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HUNTERXHUNTERの謎
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アイコン目覚め(第5章) −ねふぇさん

目覚め(第5章)

その日の夕方、目を覚ますと、まだバイオリンが鳴っていた。
だがCDの音ではない。時々、明らかに間違えるのがそれを証明している。
しかし、なかなか上手い。
聞いたことのない不思議な曲だったが、耳に残るリズムだ。

腹が減った。

娘は出掛けているようだ。
その代わりに服が椅子の上に置いてある。
置き手紙・・・。

「目が覚めたら服を着て待ってて。あんまり遠くに行っちゃダメだよ。」

言われたとうりにしよう。

とりあえず服とズボンを着た。とはいっても、おそらく自分の物だろう。そんな気がする。
部屋から出ると驚くことばかりだった。
まず、外の部屋。
さっきの部屋の壁と同じ質の柱が部屋中に立っている。石灰質の柱と言ってもいい。
よほど強度を必要としたのだろう。

広い・・・。

次にその部屋の窓。
窓といっても、ガラスが張ってある訳ではない。
が、これも大きい。
いっぱいに広がる景色もスゴイ。
遙か遠い山脈のふもとまで続く森。
その森を真っ二つにして流れる川。
この部屋は地上から200mはあるだろう。
しかし、風は殆どない。
普通、地上200mもあれば、かなりキツイはずだが・・・。

トントン

振り向くと、娘が後ろに立っていた。
パンや魚を乾燥させたもの抱え持っている。
娘は笑顔で言う。

「ご飯。食べる?」
「あぁ、ちょうど腹が減っていたところだ。もらうよ。」
「じゃ、中で食べよ。」
「そうだな・・・。」

まったく・・・。イイ奴に助けられたもんだな・・・。

ねふぇ





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