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3匹の子豚

H17.1/26 著・泉獺
 あるところに3匹の子豚の兄弟がいました。3匹の子豚は独立しようと思って、それぞれ家を建てました。
 1番目の豚は藁の家。
 2番目の豚は木の家。
 3番目の豚はレンガの家を建てました。

 ところが、季節外れの台風がやってきて、藁の家を吹き飛ばしました。1番目の豚は、2番目の豚の家に転がり込みました。
 ところが、新潟県中越地震が起こって、木の家は倒壊してしまいました。1番目の豚と2番目の豚は、3番目の豚の家に転がり込みました。
 3番目の豚の家はレンガでできていて、台風にも地震にも耐えたので、ここなら安心だろう、と豚の兄弟たちは思いました。

 ところが、そのレンガの家に役人がやってきて、色々と検査をして、
「この家は建築基準法に違反しているから住むことはできない」
 と言って、豚の兄弟を追い出してしまいました。中国のお役人なら、袖の下を渡せばどうにかなるのでしょうが、この役人は融通が利きません。

 そこで豚の兄弟は、新たに家を建てようと思いました。ところが、住宅取得税、固定資産税、消費税、国民年金、NHKの受信料などを取られてしまい、お金がなくなってしまいました。

 豚の兄弟は、
「なんと生きにくい世の中だ!」
 と嘆いて、生きる活力を失い、河川敷にテントを張って暮らし、ホームレスに転落しましたとさ。
 めでたしめでたし。
(おしまい)

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