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AviUtlの簡単な動画編集(2003/12/03更新)



  簡単な編集は、何度も繰り返すものです。簡単な編集に慣れて効率をアップしましょう。



  AviUtlの基本性能である、編集機能を紹介します。まずは、編集したいAVIファイルを読み込みます。
  読み込んだら、プレビュー領域に画像が出ます。これにより、どのようなフレームなのかを判断します。
  
  1、読み込んだファイルの名前です。()の中身は映像のピクセルサイズです。

  2、[現在のフレームナンバー/全フレーム数]です。

  3、タイムスタンプです。フレームレートとフレームナンバーにより算出されます。

  4、いろいろな、編集補助表示です。
  拡大表示→ プレビュー画面を拡大します。あまり使いません。
  オーディオ波形の表示→ 音声の波形を見ることができます。チェックを入れておきましょう。
  時間の表示→ 個人で使用する動画なので、重要ではありません。チェックはご自由に。
  セーブ中もプレビュー表示→ エンコードが重くなります。チェックしないほうが良いです。
  間引き予定フレーム表示→ 30→24fps化の場合には必須です。チェックを入れてください。
  再圧縮が必要なフレームの表示→ あまり使いません。紛らわしいので普通は使いません。
  ソースファイルのキーフレーム表示→ AVIファイルのキーフレームを知る事ができます。DivXなどのカットの時に使います。
  
  このように「*」でキーフレームであることを表示します。上図の場合、1062フレーム目はキーフレームです。

  5、表示フィルタです。プラグインで増やせます。編集を有利に進めるためにあります。

  下の「シークバー青色部分」と「選択範囲の削除」はセットです。
  この「選択範囲の削除」による、カット編集がAviUtl最大の機能です。



  まずは、カット編集を極めましょう。カット編集の基本は、「要らないフレーム選択」です。
  51フレームから99フレームが「要らないフレーム」であるとします。
  
  このようなイメージでカット編集できます。音声も、同時に読み込んでいれば、カットの対象となります。
  この場合だと(1〜50+100〜192)フレームが残り、1〜143フレームの動画になります。
  これを繰り返せば、必要なところだけが残り綺麗に編集できるわけです。

  非常に簡単ですが、注意する必要があります。それは、「カットしたくない領域」まで選択してしまう事です。
  
  このように切り取ってしまうと、フレーム数が減っていますね。必要なフレームは「選択範囲」に入れてはいけません。
  逆に、52フレームから99フレームまで選択してしまうと、要らないフレームの51フレーム目が残り、
  邪魔になってしまいます。邪魔なフレームはエンコード後取り除くのはかなり難しいです。
  よって、カットの基本は「要らないフレーム選択」を1フレームも間違えない事です。

  カット編集が終わって、他の編集が不安であれば、「プロジェクトファイルの保存」をしてください。
  編集後のプロジェクトファイルを読み込めば、やり直しが簡単になるので是非利用してください。



  再圧縮なしのカット編集をする場合も考えてみます。
  キーフレームの存在が大きく、キーフレームを考えずに切ると、画質が非常に悪くなります。
  黄色や紫や緑のブロックノイズが画面中に出たり、再圧縮フレームがぼやけたりします。
  また、インターリーブを無視すると、激しく音ズレしたりしますので注意して編集する必要もあります。
  これを最小限に防ぐ方法として、「キーフレーム」を知る事からはじめます。知識なしでは上手にできません。
  キーフレームとは、「時間軸方向の圧縮の始まる最初の圧縮率の低いフレーム」です。
  簡単に、キーフレームの概念を示しておきます。
  
