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プー太郎の夢

泉獺 H16.2/21
 K泉純一郎大臣の治世の第四年、ヴァレンタインの月の一日のことである。いずみKわうそは夢を見た。彼は、平家の落人から続く安澤家の家系に属していた。いずみKわうそは、首都東京に住むプー太郎であり、今のところ何ものにも仕えていない変テコな人物であった。彼は、戦後日本の高度経済成長の原動力となった団塊の世代の、子供たちの最後の部分に属していた。

 さて、夢とはこのようなものであった。
 見よ、デモと弾圧、テロと戦争、そして恐慌がグローバルに起こった。見よ、二つの大きな国が現れて互いに戦いを挑み、大きな叫び声をあげた。その声を聞いてすべての国民は戦いの準備をし、「正義の国」に戦いを挑んだ。見よ、破壊と殺戮の日、苦痛と憂悶、虐殺と大いなる混乱がグローバルに起こった。
 すべての「正義の国」の市民はうろたえ、ふりかかる災いを恐れ、滅ぼされることを覚悟して、新しい神の手を叫び求めた。その神の手は、小さい泉が、やがて水を豊かにたたえる大河となるように、大きくなった。
 すると光が現れ、地上に太陽が出現し、卑しめられている人は更に卑しめられて、高貴な人は更に高貴になった。

 いずみKわうそは目を覚まし、それが夢であったこと、これから何かが起ころうとしていることを知って、この夢を心にとどめ、何としてでもこの夢の意味を知りたいと思いながら、朝を迎えた。
(終わり)

元ネタ:「エステル記(ギリシア語)」A.1-11 モルデカイの夢
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