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HUNTERXHUNTERの謎
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ストーリー独談

   その27    
アイコンアントキバ
 グリードアイランドのスタート地点に立つゴン。そして少し遅れて降り立つキルア。あたり一帯に広がる草原。そのだだっぴろい世界で二人はどちらの方向に進むかを決めようとする。

 誰かから見られている気がする方向を2つ指し示して、
 "こんな遠くからでも感づかれるようじゃたいしたことない連中だ"
、とキルアが看破するあたりは頼もしい。
 "おおっ"
と声をあげるゴンの様子は、描写として安心感を与えるものだ。殺風景な雰囲気に、誰もが妙な気持ちになったかもしれないから。

 堂々と進む二人の前に現れたのは、呪文カードで飛んできた一人のプレイヤー。GIに入ったばかりの二人には、対処方法がわからない。
 トレースの呪文をかけられてしまうキルア。逃れようとしてもそうすることのできないGIでのルール。というよりも、そのような強力な制御能力に読者は驚きもし、この先の期待感を膨らませもする。
 キルアは、
 "俺に何した"
と詰め寄り、威圧されたプレイヤーはたちまち退散、という展開だ。ここでもキルアの凄味がうまく表現されている。かつてハンター試験においても、キルアはそんな印象を持たれたのだった。

 このプレイヤー(あとでフィンクスに始末される)が舞い戻った先はマサドラ。ゴンたちが行き着いたのはアントキバ。ともに15世紀のスペイン・ポルトガルの航海時代のイメージ名だ。マサドラはボクには海のシルクロード的な航海基点・マドウラを思い浮かべることができる。そしてアントキバは、あとで考えると、作者はGIの次のストーリー展開・キメラアントのヒントとしたのでは、と感じるほどだ。

 そのアントキバ。レストラン店主の典型的ゲームキャラが明らかにされ、通貨経済もゲームカードによることを知る。この賞金の町で二人は四日後にはジャンケン大会に勝ち、真実の剣を得ることになる。そしてそれもカード化によって、ゲーム世界の感覚をいやでも読む側に与えてくれるのだが、それは大きなトリックだった。事実はあとで明らかになる。

 アントキバはGIでのその後の行動を決定づける場面が紹介される。しかしその後の展開がどうなるのか、登場人物がどう関わってくるのかなど、すべては知られざるまま。
 ゴンとキルアは、GIをグループでクリアしようと提唱するリーダー・ニッケスに出会う。

 
 対談者・野上 志乃(のがみ しの)さんの日程都合がつかなくなったため、独談の形でスト-リーをお届けすることにします。


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