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桃の子桃太郎(あとがき)

 私たちは皆、時代の子です。その時代に生まれ、その時代に育ち、その時代の空気を吸い、その時代に養われているのですから。
 従って、時代の子が生み出す作品は、その時代の影響を(多かれ少なかれ、直接的間接的にせよ)どうしても受けざるを得ません。たとえば、かつて『指環物語』には寓話的な暗喩があるとヒッピーたちがもてはやし、そして映画「ロード・オブ・ザ・リング」は9・11テロとイラク戦争が反映されていると、ゴラム役のアンディ・サーキス氏が主張するようにです。
 これは私の作品でも同様です。わかりやすい例を挙げると、聖書のパロディーには多くの現代人が登場しますし、カードワースシナリオでも9・11テロや狂牛病騒動などが影を落としています。
 そして、「桃の子桃太郎」も例外ではありません。ここにもこの時代の影響が強くにじんでおります。いや寧ろ、作者が意図的に、しかも露骨に注入したと言えるでしょう。
 そんな「現代的」な桃太郎はいかがだったでしょうか?
(終わり)

©IZUMI_Kawauso
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