夢を見ていた。
それが夢だと解ったのは、目の前に変な奴が現れて変な事を口走ったからだった。
「私はエロゲの精です」
……何だ、既知外か。
「ああっ!今放送禁止用語で私を侮蔑しましたね? 酷い! 名誉毀損で訴えますよ!」
……じゃあ、電波系。
「きぃーっ! やっぱり私を侮蔑している! 死ね、死んでしまえ、この女性性差別主義者、人権の敵!」
……酷い云われ様だな。
大体何で僕が女性性差別主義者なんですか?
「貴方が児童でポルノなゲームをやっているからです」
……何でそのくらいで、性差別主義者になるの? おかしいじゃないか。
「えっちなのはいけません」
むっさい髯オヤジの分際で、その台詞を言うのは止してくれ。気色悪いぞ。
大体、お前さっき自分で「エロゲの精」と言ったじゃないか。
それなのにそんな事言っていいの?
「おや、覚えていてくれたんですね」
そりゃあね。
「って事は私の存在を信じてくれたと言う事でもありますね? ね?」
ううん、全然。
「人を疑うのは哀しい事です」
その前に己の外見を自覚しろよ。
そんな髯オヤジが「エロゲの精」と言って誰が信じると思う?
「信じる者は救われます」
お前には救われたくないよ。
「そんな訳でハッピー☆チャーンス!」
人の話を聞け。大体何がどういう訳だ。
「エロゲとはそんなものです。常識や論理など二の次、二の次」
お前何気にユーザーの多くを敵に回したぞ。
いいのか、エロゲの精なのにそんな偏見に満ちた物言いをして?
「ご心配無く、私は全国のパソコンやショップから発せられる悶気から発生した高次元意志体なのです。SF的に凄いでしょ?」
発生理由的に情けないね。
で…一体お前は僕に何の用なんだよ? さっきから話がちっとも進まないじゃないか。
「そうです。私も危うく本来の目的を見失っていました。それもこれもひとえに私がドジっ子なのがいけないんですよ。エヘヘ☆」
一度死んで来い。
「ぐすん…お兄ちゃまに嫌われた」
誰がお兄ちゃまだ!
「萌えましたか?」
萌えるか、アホウ!!
「妹さえ出せば萌えるともっぱらの定説です」
お前はもう黙ってろ!
「酷い云われようですな。ひょっとして言葉責めですか? 恥辱に耐えながら痴態を見せる婦女子が好きなんですね、いやん、この人鬼畜系よ!」
いいから黙れ、このキ○ガイ。
「その言葉、女神ポワトゥリーヌの名に於いて禁止します」
一部にしか解らんネタを振るな!
はぁ…はぁ…疲れた。
「ご苦労さまです」
誰の所為だと思っているんだ!
「自民党の金権政治が資本主義が悪いのです。それを倒さない事には人民の明日はありません。いざ、日本革命に向けて闘争せよ、同士!」
関係ないだろ!
「左○とはそうしたものです。責任がないから何を言ってもオールオッケー。ワタシタチダケガシミンノミカタデス。ケンポウキュウジョウバンザーイ」
もういい。いいから…お前どっか行け。
「つれないお言葉ですね。折角私が貴方に素晴らしいプレゼントをもってきたのに」
プレゼント? …いらないよ、別に。
「あ、そんな事言っていいんですか? これは凄いですよ〜今だけですよ。多くの方の中から貴方だけが選ばれました! これをお友達に紹介するだけで貴方の手元にはお金が…」
悪徳商法かよ! だからいらないって言ってるだろうが!
「まあまあ、そんなに興奮しないで下さい。これは本当に素晴らしい物なんですから。ほら、見てください」
→
…何だよ、そのフレームは。
「これは選択肢です」
……………はぁ?
「おや、御存知でない? ゲームやればいくらでも出てくるじゃありませんか」
そのくらいは知っているよ。
「そうですか、ならば話が早い。これはですね、無限に存在する可能性事象の中から特定の基準に添った事象を選択し、
それに至るまでの因果律を導き出して時間軸に固着させるシステムなんです」
…もっと解り易く言ってさい。
「つまり、これを使うとあっと言う間に現実の世界がエロゲ風味に!」
…胡散臭い事この上ないな。
「まあまあ、ものは試しに使ってみて下さいよ〜。今お試し期間中ですから、一週間は何と使用料タダ! それで気に入ったら契約してくれればいいですから〜」
いらない。
「ま、情けない。まだ童貞野郎の癖に。ひょっとしてあれですか、二次元じゃないと勃たないんですね! 現実から目を伏せてありもしない幻想に浸らねば己を救えないなんて…」
お前、本当に全国のユーザーから殺されたいらしいな?
「輪姦されるの?」
するかっ!!
「やはり最後は精神崩壊? 白濁に塗れながらも虚ろな目で男を…」
すでに崩壊してるじゃねえか! お前の精神は!
「そんな鬼畜なあなたに、はい『選択肢』」
だからいらないと言っとろうか゛!!
「口では抗いつつも、彼の肉棒は天に向けてそそり立ち、こみ上げる悦楽の前では理性など…」
いい加減にしろ!
