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「ヨーロッパはこう言った!」
H17.4/7 著・泉獺
 やあ、私はヨーロッパだ。ちょっと泉獺の文書に割り込ませてもらうよ。いやなに、日本はアメリカ崇拝の連中が多くて、私の方をロクに見てくれないもんだから(その割にはブランド品をよく買ってくれるよね!)、ちょっとこの場を借りて言っておこうと思ったんだ。

 私はギリシア・ローマ帝国からこのかた3000年以上もの歴史があるのに対して、アメリカはたかだか200年ぽっちじゃないか。
 それにアメリカは、私の社会で食いっぱぐれた連中が流れ着いて建国したんだ。しかも、独立できたのだってフランスの支援があったからこそだったんだぞ。
 諸君はご存知かな? ニューヨーク(ああ、この地名はイギリスのヨーク侯に因んでいる!)の自由の女神像を贈ったのはフランスなのだ。我々の一員がアメリカに自由をプレゼントしてやったのだよ。

 さて、日本は今、私が中国へ武器を輸出しようとしていることに反対しているそうだね。君たちは私にこう言うだろう。
「なぜ対中武器輸出禁止を解除するのか?」
 決まってるだろ。お金儲けをするためだ! 有望な巨大市場に売り込まない手はない。たとえこの武器でどれだけ多くの人間が死のうと知ったこっちゃない。自分以外はね
 正直に言うと、寧ろ中国には人殺しをしてもらいたいと思っているんだよ。誰を殺すのかって? アメリカだ!
 私が輸出する高価で高性能な武器でアメリカと戦って、願わくば両国とも共倒れになってしまえ!
 そうすりゃ21世紀はヨーロッパの世紀だ! ヨーロッパ! ヨーロッパ! ヨーロッパ!
 言っておくが、米中衝突は必ず起こる。長年自分の庭で覇権争いを繰り広げてきた私に言わせれば(そういえば100年戦争なんてのがあったなあ! どっちが勝ったんだっけ?)、あいつらはNo.1の座を巡って必ず戦争をする。自分がNo.1じゃないと気が済まない連中だからな。
 あ、そうそう、米中衝突の暁には、日本はぜひとも生き残ってもらいたい。ヨーロッパの世紀が来たら、日本に重要な役割を与えてあげよう。財布係をね! 重要な意思決定を下すのは私。そのための資金を拠出するのは日本だ!
 その時はよろしく頼むよ。

 おやおや、ちょっと長話をしすぎた。それでは泉獺の意味不明な作品に戻ってくれたまえ。(この文章も意味不明だって? それは君たちがこれを理解できる知的水準に達していないからだよ!)
(おしまい)

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