  図のように、100フレームの動画があるとします。1、25、50、80がキーフレームであるとします。
  この場合は、(1-24)(25-49)(50-79)(80-100)がこのAVIを分割できる最小単位となります。
  (25-49)が要らないフレームの場合は、全てがキーフレームのAVIのように普通にカットできます。
  しかし、(40-60)が要らないフレームの場合は、普通にカットできません。
  (40-60)を切り取った場合は(1-24)(25-39)(61-79)(80-100)のように(61-79)を再エンコードして作らなくてはいけません。
  AviUtlは優秀ですが、(61-79)フレームを上手に作れない場合が多いと思います。
  この部分だけ、変なブロックノイズが出たり、コマ落ちしたり、黒い画面になったりして、表示が狂います。
  よって、キーフレーム単位以外でのカット編集はオススメしません。

  どうしてキーフレームセット以外でカットしたい場合は、動画の連結機能を用います。
  (61-79)フレームを自分で再エンコードして出力して(80-100)も再圧縮無しで用意しておいて、
  AviUtlの追加読み込みの機能で(1-24)(25-39)+(61-79)+(80-100)を自分で作るしかないです。

  では、音がズレる場合の直し方を考えてみます。
  映像や音声を「再圧縮無し」で出力してしまうと、インターリーブのせいでインターリーブ単位でしか音声を分割できません。
  インターリーブとはAVIの「I」にあたる単語で、音声同期システムです。
  簡単にインターリーブの概念を示しておきます。
  
  このように、音声データは分離されています。再圧縮無しだと、上図だと7つの区切りしかできません。
  うまく区切ることができれば、音声を再圧縮する必要はありませんが、ずれる場合は音声を再エンコードすれば、
  きっちり区切る事ができます。音がずれる場合は、最初から音声の再圧縮を考えておきます。


  これらの圧縮AVIを理解して、劣化が少ない編集方法を考えてみます。
  まずは、動画ファイルを読み込みます。そして、何も編集せずにWAVE出力して音声を出力します。
  出力したWAVEファイルを「音声読み込み」で動画ファイルに付け足します。
  それから、キーフレームを探してキーフレーム単位でカット編集して、映像は「再圧縮無し」音声は「MP3など)」で圧縮して出力します。
  キーフレーム単位でカットできなかった場合は、一度完全にカットして「WAVE出力」で音声を出力、再圧縮が必要なフレームと、
  キーフレーム単位でカットできている場所を別々に出力して「追加読み込み」を利用して全フレーム読み込めたら、
  「WAVE出力」しておいたものを「音声読み込み」で読み込み、映像は「再圧縮無し」音声は「MP3など」に圧縮して出力します。
  
  図のように複雑な編集をしないと、WMV9VCMやDivXの場合は綺麗に編集できません。


  これらの事を考えると、1回で高圧縮エンコードすることが重要だと理解できると思います。
  高圧縮にエンコードしてからカットするのは、時間と労力の無駄になります。



  欲しい部分が固まっていて、そこだけ「再圧縮無し」で取り出したい場合は非常に簡単です。
  ただし、キーフレームの影響やインターリーブの影響を受けるので、再圧縮画像の乱れや音ズレする場合は、
  先述のカット編集の方法を使ってみてください。

  まず、ファイルを読み込みます。そして、「欲しい部分」を指定します。
  最初のフレームはキーフレームにしておくと、再圧縮無しでスムーズに欲しい部分だけ取り出すことができます。
  


  そして、そのまま「ファイル」→「AVI出力」を選び出力します。
  
  「再圧縮無し」にチェックを入れて、出力するだけです。これで、欲しい部分だけのAVIができます。



  注意事項1:再圧縮無しの場合、どのフィルタも使えません。
  画面端のノイズをクリッピングで消す、ノイズ除去フィルタを使う、640×480を320×240に縮小する、
  音量を調整するなどは、圧縮する場合にのみAviUtlで映像が展開され計算されコーデックにより圧縮されます。

  注意事項2:AviUtlで再圧縮無しで出力できるのは、AVIのみです。
  MPEG2やWMVやQuickTimeなどは再圧縮無しでは編集できません。AviUtlはあくまで「AVI」のフロントエンドです。



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