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269 :ビデオ(久遠×奈々穂 百合) :2006/01/04(水) 11:40:06 ID:cVsQnwBK
「ん、なんだ?」
 生徒会会議を終え、自室に戻った奈々穂はポツリと呟いた。
 いつも通りのリリカルな部屋の中に、見慣れないものがひとつ置かれていたのだ。
奈々穂は不審に思いながら、ベッドの上に置かれたそれに手を伸ばした。
「これは…ビデオテープ?」
 黒色をしたそれは、なんの変哲もないビデオテープ。
一体なぜベッドの上にこんなものが置いてあるのだろうか。
 彼女が集めている某魔法少女のビデオのパッケージとも違うし、奈々穂自身が借りてきたという記憶もない。
ということは、奈々穂以外の誰かがこの部屋に侵入して、これを置いていったということになる。
 そこまで考えると、奈々穂の顔から血の気がサァっと引いていく。
(ま、まさか…私がピロットちゃんとお話しているところが、盗み撮りされて…)

 …それだけは、勘弁して欲しい。
 この不安から早く逃れたくて、奈々穂はせかせかとビデオをデッキに差し込む。
 再生ボタンを押してしばらくすると、画面にひとりの女性が映し出された。
その女性がひとりで何やら話していると、画面に今度はひとりの男が映る。
「なんだ、ただのドラマか…。久遠あたりが置いていったのかもしれないな…」
 奈々穂は安心したようにため息をつくと、リモコンを手にとって“停止”のボタンに指をかける。
 大体、隠し撮りなんてされるわけがないのだ。
妙な心配をしてしまった、と奈々穂は小さく笑い、停止ボタンを―――押そうとして、ピタリと動きを止めた。
『あっ、あん……んぁっ!!』
「……」
 テレビから流れる女性の艶やかな声に、奈々穂はポカンと口を開けたまま、画面を見つめる。
 画面に映し出されていたのは、裸体の女性と、そそり立ったモノを見せ付けるようにした男性。
男性は女性の秘部に舌を這わせ、女性は男性のそれを咥え込んでいる。
 一瞬何が写っているのか理解出来なかった奈々穂だったが、すぐに頭に血が通い出す。

270 :ビデオ(久遠×奈々穂 百合) :2006/01/04(水) 11:40:37 ID:cVsQnwBK
「なっ、なんだ、これは…なんでこんなものが…!?」
 動揺から声が震えるが、なぜか停止ボタンを押すことが出来ない。
顔は真っ赤に染まり、心臓がドクドクと音を立て、喉も乾いてくる。
 そんな状態になっているにも関わらず、奈々穂は画面から目をそらすことが出来ないでいた。
 だんだんと激しさを増していくテレビの中の行為は、知識としては知っていたものの、
こうして実際に目にしたのは初めてのことだった。
 奈々穂の中に不思議な興奮がこみ上げてきて、その手は自然とスカートの中へと伸びていく。
 こんなビデオを見て、こんな行為をするなんて―――。
 言いようの無い罪悪感が襲ってくるが、彼女の手は言うことを聞かない。
左手で制服のブラウスのボタンをひとつずつ外しながら、
ショーツの上から割れ目をなぞるようにすると、布越しにもぬるりとした感触が伝わる。
「んっ……!」
 たった一往復するだけで、全身が震えるほどの快感が彼女を襲う。
 逆の手で胸を優しく刺激しながらさらに指を動かすと、膝がカクカクと揺れ、息も荒くなってくる。
 思わず目を閉じてしまいそうになるが、奈々穂は薄目を開けて、テレビの画面を確認した。
テレビの中では、男性の舌が女性の膣にねじ込まれ、女性は快感に身もだえている。
 それを受けて、奈々穂の指も自身のそこに沈みこみ、溢れてくる愛液をかき混ぜるように動く。
「はぁ…ん、ふぅ、んぁああっ! ぁ、あ…」
 ぬるりとした液を、敏感な突起に塗りつけ優しく指で転がすと、下腹部にジンジンとした感覚が集まっていく。
そこが小さく痙攣する度に奈々穂の体に快感が走り、それは絶頂が近いことを知らせていた。

271 :ビデオ(久遠×奈々穂 百合) :2006/01/04(水) 11:44:58 ID:cVsQnwBK
「ん…はぁ…も、もう…んぅっ」
 声が漏れないように歯を食いしばり、奈々穂が絶頂を迎えようとしたその時―――。
「奈々穂さん、ちょっとこの書類の―――」
「っ!!!」
 突然の訪問者に、奈々穂は咄嗟にテレビの電源を切り、布団を頭まですっぽりとかぶる。
そして布団の中でゆっくりとショーツの中から手を抜くと、顔だけをすっぽりと外に出した。
「く、久遠、部屋に入るときはノックをしろと言ってあるだろう」
「ノックならちゃんとしましたわ。中から声が聞こえたから、それが返事だと思ったのですけれど」
「…あ、あぁ。そ、そうだったな、返事をしたな、うん」
「奈々穂さん、様子がおかしくてよ? それになんで布団に…」