「じゃあ貰ってくれるんですね」
…はぁ、はぁ…
「貰ってくれたら、消えますよ」
…わ、解った。貰ってやるから…早く…消えてくれ。
「はぁい、毎度ありがとうございまーす♪ 今ならサービスとしてこの小さな高枝切り鋏を…」
いらん。だから早く消えてしまえ。
「解りました。では私は元の世界に帰ります」
おう、さっさと帰れ。
「実は私、貴方のことが…」
僕はお前なんか大っ嫌いだ。
「帰ってきますね」
くるな!
「ここが泣かせのシーンです」
泣くかぁーーーーーっ!!
「それでは、さよなら、さよなら」
そう言って自称「エロゲの精」は帰っていった。
僕は途端にどっと疲れを覚え、そのままへたり込んで眠ってしまった。
夢なのに。
そう、これはきっと夢のはずなのに…。
・
・
・
・
・
朝。
僕は目覚し時計がけたたましい音を立てて職務を遂行する前に覚醒し、久々に良い寝覚めに我ながら感心していた。
「…よく寝たぁ…何か変な夢を見たような気がするけど」
時計を見ると午前七時丁度。
いつもより三十分も早く起きた僕は、このまま起き上がって着替えようとした。
…その途中で、気が付いた。
未だ布団の下に隠れている下半身。
その一部が朝っぱらから元気に自己主張をしている。元気が良すぎて人には見せられないくらいに。
「………まいったなぁ」
僕はズボンを押し上げてテントを形成しているものを見て、溜息一つ。
いくら僕の生体器官の一つとは言え、こいつは中々言う事を聞いてくれない困った君だ。
困った僕は仕方なく…ベッドの下から秘蔵のコレクションを一冊取り出し、溜まっている欲情を擦って外に出すことにした。
だが、しかし。間が悪いと言うかお約束と言うか…
僕が片手に本、片手に愚息を持って半ば不本意の自慰行為を行おうとした瞬間、
コンコン…
とドアをノックする音が聞こえて、
むつき「まことクン、朝ですよ。起きて下さい」
同居している押しかけママ一号さん、むつきママの声がした。
(まことちん、ぴんちっ!)
言語中枢が昨日やっていたゲームに若干侵されている事にも気付く間もなく、僕は本を布団の下に、愚息の上に布団を被せるなどして隠蔽工作を図る。
むつき「おはようございます、まことクン」
むつきママはそう言って僕の部屋に入ってきた。
清楚で優しげな美人、そんな人がメイド服調のエプロンドレス姿で現れる。
健全すぎる男子にはあらぬ妄想を掻き立てられそうなシーンである。
……いや、いつもはそんな事考えないんだけどね。
今は愚息が大変なので。
まこと「お、おはようむつきママ」
むつき「はい、おはようございます。もうご飯の用意が出来てますから、食べに来て下さいね」
にっこり笑うむつきママ。
その笑顔はとてもとても眩しくて、その笑顔が今は僕だけにむけられている事に優越感をかんじてしまう。
学校ではアイドル的存在の先生が、家では何と僕だけのママになってくれている。
これを至福と言わずして何と言おうか。
とは言え、
未だ僕の愚息は完全勃起状態。
とてもじゃないが、むつきママの手前、ベッドから起き上がる事は出来ない。
さてどうしたものか…と人知れず僕は悩んだ。
→A「もう少ししたら行くよ、むつきママ」
B「ごめん、二度寝したいんだむつきママ」
あれ? 幻覚だろうか?
何故か目の前に選択肢が二つ…。
いかんいかん。昨日遅くまでゲームやっていた所為か、僕は幻覚を見ているらしい。
軽く頭を振って僕は幻覚を振り払おうとした。
しかし、
→A「もう少ししたら行くよ、むつきママ」
B「ごめん、二度寝したいんだむつきママ」
C「実はむつきママ、僕の愚息が…」
増えてる…。
しかも追加された新しい選択肢は内容が微妙に怪しい。これを選ぶと…Hシーンになるのかな?
