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HUNTERXHUNTERの謎
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ストーリー独談

   その35  
アイコン対決!ドッジボール
 
 ゴレイヌがドッジボールゲーム規定の人数に帳尻を合わせる。出現する白と黒のゴリラ。ここでその中央に立つ彼の姿を見て想像できるのは、やはり"ゴリ"の姿だろう。クロロのあの髪型、姿を見て"Hyde"を想像できた以上に、テレビのキャラを思い浮かべられる。このユニークなそして誠実な男。物語の中では、ギャグの世界とは程遠い存在なのだが。

 さてゲームは、外野の人数を揃えるために、レイザーの念獣はわざとボールに当てられる。レイザーの反撃は、いきなり猛烈・激烈なボールの投球から始まった。ゴレイヌの念獣はたちまち破壊され、ツェズゲラも大ダメージを受ける。

 やっベェな。
 キルアが心配そうにつぶやいた。

 ヒソカはバンジー・ガムを使ってレイザーチームの3人を外野に追いやる。余裕の態度は相変わらずだ。だがキャラを合体させてボールを奪い返したレイザー。

 ならば死ぬことはあるまい。

 ゴンに向かって豪球を投じた。ゴンは"硬"のガード。激音。そして壁まで吹き飛ばされる。跳ね返ったボールは天上にめり込んだ。

 ゴンとビスケは駆け寄り、声をかけた。ゴンの額は血がにじむ。だが、

 全然ヘーキ。
 じゃねーだろ。

 こういうユーモアな表現はさすが!時々登場するこういう会話は極度の緊張感に対して都合のいいバランスをとってくれる。そしてすぐさまゴンは新たな態度をごく自然に見せるのだった、

 手も動く!!次は取る!!

 キルアもビスケもその覚悟を見て取り、さらに開花した能力に目を見張るのだ。

 ゴンは外野に出ることになるが、唯一認められているルール。それは外野から内野にただ1回バックを許される特別な決まり。

 バックはオレが宣言するからね。
 でもさ、あんた。
 するから。

 キルアは汗を流して言う。

 こうなったらきかねーよ。

 さて、ドッジボールで物語のナイスなシーン、重要な場面が描かれようとは。いわば子供たちの遊びの一種であり、だれもがふざけながら逃げ回り、そんな中で真剣な一投が勝負を分けたりする。余裕やあきらめや、同情や非情さが入り乱れもする。そんなゲームを、作者は生死の境の場として描いた。それもまた、光を放っている。




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