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HUNTERXHUNTERの謎
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アイコンI・F(カイト偏) −mimiさん

I・F(カイト偏)

もし、ジンさんがあそこにいなかったら・・・オレはー・・・。 目がさめると俺の前には、大きな杭が一本地面に深く埋め込まれていた。その先から伸びる鎖はオレの手錠につながっていた。ボゥーッとした頭でその経路を確認して・・・そして長いため息をひとつついた。     'そういえば昨日も同じように見たなぁ。"と思った。そして起き上がり、広場を見渡した。「はぁ」誰もいない・・・当たり前だが。だってここは、二ヶ月前に終わった村なんだから。「あと、少しで逃げられたのに。」オレは果物をひとつ盗んだ・・・三日前からの先ず食わずで目の前に食いもんがあれば、誰だって飛びつくはずだ。その代償がこれとはちょっと重すぎやしないか?俺は果物を食ったらすぐに逃げた・・・が果物1個のエネルギーはたかがしれてて大人たちにつかまり、ここに連れてこられて、杭を打ち付けられた。このあたりとオレの住んでた村近辺は『村狩り』にあい、村の男は全て殺され、女は娼婦になって道端で犯され、子供は矢の的にされ狩りの練習台になった。オレはたまたま水汲みにいっていて、村に戻った時には占拠されていた。俺は迷わず逃げた・・・かなうはずがない、そう思った。家族の誰もを見捨てて逃げた。それが違っていたとは思わないが、つけは回るらしい。「オレ、死ぬのかな・・・」もう杭を打たれて四日経っていた。イヌわしが俺のズゥーッとうえの方で旋回しながら飛んでいた。「あれに食われるのか・・・」もう何をいってもむなしいだけ。目をつぶって死を待とう。・・・とそう思ったとき遠くの茂みで何かが動いた。半分以上捨ててる命だがつい惜しんだ。動いた方向をジィっと見つめた。なにやら人らしい。それは男だということがわかり、ジィと見つめていると男は俺にきづいた。「なんだ、人か・・・。」?一体なんだと思ったんだ?「おい、生きてんのか?」近づきながら話し掛けてくる。年は20代半ばくらいか?「一応・・・」「一応ってなんだ、もうすぐ死ぬみたいな言い方だな。」「もうすぐ死ぬ。この杭外れないし、鎖も切れない。飯も四日くらい食ってない。・・・だから死ぬだろうね。」「命乞いはしないのか?飯くらいやるぞ?」その男はポンッと乾燥肉を投げた。「いらない。いまさら中途半端に生き延びてもつらいし、それに今オレ、払いそこねのつけ払ってるんだ。」「つけ?」「そう、おれ、村狩りにあってる家族見捨てて逃げてきたんだ。まだ生きてるかもしれないのにおれは、少しでも自分が生きるために見捨てたんだ。それのつけがきたんだ。あと果物を盗んだ罰・・・かな」「へぇ・・。少しでも生きようと思うんなら食えば?」「いらない。もしここで生き長らえても、オレ弱いからすぐ死ぬ。だからいらない。次生まれ変わる時は強くなろうと思うんだ。」「ん〜・・無理だな、それ。今ここで強くなろうと思わない奴が来世で強くなれるわけない。」「いや、強くなる。来世じゃ絶対強くなる!」「こころざし低ー・・・」「うっるせーな!!俺だって今強くなれるならなりてーよ!好きで弱いわけじゃねぇ!!」「ホントに?」「おぅ!!どんな試練だって乗り越えてやる!!試練があれば絶対あきらめねぇ。強くなりてぇー・・・。」ムダだと分かっていた。この男が何かしてくるわけじゃないし、でも、心から本当にそう思っていた、いつだって。オレは叫んだ。           「強くないてぇ!!!」そうオレが言ったとき、俺の隣で爆発音にも似た音がした。「・・・・?!・・・・」見るとその男は素手で鎖を叩き割っていた。「手錠はあとではずしてやる。来い、お前にはハンターの素質がある」「・・・ハンター・・・・?」「ハンターじゃ不満か?」「イヤ・・・不満とかじゃなくて・・・・あんた、ハンター?」「そうだ、オレはジン・フリークス。これでもハンターだ。お前名前は?」「・・オレは・・・・カイト」「カイトか、呼びやすいな。来い、あっちに仲間がいる」「は・・ハイ」気の抜けた返事をして立ち上がろうとしたが足に力が力が入らない。「どうした?」「・・あ、いや。足に力が・・・。」「はぁぁ。今から山とか崖とか登るんだぞ?第一そんなんじゃ試練はどうするんだ・・・」といいながら、俺の腕をつかみ、持ち上げおんぶした。「しかたないナァ・・・」「すいません・・・」「そう思うんならもっと太れ。」「はい」そういうとジンさんは満足そうに歩き出した。

mimi






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