…なんて、ゲームのやりすぎか僕の思考は若干おかしくなっている。
大体いくらママが先生で五人で同居しているからと言って、ここでいきなりいやらしい展開になる訳がないじゃないか。
だから僕は、迷う事無く
「実はむつきママ、僕の愚息が…」
▼
Cを選んでしまっていた。
・
・
・
・
・
むつき「…え?」
僕がそう言って布団をめくり上げると、むつきママは驚いて固まってしまう。
僕の下半身、そこに一際目立つ隆起を見てそれが何であるのか理解したのだろう。
まこと「むつきママ、僕のここ、朝から変なんだよ…。中々治らないんだ」
むつき「え? あっ、その…」
むつきママが、おろおろあたふた。
年上でしっかり者のむつきママだけど、こういう風におろおろする様は何だかとても可愛らしく見える。
まこと「自分で治そうとしたけどダメなんだ。だから…むつきママ」
俺は縋るような目でむつきママを見た。
むつきママは若干あたふたしながらも、持ち前の母性と人を疑う事を知らない純真さで、すっかり僕の助けに応じようとしてしまう。
むつき「えっと…その…解りました。むつきがまことクンのそれを…治してあげますね」
とは言え、流石に恥ずかしいのだろう。
顔を赤くして、なるべく僕のいきり立っている部分を見ないように目を逸らしながらむつきママは言った。
その仕草は、反則的に可愛らしかった。
僕はズボンを下ろし、むつきママの前にいきり立ったものを曝け出す。
むつき「えっと…どうすれば、いいんでしょう?」
まこと「手で擦ったりしてくれればいいよ、むつきママ」
僕はべッドに腰掛けて、むつきママは床に膝を着いて、
丁度僕のものがむつきママの胸の部分に在るくらいの位置になった。
むつき「こう…ですか、まことクン」
むつきママがおそるおそる、僕のものに触れてきた。白く細い指で労わる様に包み込まれる。
その感触だけでかなりの刺激だった。
びくん。
むつき「きゃっ!」
その刺激で一層硬くなったものが動き、むつきママが驚きの声をあげる。
まこと「大丈夫だよ、むつきママ。むつきママの手が気持ちよくって…つい」
むつき「そ、そうなんですか? じゃあもう一度します…ね」
再びむつきママの手が僕の竿を包む。
熱く今にも爆発しそうな僕のものに触れるむつきママの手はとても優しく、そして暖かった。
まこと「うっ…擦って欲しいな…むつきママ」
僕がお願いすると、しゅっ、しゅっ…とむつきママの手が動いて竿への刺激を開始した。
(ううっ…)
いつもなら自分しか触れないような部分。それも恥じて隠すべき欲情の化身とも言える部分を曝け出し、
それをむつきママに刺激してもらうという背徳感、それが僕のものを一層過敏にさせていた。
むつき「気持ちいいですか、まことクン…」
僕を見上げるむつきママの目は、労わりに満ちた優しいものだった。
それが行為とのギャップを僕に感じさせ、ますます興奮は内で膨れ上がっていく。
しゅっ、しゅっ…
でも、むつきママの手の動きは一定で変化が感じられず、直ぐに単調に感じられてしまう。
まこと「ママ、もっと…強く擦って」
むつき「は、はい…こう、ですか?」
しゅしゅっ、しゅっ…
むつきママの手が早く動くようになり、刺激も一層強まっていく。
まこと「あ、むつき、ママ…」
むつき「まことクン…大丈夫ですか? 凄い…こんなに硬くなってる…」
まこと「うん、大丈夫。すごく気持ちいいよ…だから…」
むつき「は、はい…むつき、がんばりますね」
むつきママを僕の様子を見て得心がいったのか、手の動きを自分から激しくしてくれた。
僕のものを丹念に刺激してくれるむつきママの手。
無自覚だろうが、竿、そして裏筋への刺激は何度も擦るうちに次第により強く、よりフィットした刺激へと変化していった。
むつき「…きゃっ、また、大きくなってる」
むつきママの丁寧な愛撫は、僕の愚息を限界へと導いていく。
やがてその先端から、先走った液体が溢れ出した。
むつき「まことクン…あ、ぬるぬるしたものが…」
まこと「マ、ママ…お願い、それ、舐めて欲しい…」
僕のいきなりの言葉にもむつきママは一瞬躊躇したものの、嫌そうな顔もせず先端から先走ったそれを、唇をよせて舐めとってくれた。
まこと「ううんっ!」
敏感な先端に触れた暖かく、そして柔らかなむつきママの唇。
桜色の柔らかな唇で敏感な亀頭にキスをして、ちゅ、ちゅぅ…と音を立ててカウパーを吸い取ってくれる。
その感触はあまりに強烈で、僕は思わず声を出してしまった。
むつき「…んっ…んっ…。ぬるぬるが止まらない」
むつきママはそんな僕の様子を見て、今度は舌で丹念に先端から溢れ出す液を舐め取ってくれる。
ねぶる様に浅いフェラチオ。
でも…そんないやらしい行為を一生懸命に奉仕してくれるむつきママ。
見ているだけで理性が跡形もなくとろけてしまいそうだった。
だけど僕はそれだけでは満足できない。
まこと「むつきママ…もっと、もっと…して…」
僕の言葉にむつきママは気付いたらしく、それまで激しく動かしていた手を安め、先端を固定し舌でちろり、ちろりと愛撫を開始した。
むつき「ちゅ…ちゅぱ……こ、これでいいですか?」
まこと「はぁ、はぁ…いいよ、凄く気持ちいいよ、ママ…」
むつき「まことクン…苦しそう。むつきが、むつきがすぐに楽にしてあげますからね…」
むつきママは舌での愛撫を続けながら、片手でぼくのを擦り始める。
しゅっしゅっしゅっ…
二種の刺激を受け、僕のものは限界まで秒読みの体勢に入る。
腰の部分、そこから電流の様に走り抜ける射精感。
いつもなら白いティッシュにぶちまけるものを僕は今…天使の様なむつきママの顔に、口にぶちまけようとしている。
(むつきママのあの顔に…僕の汚いのが…白いあれがどびゅっ、て)
憧れであり清純な人を汚すその行為に嫌悪感を感じる一方で、その行為の背徳性に酔いしれる僕もいる。
むつき「…まだ、治りませんか…? まことクン…苦しそう。こんなにお○ん○んをびくびくさせて」
まこと「もうすぐ…もうすぐだから…ママ、僕のを…もっと凄くして…」
込み上げる快感と生理現象を抑えるのがやっとの僕は、うわ言の様にむつきママに嘆願する。
でも、むつきママは僕の意を汲んでくれたのか、その唇を開けて僕のを咥えてくれた。
むつき「んっ…んむっ…んんっ…んん、んん…むぅん…」
大きく膨らんだ僕の亀頭は今、むつきママの口腔内で舌と歯で刺激されている。
唾液をまぶすようにむつきママの舌が僕のをねぶってくれている。
快感と混じったその熱さに僕の頭の中は焼き付いてしまいそうだった。
もう僕は我慢などしていられなかった。
むつき「んっ…(やだ…)、んむんむんむ…(どうして…なの?)、んんっ…(体の奥が…じんじんする)」
僕「あっ、マ、ママ…ダメ、出ちゃう、出ちゃうからもう…うああああっ!」
予想以上の快感に僕はそれ以上耐え切る事ができず、まるで粗相をした子供の様に慌てて、それでもどうにもならない生理現象に翻弄されてしまう。
むつき「…!? んんんんっ!」
どぷっ、どぷっ、どぴゅぴゅっ!
