魔人探偵 脳噛ネウロ(読み切り版)
松井優征・作 04年週刊少年ジャンプ41号、赤マルジャンプ2004サマー掲載
自分がこのマンガを見たのは夏、週刊少年ジャンプの読み切りでの事だった。
買ってザッと好きなマンガをバラバラ探してる時に目に飛び込んできたこのマンガはあまりに異質!
そして絵柄もセンスも極めて特徴的で面白く、初見で惚れ込んでしまった。
〜ストーリー〜
ミステリーの流し読みが趣味の女子高生、桂木弥子は、その趣味が災いし、
謎を食べる悪魔・脳噛ネウロに取り憑かれてしまう。
ネウロは「謎を解く際に発生するカロリー」を唯一の主食とするので、
それを補充する為、弥子はネウロを助手に名探偵の役柄を強制的にやるハメになってしまった。
ネウロは美味い謎を求めて今日も弥子を駆り出す。
助手が謎を解き、探偵が解説される役になると言うのは小五郎:コナンとか、京極堂:関口的な構図な感じを受ける。
ジャンプでは割と鬼門の探偵モノであるがただ、この作品はミステリーの自体を楽しむよりも、
ミステリー解釈とその回りと囲む設定が極めて秀逸んば所を楽しむ作品だと思う。
事実ミステリー部分はかなりチープであるが、むしろネウロのキャラを満喫する為には謎は簡単であるべきなのだと思う。
設定
「高度な謎を解いた時に発生するカロリー」を食べる悪魔。
概念として分かるようで分からないそのキャラクターは人間をポリポリ食べるベタな悪魔像よりよっぽど薄気味悪い。
そして魔界流の現場検証として、ネウロは体内に「魔界77つ道具」なる物を備えている。
登場したのは殺気を具現化する「死臭の濃霧(イビルスプレー)」だけだがあと76個もどんなのがあるのだろうか?
夢想するだけでワクワクする。
正直言葉閃いたモン勝ちだなぁと言う感じだ(褒め言葉)
77つ道具と言うインパクトある言葉の前には「使ってたら謎の難度が下がるジャン」なんて無粋な疑問も吹き飛ぶ。
そしてこれは本来最初に語るべきなのだが、絵が特徴的だ。
絵柄もだが画面構成と言ってもいいかもしれない。
空間から涌き出てくるネウロ、イメージを表す際の抽象画的センス、かなり無茶を効かせたパースetc
当然だが画風を絵で説明するのは困難ではあるが、面白い画風だなぁと言う印象だ。
人の意見では平野耕太+寄生獣と言う声を良く聞くのでイメージしてもらいたい。
正直言って今年読んだマンガでも個人的ベスト3に入れたいマンガなのだが
いかんせん知名度が低いのが難点。
当社ではネウロを前面的に応援して行きたいので、
諸兄も古本屋や古新聞で掲載号のジャンプを見かけたら速攻保護すべし。
俺は未見の初掲載「赤マルジャンプ2004サマー」を注文してきました(笑)
じゃあ「ごちそうさま…」