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総理の耳は馬の耳
H17.2/15 著・泉獺
 ある時、弁才天と小泉○日子が音楽対決をすることになった。
 小泉首相は臨席して両者の音楽を聴くことにした。
 まず最初に、小泉○日子アイドルソングを熱唱した。ミーハーな小泉首相はそれを聴いてすっかりはしゃいでしまった。
 次に、弁才天が琵琶を持って弾き語りをした。水が流れるように出てくる歌詞・メロディーはとても美しく、その場にいた人たちは感動して涙を流す者さえあった。
 そして、審判は弁才天の勝ちを宣言した。
 ところが、小泉首相だけがそれに異議を唱えた。
「おかしいじゃないか! あんたの耳はどうかしている!」
 すると、弁才天は怒って、小泉首相に呪いをかけた。
「あんたの耳こそおかしい。そんな耳は馬の耳になっておしまい!」
 たちまち小泉首相の耳は、ニョッキリと突き立った馬の耳になった。

 小泉首相はそれを恥じて、なんとかこれを隠そうとした。
 普段はモジャモジャのライオンヘアーで隠すことができるが、床屋にだけは見せないわけにはいかなかった。そこで小泉首相は床屋に厳命した。
「いいか、このことは絶対に口外するなよ。もし言ったら…どうなるかわかっているだろうな?」
 床屋は、この秘密を決して他人に漏らさないと誓ったが、どうしても口に出したくて仕方がなかった。このままでは秘密を抱えている重みに押しつぶされてしまう。しかし、口外すれば床屋生命がない。
 そこで床屋は、空地にこっそり穴を掘って、「小泉首相の耳は馬の耳」と言って重荷を下ろし、穴を埋めて立ち去った。

 ところが、しばらくたつと、首都の大規模再開発でその空地に超巨大高層ビルが建てられ、ビル風が吹くたびに
「小泉首相の耳は馬の耳」
 とささやいたので、誰もが知るようになってしまった。

 このことを聞いて、人々は思った。
「なるほどそうだったのか。野党や抵抗勢力が何を言っても馬耳東風、YKKや森の親分がいくら忠告しても馬の耳に念仏だったのは、このためだったのか。」
(おしまい)

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