僕「ふわぁぁぁぁぁ…ダメだ、止まらないよ…」
むつき「ふはっ、ぷぁ…ひゃん! 出てきます、出てきますよ…」
さんざん愛撫された僕のものは、むつき先生の口の中だろうとその顔だろうと所かまわず白濁したものを飛ばし、汚してしまう。
その勢いと射出された量が多すぎた所為か、僕は申し訳なくて一瞬だけ死にたくなった。
むつき「はぁ…はぁ…凄い、です…」
むつきママはぼおっとした表情を浮べて、顔や黒い髪…そして、エプロンドレスを汚した白い飛沫に塗れたまま…
そんな事を言った。
むつき「(……噎せ返るような匂い…でも、これがまことクンの匂い…)」
僕「ご、ごめんむつきママ…こ、これこれこれ、ティッシュ!」
そんなむつきママの姿に僕はどうしようもないくらいの罪の意識を感じ、慌ててティッシュペーパーを箱ごとむつきに手渡す。
むつき「あ、ありがとうございます…まことクン」
むつきママはそう言って、ティッシュで飛び散った飛沫を拭き取っていく。
顔や髪、そして服…白濁した罪の証が拭き取られる度に、僕の中での罪の意識を軽減されていき…
代わりに、むつきママにしてもらったという事実が、罪悪感で萎えいたものを邪に活性化させる。
まこと「(うっ! や、ヤバイ……また興奮してきた…)」
メガネを外し、飛び散った飛沫を拭き取るむつきママ。
ティッシュで口の周りの精液を拭き取る仕草にも何だか品があって、それが益々僕の興奮を呼び起こしていく。
まこと「さっきしてもらったって言うのに…嗚呼、僕って奴は…」
恥ずかしいというより、申し訳なかった。
あのむつきママにしゃぶってもらえたと言うのに…まだ満足しない自分の貪欲さが情けなかった。
そんな時。
→A謝って部屋を出る。
Bもう一度ベットに潜る。
Cもっとしてもらう。
また出たよ…選択肢。
先ほどは無意識の声に導かれてついつい、いやらしい展開を招いてしまったが…
今度は間違えない。絶対に間違えないと心に誓う。
そして僕は意を決して、Aを選ぼうとした。
した時だった。
突然選択肢の枠が真っ赤に輝き、プシューッ!と音を立てて蒸気が噴出した。
→A謝って部屋を出る。
Bもう一度ベットに潜る。
Cもっとしてもらう。
(じょ、蒸気?)
そして三つあった選択肢は全て消え、かわりに全くあたらしい選択肢が出現した。
それは…
→いぢめる。
いぢめるぅ!?
