少女革命ウテナ
斬新かつ奇抜な演出で人気&有名な作品だが、
改めて考えるとあまりにもバカアニメではないか…?
と言う事で今回のお題に。
知ってる人も多いかと思うが一応あらすじ。
主人公・天上ウテナは小さな頃、嘆き悲しんでいた所を王子様に救われ
王子様に憧れるあまり、自分が王子様になろうと思ってしまった活発な男装の少女。
王子からの手紙を頼りに彼女が通う事になった通う鳳学園では
秘密裏に「薔薇の花嫁」を巡っての「決闘」が行われていた。
謎の人物「世界の果て」からの指令に基づき、
胸の薔薇を散らす文字通りの決闘を繰り返す「決闘者(デュエリスト)」。
薔薇の花嫁を手にした者は世界を革命する力を手に入れられると言う…
ウテナが幼い頃、王子様から貰い大切にしていた指輪は
決闘者達のの印「薔薇の刻印」であった。
ひょんな事から決闘の渦に巻き込まれて行くウテナ。
薔薇の花嫁「アンシー」の秘密、ウテナだけに降臨する神の力、世界を革命する力、世界の果て…
様々な謎をはらみつつ物語は妖しく美しく進んで行く…
この作品を簡潔に言うならば「アヤしい」と「オイシイ」の2言に尽きる!
意味不明なオイシイ画と耽美的、背徳的なアングラチックな雰囲気は
そのスジが好きな人なら転ぶ事必至。
じゃあ蛇足と知りつつも、
俺的に注目したい点を紹介。
1・演出
背景は現代の学校だが、どこがしか中世フランスを思わせる雰囲気。
クローズアップする場面になると突如登場するアールヌーヴォー風薔薇模様(しかも回転)
肝心な物を見せないで、どこがしか背徳的なニオイのする画面構成。
成長する蝶の標本、
通路にビッシリ張られた誘導ビラ。
妙に的を得た事を言う影絵だけの少女。
禁断の庭の奥にある、決闘場天まで続く螺旋階段、
天空に浮かぶ神の城。
全編に渡りケレン味ある舞台的な演出。
しかも背徳的、耽美的なアングラ演劇風味のつくり。
観る物を惹きつける妖しくも魅力的な作りである。
2・音楽
決闘のシーンは劇団、万有引力のJ・A・シーザー氏による合唱曲がBGM。
哲学的、宗教的、思想的、妄想的…
ぶっちゃけなんだか分からない歌詞の合唱が我々を不思議な世界に導く。
サントラを聴いてみると吉。
3・オイシさ
何故か決闘者は皆中世フランス軍服風味。
バカアニメ的なベルばらと言っても過言では無い!
肩章も付いてるよ。
他にももっと無秩序に、
突如牛になるライバル、壁を突き破って現れる車、無限に生えてくるコルベット、
ボンネットにまたがって運転する男、インドからどこまでも追ってくる象、影絵少女のトンチキな話。
そして当然ストーリーも良い。
オイシさ、耽美、背徳、永遠、そんな物を匂わせる謎めいた不思議な現在の寓話。
未見の方も、観たけど普通に観てしまった人も、再度観たいバカフリークも。
すべての方にもう一度観て欲しい。
オイシいヨ。(By:ミスター味っ子)