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CBRとVBR(2006/08/12更新)




  CBRとVBRの違いを簡単に説明します。

  CBRとは、Constant Bit Rateの略です。一定の決められたビットレート内で映像を扱います。
  VBRとは、Variable Bit Rateの略です。可変ビットレートで、「一定の画質」レベルを保ちながらビットレートが変化します。
  わかりやすく図で表すと下図のようになります。
  
  CBRは毎秒同じビットレートです。上の図の場合だと1000(kbps)×60(s)=60000kbitのファイルサイズが必要です。
  VBRは毎秒常に違ったビットレートになります。上の図の場合だと、複雑な計算になりますが、
  ファイルサイズは60000kbitでCBRの場合と同じファイルサイズである事にします。(積分すると容量が同じ)

  A点のポイントでは瞬間ビットレートはCBRが1000kbits、VBRが2000kbpsです。
  このA点では、映像の動きが激しく、「1000kbpsにおいては」ブロックノイズやモスキートノイズが大量に発生して荒れています。
  ところが、「2000kbpsにおいては」A点ではブロックノイズの発生も少なく良好な映像が得られています。
  このように、動きが激しい場面でも一定の品質が得られる(ブロックノイズが少なくなるようにする等)ように、
  VBRは自動的にビットレートを上げるようになっています。

  逆にB点は動きが少なく静止画のようなシーンとします。ここでは、CBRもVBRの場合も同じように見えます。
  動きが少ないシーンの場合VBRでは一定の画質が得られる程度までビットレートを減らします。
  上図の場合は約400kbpsで1000kbpsとほぼ同程度の画質が得られている事になります。

  このように、「一定のファイルサイズ」において、VBRはCBRに勝っています。
  ただし、VBRにも弱点があります。ビットレートが急に上がったり下がったりするとCPUの利用率が高くなる、
  エンコードの為の計算が長くなる等です。利用する点で最大の弱点は、「決まったファイルサイズが得られない」
  ということです。動きが激しいものは30分で400Mになったりしますし、静止画が多い場合は30分で100Mだったり、
  統一性が無いファイルサイズになってしまいます。

  これを解消するべくあるのが「2-pass」という、2回エンコードを行う方法です。
  1回目はビットレートをどれだけにするかの調査、2回目が調査結果を反映したエンコード本番です。
  この方法により、特定のファイルサイズを保ちながら、VBRの良い所を活かせるようになっています。
  なお、2-passであっても、一定の画質を保つために、指定したファイルサイズにならないことがあります。
  また、映像の質に対して圧倒的にビットレートが低い場合は、CBRもVBRも大差がなくなります。
  これは、VBRの上限ビットレートの幅が小さくなってしまうためです。



  補足事項1:DivX5.1Proにある、Feedback Windowや、VirtualDubMod等でVBRの仕組みがグラフになって出力されます。
  VBRでのビットレートの移り変わる様子、クオリティを保つ様子が理解しやすいので参考にしてみてください。

  補足事項2:VBRの計算は非常に難しいです。キャプチャの地点でVBRにする場合は注意が必要です。
  キャプチャしたものをエンコードして他の形式にする場合は、ビットレートを多めにしてCBRでキャプチャした後、
  PCでVBR対応のコーデックでエンコードしたほうが画質が綺麗です。
  CBRとVBRの良さを理解しておかないと、思わぬところで画質を下げる事になります。



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