・
・
・
・
・
むつき「…まことクン、もう治りましたか?」
まこと「…………」
むつき「?? どうしたんですか? まことクン。俯いて…」
むつきは立ち尽くしたまま下を向き、何も答えないまことに近づく。
その顔にはまことを心配する表情を浮べていた。
まこと「むつき…ママ…」
まことはふいに顔を上げた。そして、
まこと「…こうなったのは、むつきママが悪いんだからね」
むつき「え?……あっ、きゃっ!!」
自分の言葉を理解しかねるむつきの手を強引にとり、そのままベッドの上に押し倒した。
むつきは突然の事に反応が遅れてしまい、気がついた時にはうつ伏せになっている自分の上にまことが乗りかかっていた。
むつき「ま、まことクン…一体どうしたの…?」
まこと「むつきママが悪いんだよ。いくら善意とは言え僕にあんな事してくれたんだから…」
むつき「あっ、やめて下さい、まことクン…」
動けないむつきの上にまことは乗りかかり、むつきの耳元、首筋に顔を近づけていく。
小さなむつきの耳、そこにふっと息を吹きかけるまこと。
むつき「ひゃぁんっ!」
突然の刺激にむつきは可愛らしい悲鳴をあげる。
まこと「…むつきママ、耳も感じるんだ…。そんな声あげちゃってさぁ…」
むつき「だ、だって…そんな事されたら…誰だって、ひゃんっ!」
まこと「そんな可愛い声をあげるのは、むつきママだけだよ…きっと」
むつき「そ、そんなぁ…あっ、ダメ、ダメですっ!」
一瞬の隙をついてまことの手がむつきの胸に伸びてきた。
うつ伏せになったむつきの胸はシーツが邪魔をして容易に触れさせようとはしない。それでもまことの手は指を滑り込ませて、その双球を握り締めようと侵入を開始する。
むつき「いやぁ…そこ、ダメです…はぁん…おっぱいの下がもぞもぞしてる…」
むつきは脇を絞めてまことの手を防ごうとするが、既にシーツとしの間に滑り込んだまことの手は、指を蠢かせてむつきの乳房を服の上から掴んでしまう。
まこと「むつきママ…おっぱい掴んじゃったよ」
むつき「や、離して下さい…そんなの…いけません…んんっ!」
まことの指が動き、ちょうどむつきの胸の突起のあたりを押し込んだ。
敏感な部分を刺激されてむつきが声をあげると、まことはその部分を二つの指で探り当てるように弄び始める。
まこと「むつきママ、ここが感じるんだね…ここかな? それともここ…」
むつき「ふぁっ…いやぁ…そんなトコ、刺激しちゃダメです…」
まことの手から逃れようと身を捩り、体を若干浮かせるむつき。
しかしそれが仇となった。
まことはむつきの乳房をしっかりと鷲掴みにして、そのまま服の上から揉み始める。
むつき「あっ、あぁんっ!!」
服の上、下着の上からの愛撫の為に若干の硬さは残るものの…
むつきの乳房をこの手で自由にしているという興奮が、まことの手を容赦なく動かす。
むつき「あっ…い、痛いっ…」
まことはむつきの乳房の感触に夢中だった。
いや、正確には自分がむつきに対して『そんな事をしている』という状況に酔って激しく興奮していた。
だから、愛撫というよりはただ無茶苦茶にむつきの乳房を揉みしだいてしまう。
まだ女性を知らないまことの行為は、ただむつきに苦痛を強いるものでしかなかった。
むつき「やっ、まことクン…これ以上乱暴にしないで下さい…。んっ! 痛いっ!」
まこと「…あ、あっ!」
まことはむつきの声で漸く我に帰った。
むつきの目にうっすらと湛えられた涙。
自分の邪な感情でむつきに酷い事をしてしまったと認識した時、まことは慌ててむつきの胸から手を離した。
まこと「ご…ごめんっ、ホントにごめん、むつきママ!」
むつき「ううっ…ぐすん」
むつきはまことから解放されると、体を起こしまだ痛むのか自分の胸をまことから隠す様におさえてしまう。
それを見て、まことの罪悪感はより重くなっていく。
まこと「ごめん、ごめんなさい、ごめんなさい、むつきママ」
憧れの女性、それも自分に限りない慈愛と母性でもって接してくれる女性に対して働いてしまった不埒な行い。
まだ青い少年であるが故に、己の行為に対する罪悪感は深いものがあった。
しかし、むつきは指で涙を拭うと…
ベッドの上に手をついて今にも土下座しそうなまことを…正面から抱きしめた。
まこと「むつき……ママ?」
むつき「ごめんなさい。むつき、あんな風にされた事がなかったから、つい驚いてしまって…」
まこと「そんなの嘘だよ…僕が、僕が乱暴にしたから…だから…」
自分の非を詫びるまことを、むつきは柔らかな胸に抱きよせた。
柔らかな感触とそこから伝わる体温の暖かさ。
そして何処か胸のうちを柔らかく解きほぐしてくれるような匂いがしていた。
むつき「気にしないで、まことクン。まことクンは男の子だもの…こうなるのは仕方ありません。
それに、まことクンは今までこんな風に甘える事もできなかったんでしょう? ………いいんですよ、むつきは…まことクンのママですから」
その言葉に、まことの胸はドキリと高鳴った。
柔らかな胸に抱かれ、あやされるかの様に頭を撫でられて…まことは心の底から湧きあがる感情を、躊躇いながらも口にした。
それは強い欲求としてあったのに、まことの中の禁忌から決して言わなかった欲求だった。
まこと「むつきママ…ごめん、本当にごめんなさい…。だから…お願いを聞いて欲しいんだ」
