B→1T→2B→2T→3B→3T→4B→4T・・・・・]と、交互に書き換えています。


　　上図の関係を良く覚えてください。わからない場合は、もりのみやこさんのサイトで詳しく載っています。


　　では、どうしてトップファーストのものをボトムファーストにしたり、ボトムファーストのものをトップファーストに
　　簡単にできないのかを説明します。

　　トップフィールドとボトムフィールドを単純に入れ替えれば良いわけではありません。
　　まずキャプチャした地点でフレームというものが最小単位で、上から順に「0、1、2、3、4・・・・・477、478、479」と
　　連続したものだからです。この連続性はどんな場合も崩してはいけません。
　　トップフィールドとボトムフィールドを強引に入れ替えると「1、0、3、2、5、4・・・・・476、479、478」となります。
　　これは、完全に破綻している映像となります。図で説明すると次のようになります。
　　
　　つまり、フィールド入れ替えを安易にしてしまうと、プログレッシブなフレームでも縞状になりおかしくなります。


　　では、正しいフィールドオーダーの入れ替えはどうすればよいのかの理屈を示しておきます。
　　まずは、「フレームの再構築」を考える方法です。
　　トップファースト→ボトムファーストにするにはこのように考えます。
　　
　　(1B+2T)を1枚のフレームと考えれば、ボトムファーストのフレームが完成すると思います。
　　同様に、(2B+3T)(3B+4T)を合成すれば、2フレーム目、3フレーム目もボトムファーストの映像になります。
　　次に、ボトムファーストをトップファーストにするにはどうすればよいか考えます。
　　
　　このように、ボトムファースト→トップファーストにするには、図のような処理をすれば可能であると考えられます。
　　(1T+2B)を1フレームとすれば、1枚のフレームがトップファーストとして完成しますね。
　　同様に、(2T+3B)(3T+4B)を合成すれば、トップファーストの映像ができると思います。

　　しかし、最初のフィールドと最後のフィールドが無駄になってしまいますね。
　　この方法だと、1フレーム分の情報が失われてしまいますね。
　　更に、フィールドを再構成するフィルタリングは容易ではありません。
　　AviUtlの反転機能を利用しなかった場合、かなり苦労すると思います。


　　もっと簡単にフィールドを変える方法として、「1ラインずらし」という方法があります。
　　これは、（0〜479）を（-1〜478）または、（1〜480）に1ライン移動するようにする方法です。
　　原理は次の通りです。
　　
　　このように、0ラインを消して、13ラインを足す方法です。逆に、13ラインを消して上に0ラインを足す方法もあります。
　　この方法だと、全フレームに渡り上下どちらかのラインが消えますが、全フレーム確実にフィールドが逆転します。
　　逆転しても、（1、2、3、4、5・・・・・）というフレームの順番は保たれているので、映像がおかしくなる事はありません。

　　図の場合は、14ラインしかないので1ライン減ると目立ちますが、実際は480ラインあるので微々たるものです。
　　一度479ラインまで減るので、1ラインを拡大せずに「足す」ことができるユーティリティが必要です。
　　AviUtlやTMPGEncでその方法は可能です。


　　このどちらかの方法を使って、トップファーストのDVD-Videoを作りましょう。
　　また、トップファーストのWMV9のほうが主流になると個人的に予想しています。（XviDも）
　　しかし、最近のキャプチャカードは全部トップファーストになっているので、DVキャプチャ以外気にする事はありませんが（汗


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