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MPEG-2 VIDEO VFAPI Plug-Inの使い方(2004/03/31更新)



  MPEG-2 VIDEO VFAPI Plug-Inとは、AviUtlやTMPGEnc等のVFAPI対応ソフトで
  MPEG2ファイルを読み込めるようにするソフトです。作者は茂木 和洋さんです。
  MPEG2ファイルを読み込むのは大変ですが、これを使えばAviUtlやTMPGEncでMPEG2の映像を扱えます。



  解凍すると次のようなファイルが出来ます。m2v.vfpとm2vconf.exeは同じフォルダにしなければいけません。
  
  本体はm2v.vfpだったりしますが、赤で囲ってあるm2vconf.exeで設定します。



  m2vconf.exeを起動すると次のような設定ができるようになります。1度は起動しないと、VFAPIのグループに入りませんので注意
  
  作者の茂木さんがおっしゃるように、良くわからないうちはデフォルトで使ってください。

  アスペクト比→無視にしてください。フロントエンドにデータを渡すとき、
  アスペクト比を無視することで、ソースの1pixのデータをフロントエンド側で正しく1pixのデータとして扱えます。

  フィールド順→「ソースフレームを維持」がいいです。
  ほとんどのハードウェアMPEG2キャプチャカードは「トップファースト」であり、維持したままが映像に忠実です。
  ただし、BSDのMPEG2-TSがソースの場合はトップファーストにすると良い結果を得られるかもしれません。
  RFF、TFFなどの信号があるソースでは、読み込む場所によってボトムファーストになったりするからです。

  IDCT→「整数(32bit AP-922)」にしておきましょう。速度的に有利です。
  IDCTとは「逆離散コサイン変換」のことで、DCTを解読(デコード)することです。
  浮動小数点の場合は、計算の時間がかかりますデコードの精度が上がります。

  CPU拡張→全てチェックしましょう。非対応PCもあるので全部出来るわけではありません。

  GOPリスト→チェックは両方とも必要ないです。
  GOPの構成がおかしいファイル(無理やり結合したファイル)の場合には利用してください。
  BSDのMPEG2-TSファイルはGOPが放送形式上入り組んでいるので、glファイルを作ると有利になります。

  連番ファイル→1個1個読み込んだほうが良さそうなので、「指定ファイルのみ開く」にしましょう。
  連番MPEG2キャプチャソフト(2GBや4GBへ自動連番分割)を使った場合は、連番読み込みをしてください。

  YUV→RGB変換→読み込むMPEG2の種類によります。また出力形式も考慮します。
  ITU-R BT.601の正体については、まるも製作所「ITU-R BT.601 について」をご覧下さい。
  「輝度 : 16 〜 235 色差 : 16 〜 240」に収まっているデータを伸張する場合に使います。
  収まっていないMPEG2データも存在できるので、慎重に選ぶ必要があるようです。

  色空間行列→自動認識にしてください。元の色空間がわかっているなら、手動でもOKです。
  ただし、BSDのMPEG2-TSキャプチャしたMPEG2-ESがソースの場合は、必ず「ITU-R BT.709」にします。

  YUY2 色空間行列→「m2v.vfp」を「m2v.aui」にリネームして、AviUtlのプラグインフィルタに利用するとき、
  これを利用します。通常のキャプチャでは「元のYUVを維持」、BT.601に準拠してるなら「ITU-R BT.601」
  BSDのMPEG2-TSキャプチャしたMPEG2-ESがソースの場合は「ITU-R BT.709」にします。

  これで、設定は終了です。
  AviUtlやTMPGEnc無料版など、VFAPI機能を持つフロントエンドでMPEG2ファイルを読み込めるようになります。
  m2vconf.exeを設定する気がなくても1度は起動しないと、VFAPIのグループに入りませんので注意
  一度登録しておけば、m2v.vfpのフォルダを動かしたりしない限り設定が保存され、
  次からはm2vconf.exeを設定しなくてもその設定を維持したままMPEG2を読み込めるようになります。



  追記:AviUtl内部処理がYUVであり、YUY2ピクセルフォーマットなどを理解したらこちらを使ってください。

  AviUtlでMPEG2を読み込む場合には、VFAPI経由ではなく「AviUtl専用の入力プラグイン(aui)」として、利用することもできます。
  その方法は「m2v.vfp」はファイルを「m2v.aui」にリネームして、「aviutl.exe」のあるフォルダ、
  または「aviutl.exe」のあるフォルダの中の「Plugins」フォルダに入れます。
  
  この場合、MPEG2のデータをYUY2読み込みする事が出来て、無駄な計算をしないためエンコード時間の短縮や、
  画質を保つ事も出来ます。AviUtlでMPEG2→DivXなどにする場合特に有効です。

  「m2v.aui」の設定は、上の「m2vconf.exe」で行います。
  設定が終わったからといって、「m2vconf.exe」を捨てないで下さい。

  なお、「m2v.aui」の場合は「MPEG2 VIDEO File Reader」として入力プラグインに表示されます。
  「m2v.vfp」の場合は「MPEG2 VIDEO Plug-in」として入力プラグインに表示されます。
  上の絵では、2種類登録されていると思いますが、入力プラグインの優先順序を変える事により、「使い分け」が可能です。
  片方だけしか使わない場合は、両方登録する必要はありません。
  「MPEG2 VIDEO File Reader」と「MPEG2 VIDEO Plug-in」は、片方だけ登録していても使えます。



  補足事項1:BSデジタルMPEG2-TSキャプチャの場合でインターレース解除
  がうまくいかない場合や画面が止まったままになる時は、フィールド順を「トップ→ボトム」
  アスペクト比「無視」、GOPリスト「GOPタイムコードを使わない」にチェックを入れて下さい。
  BSデジタルMPEG2-TSは「RFF、TFF」を用いている場合があり、GOPも本編とCMで違っていたりするからです。

  補足事項2:.glファイルを作ると、シーク(フレーム検索)が速くなるようです。
  CMカットなどする場合は、作っておいたほうが編集時に有利です。「GOPタイムコードを使わない」にチェックしておきましょう。

  補足事項3:エンコードが終わったら、glファイルを捨てましょう。

  補足事項4:VFAPI経由の時はRGB24ビットの色空間、aui経由の場合は設定のYUV色空間になります。
  「読み込み経由の差」がある事を理解してください。

  補足事項5:AviUtlやTMPGEncはMPEG-2 VIDEO VFAPI Plug-Inを通して、「展開された連番映像」として読み込みます。
  つまり、MPEG-2 VIDEO VFAPI Plug-InはMPEG2から「連番ビットマップ」を生成し、
  その「連番Bitmap」をAviUtlとTMPGEncが読み込むといった仕組みだと思ってください。
  (実際はちょっと違いますが、映像経由イメージとしては合っていると思います)
  よって、MPEG-2 VIDEO VFAPI Plug-In経由で読み込んだものは、MPEG2にする場合でも再圧縮しなければなりません。
  この読み込み方法では、MPEG2の再圧縮なし(再エンコードなし)カット編集はできません。



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