むつき「…何ですか? まことクン」
まこと「僕は…むつきママと…その…したいんだ」
むつき「…あ」
まことの言葉にむつきは胸の動機を激しくする。解ってはいた。
むつきとて何も知らぬ少女ではない。まことに対する行為が示す意味、
そして無我夢中で自分を求めたまことの行動から…まことが自分を女性として見ている事を悟っていた。
でもむつきとまことの関係は擬似であろうと、『母子』なのである。
だからどれだけ互いを想ってもその一線だけは超えてはいけない…筈なのに、
(…私、熱くなっている。…子供じゃない、1人の男の人としてまことクンを感じているんだ…)
『母』としてまことに施した性行為。でもむつき自身は『女性』としてその身が反応していた。
体の中で火を焚かれたように熱を帯びてくる肉体。
そして、その準備を整えつつあるむつきの女性としての場所。
まこと「こんな事言って…軽蔑されるかもしれないけど…僕は、その…」
むつき「……いいですよ、まことクン」
むつきは優しげ声でそう言った。
そして、胸元のリボンに手をかける。しゅるっと音を立ててリボンはシーツの上に落ちた。
むつき「…むつきも、まことクンにされたいんです。だから…そんな顔をしないで」
そう言ってむつきは再び、まことを抱き寄せる。
母として女性としてまことの欲望も自分の欲求も受け止めたむつきは、優しく微笑んでいた。
まこと「うん…むつき、ママ…」
・
・
・
・
・
むつき「…あっ、はぁ…ふぅん…」
むつきママの切なげな声が耳を擽っている。
ちゅう…。
むつき「はぁんっ!」
僕は今、赤ん坊の様にむつきママのおっぱいを吸っていた。
むつきママが僕の邪な欲望に応えてくれた後、僕はベッドの縁に腰掛けて、むつきママを向かい合わせに膝の上に抱えたまま、その乳房に吸い付いている。
いつも見慣れたエプロンドレスは腰のあたりまで脱がされていて、ほっそりとしたむつきママの裸体は惜し気もなく僕の手の中にあった。
けっして大きくはないけれど、鎖骨の下辺りから美しい曲線を描いて膨らんだおわん型の乳房。
偶然だろうけど僕の手にフィットしたむつきママの乳房に、僕は強い独占欲を抱いてしまう。
この柔らかな膨らみも、小さな突起も全て自分のものにしたくて。
むつき「…くぅん。そんなにされると…むつき、おかしくなっちゃいます…」
むつきママの桜色の突起は今まで見てきたどんなものよりも可憐だった。
僕はそれを軽く口に含んで、キスをする様にしゃぶる。
それだけでむつきママは激しく感じるのか、可愛い声をあげる。
むつき「ひゃん、あっ、ああっ…すごく…感じちゃいます」
まこと「…フルーツの飴みたいだね。むつきのママの乳首」
むつき「そ、そうなんですか…はぁ…ああっ…」
舌で弾くようにねぶったりしながら、僕の片方の手は乳房に伸びていて、こんどは優しく感触を確かめる様に揉んでいる。
ふにゃふにゃと頼りなくそれでいて、どんなにこね回しても元に戻ってしまう弾力。
頭が真っ白になりそうな感触に、僕は夢中になった。
むつき「…もう、本当に甘えんぼうさんなんですから…はぁんっ」
そんな僕をむつきママはたまに、優しく頭を撫でてくれた。
搗きたてのおもちの様な乳房。白い肌とそこに咲く可憐な桜色の突起。
僕はただ綺麗なものをこの手や舌で味わってみたくて…むつきママとの擬似授乳行為に浸る。
その行為が世間では神聖なものとされるから尚、僕は強い興奮を覚えてしまう。
まこと「…おいしいよ。むつきママの…おっぱい」
むつきママの乳首はすでに固くなっていて、舌だけでなく僕は歯を立てて軽く甘噛みする。
むつき「ひゃあんっ! だ、ダメ…コリコリってしないで…はぁぁんっ」
悲鳴の様なむつきママの声、僕はむつきママの言葉を無視して、そのまま歯と舌で突起を苛める。
その一方で片手の指でも片方の乳首を軽くしごいてあげる。
むつき「いやぁ…感じちゃう、先っぽが…じんじんします…」
耳といい、ここもむつきママの性感帯なのだろう。行為をつづける度にむつきママは可愛らしく乱れていく。
僕は仕上げとばかりに乳首を口にして、強く吸い上げる。
ちゅ…じゅぅっ…
むつき「!? あ、つよひっ! はっ、はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
びくん、と弾かれるようにむつきママの体が震える。
僕に強く乳首を吸われて、強烈な快感が込み上げてきたのだろう。
ぢゅぢゅーっ!
そんな音を立てて、僕が吸い上げるとむつきママは軽く背を仰け反らして…
むつき「やっ、感じて…すごっ、すごいっ! 来るっ、来ちゃいますっ、ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」
高く喘いでイってしまった。
まこと「…むつきママ…もうイっちやったの?」
むつき「…はぁ、はぁ…は…はい、こんなの初めてでしたから…」
まこと「…もしかして、むつきママこういうの初めて?」
僕が尋ねるとむつきママは恥ずかしそうに…コクンと頷いた。
むつき「…む、むつきは…まだ経験していません…から」
それが恥ずかしいのか、むつきママは顔をより赤くして僕から目を逸らしてしまう。
これは僕の推測だが、恐らく…むつきママは独りで慰める事も殆ど知らないんじゃないだろうか?
