進め!!聖学電脳研究部
作・平野耕太 ゲーメストコミックス 全1巻
バカマンガを紹介するコーナーなのに、
マイバカマンガ屈指のこの作品を何故忘れていたのか!?
完全にグレイに記憶を操作されてそうであるが思い出したからには速攻紹介せねばなるまい。
いわば「40秒で仕度しな!」ってトコだ(ラピュタ)
主人公はハードゲーマーの高校生、西新井。
引っ越した先は近所にゲーセンがある、と意気揚々と言った所で出会った恐ろしい腕の持ち主、綾瀬。
翌日転入した学校のクラスで衝撃の再開をする2人。
このままラブコメ街道まっしぐらかと思いきや綾瀬が所属するゲーム部、「電脳研究部」に入る事で大きく歪んで行く。
先輩、梅田古奈美と梅島奈夢子に連れられて来るも
ドアを「男達の挽歌」ゴッコしながらのガンシュープレイでブチ抜いて登場する部長寺門。
聖学電脳研究部でおこる珍妙極まりない日々が繰り広げられる。
作者はケレン味あふれるハードアクション「ヘルシング」で今や人気漫画家の平野耕太氏。
ヘルシングでもチラホラとバカテイストがうかがえるが、このマンガは全編バカのやりたい放題。
ヒロインの綾瀬からしてすでに気絶クセ持ちと言うヘンテコキャラで、
ゲームに負けては気絶し、
学校の机からコスプレ衣装や同人誌(ハードやおい)やバイオ戦士DANの攻略本を
こぼしたのを見られては気絶する。
電脳研のバカ部長寺門。クソゲー+レトロゲーマニアにして2次コンと言う最強の存在。
やる事なす事ズレるかふざけるかしており、
上記の「男たちの挽歌ごっこタイムクライシス」にはじまり、
入部テスト「クソゲーしりとり」、ヤンキーとの対決ではベガと豪鬼を足したような格好で「ゲーセン仮面」を名乗り不意打ち、
コスプレダンパの準備をすれば「いっき」や「暴れん坊天狗」の衣装を引っ張り出し、
好きな女性のタイプは、と聞かれたら
「ときメモで言えば 顔は詩織、性格虹野、夜は鏡」などとうそぶき出す始末。
後半ではサタニストの神学教師字楽(アザラク)先生や
ハードゲーマーの部長の弟・司も加わりゲームネタは更にカオスに満ちて行く。
ゲーマーのツボ、思い出、嫌な所、大手批判、トラウマ、タブー…様々な所を付いてくるネタがシビれ過ぎる。
ファミ通系で連載してたのに何故かゲーメストの新声社から刊行されるも、
その後スグに倒産回収の憂き目に合った為しばらくプレミアまで付いていた本作だが、
先日角川書店の方から再販されるらしい。
単行本未収録だったA、桃組掲載版も載るかと思われ、
入手もラクになったので諸兄もチェックして欲しい物だ。
また入手困難になるが、氏が男性誌で描いていた頃の
ぜんぜんHじゃなく電脳研と同じノリでやっていた
「テクノ番長」もかなりのバカマンガなので
運良く見れる方は見て欲しい。