remove
powerd by nog twitter

作品No.61  エンタンメント

【作品紹介】三人の少年が主人公です。

ストーリー大賞出品「兄弟」

あのころの俺はただ一人で生きることだけ考えてた・・・・・



俺は走っていた。

メガネの少年「しつこいな・・・」
追跡者「そろそろあきらめな坊主・・・お前のスピードじゃあにげきれねぇぜ?」
追跡者の言うとおり力量は圧倒的に追跡者の方が上だ・・・
このままじゃ逃げ切れないだろう・・・
俺と追跡者との距離が10メートルまで近づいた。
そのとき・・・
???「こっちだ!!」

俺は狭い路地裏に引き込まれた。
追跡者「チィ・・・俺じゃ入れねぇか・・・」

メガネ「お前らは一体何者だ?」
長髪の少年「お前と同じ念能力者だよ。」
切れ目の少年「あれほどの使い手に追われてるってことはただごとじゃないと思って助けてやったんだ。」
長髪「お前・・・何やらかしたんだ?」
メガネ「お前らに関係ないだろ。」
切れ目「命の恩人にその態度はねぇだろうによ・・・!!」
メガネ「お前らバカか?状況は何も変わってない。」
長髪「どうしてそういえるんだ?」
メガネ「プロの殺し屋がこれしきで諦めるはずが無いだろ?ただ一つ変わったのは殺されるのが一人から三人になったことぐらいだろうよ。」
切れ目「ムゥ・・・」
長髪「どうせ死ぬんならお前が追われてる理由ぐらい教えてくれたっていいだろ?」
メガネ「・・・・いいだろう。」


俺はスラム街で生まれた。親の顔も知らない。唯一の肉親は2つ年下の弟だけだった。
その日は弟の誕生日だった。俺と弟は必死に稼いだ金でささやかなバースデーパーティーを開いていた。
そこに現れたんだ。  マフィアが・・・・・
スラム街は無法地帯だ。一瞬で俺達のパーティー会場は惨憺な戦場に変わった。
俺の方に手榴弾が飛んできた。俺は死を覚悟した。しかし、俺は死ななかった。
俺の目の前には俺をかばって手榴弾の直撃を受けた世界で唯一の肉親の変わり果てた姿があった。
俺はマフィアと弟を守れなかった自分を恨んだ。俺は一瞬で天涯孤独の身になった。
俺はマフィアに復讐するため、血のにじむような修行をし、念能力者になった。
昨日俺は十老頭の一人の屋敷に忍び込んだ。そこでドジふんで追われてるってわけだ。


俺が話し終えると長髪と切れ目の少年は黙って涙を流していた。
長髪「今度追跡者がお前を襲ってきたら俺達も戦ってやる・・・。」
切れ目「これからは俺達がお前の兄弟だ・・・・」
頬に熱いものを感じた。なんだ・・これは?気づくのに時間がかかった。これが涙だということに。
俺には生まれて初めて友と言える存在が出来た。


メガネ「本当にいいのか?お前らまで死ぬことはないんだぞ?」
長髪「何いってんだ。俺達は兄弟だぜ?」
切れ目「だからよ・・・」
長髪・切れ目「ヤバイ橋を渡る時は三人一緒だ!!」
「ありがとう」そう言いたかった・・・
しかし言えなかった・・・
言うとまた涙が溢れそうだったから・・・・

追跡者「美しい友情だねぇ・・・まぁそんなとこで・・・死ねや!!」
メガネ・長髪・切れ目「ウォォォッ」





またあの夢か・・・・・

最近よく見るな・・・・・

あいつらと出会った日のこと・・・・・

???「起きたか?ゲンスルー。」

ゲンスルー「ああ・・・サブか・・・」

バラ「出発しようぜ」

ゲンスルー「サブ・・・バラ・・・・」

サブ「何だよ?」

バラ「どうした?」


ゲンスルー「・・・ありがとう・・・」

あのとき言えなかった言葉・・・・・。
2005年2月08日(火) 21時49分43秒
原稿用紙: 5 枚
<djHQ 3mBQ>

チョコバッター(visit99) さんからのメッセージ

友の大切さを描きたかったんですが、みなさんにつたわるでしょうか?

ストーリー大賞は1人一作しか出品できないのでしょうか?
もしそうでしたら臆病者の出品を辞めてこちらを出品したいです。

■付加情報

まだ初心者 勝負作