いくら感じやすいとは言え、乳房を愛撫されただけでいっちゃうなんて。
でも、身勝手な男の感情だとしても、むつきママがそうである事は僕には嬉しかった。
まこと「じゃあ…むつきママ、僕が教えてあげるよ」
むつき「え? まことクンが…ですか?」
まこと「お礼だよ、むつきママ。…じゃあ、足を開いて」
むつき「…え、でも…………」
僕はむつきママの返事を待たず、指一本ほど開いていたむつきママの内腿に手を割り込ませる。
むつき「あっ!」
むつきママが驚いて声をあげるが、既に遅い。
僕は手をスカートの中に滑り込ませ、タイツの上からむつきママのショーツを指でなぞる。
むつき「!? ま、まことクンそこは…」
柔らかな肉の感触。
さらさらしたタイツ地の上から僕は中指と人差し指を使って、むつきママの秘所を下着越しに擦る。
指を押し当てれば判明するスリットに添って速く、時には遅く指の往復で刺激する。
むつき「ああっ…いやぁ、こんなの…。やぁっ、変な感じが…」
僕に秘所を刺激される事が恥ずかしくてたまらないのか、むつきママは足をぴったり閉じて、僕の愛撫に耐えようとする。
でも…僕の指が敏感な肉芽の部分を押し込む様に刺激すると、
むつき「あっ! ああぅ、そこォ痺れますゥ、あはぁっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」
電気の様に伝わる快感に耐え切れず、声をあげてしまう。
まこと「本当に経験ないんだね、むつきママ…びっくりするくらいに感じちゃうんだもの」
むつき「だって…はぁん…。むつきは…こういう事をするのは…あまり…好きでは…」
まこと「嘘。だってこんなに気持ち良さそうにして…ホントは気付いてないだけで、結構むつきママっていやらしいのかもよ?」
むつき「ああ…そんな事言わないで下さい…」
偉そうに言う僕だってまだ童貞だ。
でも、むつきママのいちいち過剰な反応には初めての未知なる感覚をあじわった時の戸惑いを感じることができた。
それに、むつきママの体は本当に敏感なのだ。
タイツやショーツ越しに秘所を愛撫していた僕の指はもう、むつきママの秘所から溢れた蜜で湿っている。
まこと「…結構濡れているよ、むつきママのここ。初めてなのにこんなにびしょびしょにするなんて…やっぱり、むつきママっていやらしいのかもね」
むつき「ち、ちがいます…そんなの…」
むつきママを言葉で苛めながら、僕はその手を離した。
そして…甘えるようにむつきママの耳元で囁く。
まこと「…僕が知っているのはここまで。後は…むつきママにして欲しいよ」
むつき「むつきが…ですか? で、でもむつきは…」
まこと「でも僕だって女の人の事をよく知らないんだ。だから…後はむつきママがリードして欲しい」
それは半分は真実だったし、その半分は年上のむつきママに甘えて困らせてみたいとという、子供じみた僕の感情だった。
それでも躊躇するむつきママに意地悪をする様に、僕はむつきママを膝の上から下ろす。
むつき「まことクン…むつきは、どうしたら…イイですか?」
まこと「むつきママがして欲しい事を僕がしやすいように…そこはお任せするよ」
僕はシーツの上に胡座をかいて、躊躇するむつきママを意地悪に眺める。
むつき「で、でも…」
まこと「じゃあむつきママ、言ってみてよ。具体的に僕にどうされたいのか? それが解ったら…僕もしやすいから」
僕の言葉にむつきママの顔が一気に赤くなる。年上なのにやっぱりそんな仕草が凄く可愛い。
むつきママは「でも…」「だって…」「あの…」とか中々言い出せなかったが、言わないと動かない僕についに観念したのか、僕に背を向けてそっとスカートを捲り上げる。
むつき「…後ろから、まことクンにして…欲しいです」
まこと「後ろから…? むつきママって意外に大胆なんだね…最初は後ろからなんて…」
むつき「そ、そうじゃありません。…だ、だって…は、恥ずかしいですから…」
むつきママの言いたい事は解る。恥ずかしくてなるべく僕に顔を見られたくないんだろう。
でも…僕に後ろを向ける方が余計に恥ずかしいと思うんだけどな…。
それに気がつかないむつきママが、何だか少し可笑しかった。
まこと「わかったよ、むつきママ。じゃあ…」
むつき「は、はい……ぬ、脱ぎますね」
そう言ってむつきママはスカートの中に手を入れてゆっくりと、黒いタイツ、そしてショーツを膝まで下ろしていく。
その時、ひらりと揺れるスカートの布ごしに、ちらちらと見える白いむつきママのお尻に僕は酷く興奮した。
乳房と同じで小ぶりだけど、剥きたてのゆで卵みたいにプリンプリンした、とても可愛らしいお尻。
同じものの筈なのにどうして、こうも魅力的に見えるんだろうか?
まこと(さわったら…気持ちいいんだろうな)
そう考えても実行しなかったのは、何だかそれを行う自分が痴漢じみていると感じたからだった。
むつき「あ、あの…脱ぎました、まことクン…」
まこと「じゃあ…お尻をあげて…むつきママ」
むつきママだけでなく、僕の声も緊張で僅かに震えていた。
何故なら、今むつきママがお尻を上げれば、まだ見たことも無い女性のあの部分が僕には見えて、むつきママは見られてしまうから。
それでも、むつきママはゆっくりとお尻を上げる。
小ぶりな臀部、ほっそりとしながらも柔らかそうな二つの脚。そしてその間に見える秘所。
そこはてらてらとして蜜に濡れているのが解った。
その透明な液体は、むつきママの白い内股を伝って膝まで下ろした下着とタイツにまで沁みていた。
むつき「…そ、そんなに見ないで下さい…。むつき、恥ずかしくて死んでしまいそうです…」
まこと「そんな事ないよ…むつきママのここ、凄く…綺麗だよ」
僕は吸いつけられる様にむつきママに近づき、そこに触れた。
むつき「きゃうんっ!」
そこは熱くてふれた指ごと溶けてしまいそうだった。
たちまちあふれる蜜に塗れた指を動かして、僕は初めて触れる女性のそこを恐る恐る触れ始める。
むつき「だめぇ…そんなところを弄っちゃ…ダメです。」
僕の指はゆっくりとむつきママの内側へと潜っていく。
愛液でびっしょり濡れたそこは僕の指くらいなら入ってしまいそうに思えた。でも、
むつき「…あっ、入って…入ってくるぅ…いや、いやぁ…入れないで、まことクン…指を入れちゃ…むつきはイヤです」
まこと「大丈夫だよ、むつさママ。ここ…こんなに濡れて準備万端じゃない」
むつき「でも…でもぉ…ひゃぁんっ!」
僕は指を動かし、敏感な肉芽を強く刺激する。
むつき「ふぁぁ…あっ、あっ、ああっ!痺れて、感じちゃう、感じちゃいます…。こんなの、こんなの凄くて…あぁ」
まこと「…じゃあ、そろそろ行くよ…むつきママ」
むつき「……お、お願いです。お願いだから…それだけは…怖いです」
むつきママのその言葉に僕は指を止めてしまった。
それは何もむつきママの為を思ってだけではない。…気がつけばむつきママは小さく、震えていた。
まこと「むつきママ、どうしたの…?」
むつき「…ごめんなさい、むつき…怖いんです。まことクンの事を信頼しているのに、それでも…それでも…」
その台詞は僕に冷水を浴びせ掛けた。
確かに処女のむつきママにとって、初体験は不安になるのも仕方がない。
男と違って女性は苦痛を伴うものであるし…。
でも、それ以上に僕は…むつきママが独りの男性として僕を信用しきれていない事に気が付いた。
それは決してむつきママに軽く見られているという事ではない、と思う。
でも…解った。
むつきママにとって僕はまだ『守られる子供』なんだって。
それは逆に言えば、決して頼れる『男性』にはなっていないという事だと思う。
信頼しきれない男性に体を預ける事の不安と恐怖、それがむつきママの体を小さく震わせているとしたら…
このまま欲情のままに走る事は僕には決してできなかった。
だって、むつきママは僕がこのままセックスをしたいと言ったら、きっと…続けてくれる。
でもそれは自分の気持ちを殺して、僕に尽くしてくれるだけの行為。
むつきママはそれでも我慢できるかもしれない。でも僕には絶対に出来なかった。
僕を孤独から救ってくれたむつきママを傷つける事だけは…たとえ死んでもしたくはないから。
多分、半分は嫌われたくないからの臆病だったかもしれない。
僕はむつきママ「もう…いいよ」と言った。
むつきママは驚いてそして身を起こす。
そして、僕に謝る。
むつき「ごめんなさい…まことクン。むつき…ここまで来て」
でも本当に謝るのは僕の方だった。
甘えてむつきママの純潔を散らそうとしてしまったんだから。
まこと「謝るのは僕の方だよ…。ごめん、調子に乗りすぎた」
むつき「そ、そんな……まことクンが気にする事じゃあ…」
まこと「ううん。悪いのは僕だし……あ、そそれにもう僕の…治ったし」
そう、最後の最後で僕のものはすっかり萎えてしまっていた。
その姿は多分…今の僕の気持ちと同じだったかもしれない。
むつき「そ、そうなんですか…」
まこと「だから、あ、ありがとうむつきママ……。こんな事させちゃって…」
申し訳ないと謝る僕に、むつきママは言ってくれた。
僕をまだ裸のままの胸に抱いてくれて。
むつき「……いいんですよ、むつきはまことクンのママ…なんですから」
まこと「うん…。これからも宜しくね…むつきママ」
僕はむつきママの胸に抱かれながら…ふと、思い出していた。
そう言えば…あの選択肢何だったんだろうって?
「………実験は、成功…ですね。…………………くすっ」
小さなモニターを見ながら、きさらぎは小さく微笑む。
そしてモニタリングして得た情報をコンピューターに打ち込みながら、そっと、自分の胸を軽く揉む。
「…興奮、して…しまいました…ね」
仄かに頬を朱に染めながら、きさらぎは作業をする手を止めて立ち上げる。
「……まこと君に、して…もらいましょう」
少しだけ、そうほんの少しだけ嬉しそうにそう言って、きさらぎは部屋を後にする。
知らない間に、彼女の実験の被験者にされたまことの元へ。
To be continued…?
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