 ギク、と奈々穂が体を震わせると、十分に湿ったそこがクチュリと音を立てる。
慌てて咳き込んでその音をごまかし、奈々穂はちらりと久遠を見た。
「えっと…書類がどうしたんだ?」
「ええ、これに目を通していただきたくて持ってきましたの」
「そ、そうか。その、机の上に置いておいてくれるか? 後で見ておくから」
「? 分かりましたわ……あら、奈々穂さん?」
 いまいち納得のいかない顔をしていた久遠だったが、何かに気がついたように視線を移動させる。
「どうかしたか、久遠?」
「奈々穂さんったら、ビデオが再生したままになってますわよ」
 久遠はそう言って、奈々穂の机の上に書類を置くと、ベッドの上に放り出されたリモコンを手に取った。
 そして久遠の指はテレビの電源のボタンへと伸ばされる。

272 :ビデオ(久遠×奈々穂 百合) :2006/01/04(水) 11:45:33 ID:cVsQnwBK
「ま、待て!! 久遠!!」
 布団にくるまりながらそう叫ぶも、時既に遅し。
無情にも久遠の指は電源を押し、画面には再び裸の男女が映し出された。
 いつの間にか場面は進んでおり、画面の中では、男性が女性の背後に回り、激しく腰を打ち付けている。
「……」
「ち、違うんだ、久遠! これは…」
「奈々穂さん、どうして布団にくるまっているのかしら?」
「ぅ…」
 奈々穂が言葉に詰まり顔を赤くすると、久遠は満足そうな笑みを浮かべる。
そしてじわりと奈々穂のベッドに近寄ると、そっと布団をまくり上げた。

「〜〜〜っ!!」
 奈々穂のブラは上にずらされ、胸の頂点の突起はピンと上を向いている。
すらりと伸びた足の隙間から見える下着は、奈々穂のそこから溢れ出た液で、大きな染みを作っていた。
 その様を見れば、鋭い久遠でなくても奈々穂が何をしていたかは一目瞭然だった。
「ふふ、奈々穂さんったら、一体何をしていたのかしら?」
「べ、別に私は―――」
 羞恥心と情けなさから、奈々穂の声は震え、目にはうっすらと涙が浮かぶ。
久遠はそんな奈々穂を抱き寄せると、そっと口付けた。
「く、久遠…?」
「別に恥ずかしいことじゃありませんわ、奈々穂さん」
「そ、そうなのか? でも…」
「それに、今の奈々穂さんとっても可愛いですもの」
「久遠、なんだか目が…」
「私が、奈々穂さんのお手伝いをしてさしあげますわ」
 奈々穂の返事も聞かず、久遠は奈々穂の胸に舌を這わせる。
既に上向きになっている乳首を口に含むと、奈々穂がびくりと体を震わせた。
「んっ…! く、久遠…なんだか、私は変だ…はぁ、んっ」
「変なんかじゃありませんわ…とっても、可愛いですわよ?」
 “可愛い”という言葉に、奈々穂は顔を赤く染める。
そんな奈々穂に満足したのか、久遠は体をずらし奈々穂の足を開かせた。
そしてしっとりと湿った下着を取り払うと、ゆっくりとその場所に顔を寄せていく。

273 :ビデオ(久遠×奈々穂 百合) :2006/01/04(水) 11:46:15 ID:cVsQnwBK
「久遠! お前、何を―――んぁぁッ!!」
 自身の指では決して味わうことの出来なかった快感が奈々穂の体を駆け抜け、奈々穂は背中を仰け反らせた。
 久遠の舌がまるで不思議な生き物のように動き、奈々穂が気持ちいいと思うポイントを的確についてくる。
奈々穂の膝はガクガクと奮え、その度に奈々穂の愛液が、久遠の口元を汚していった。
「はぁッ、はっ、ん…んあ、ぅ…くおん…も、もう、はぁんッ!!」
「我慢しなくてもいいですわよ、奈々穂さん。イキたかったら…」
 久遠がそこまで言いかけると、奈々穂の体がひときわ大きく震えた。
「ぅ…ん、んあぁぁぁあああッッ!!」
 普段の彼女からは考えられないような高い声をあげながら、奈々穂は体を痙攣させる。
久遠の眼前のそこも、ヒクヒクと厭らしく震え、溢れ出る愛液はシーツを汚していった。

 力の抜けた奈々穂はくたりとベッドに横たわり、焦点の定まらないまま、ぼんやりと天井を見上げる。
「奈々穂さんってば、本当に可愛いですわ」
 久遠はそう言って笑うと、奈々穂に覆いかぶさるようにして、そっと唇を重ねた。
奈々穂も自然と目を閉じてそれに応え、手を伸ばして久遠の髪を手で梳いていく。
「久遠…あのビデオを置いておいたのは、もしかしてお前か…?」
 あのタイミングで久遠がドアを開けたこと。
 久遠以外は、この部屋に入ることを許していないということ。
 そして何よりも、今しがたの行為。
 それらを考えていくと、ビデオを置いていった人物は彼女しか当てはまらなかった。
けれど、奈々穂の質問に、久遠は不思議そうな顔で首をかしげた。
「え? 私のじゃありませんわ。私はてっきり奈々穂さんの持ち物かと思っていましたけれど…」
「わ、私のじゃないぞ、これは! 大体さっきだって部屋に来るタイミングがよすぎだったし…」
「私はただ聖奈さんに言われて、奈々穂さんに書類を届けに来ただけですもの。
 そうしたら、奈々穂さんがひとりで楽しんでいたから…」
「た、楽しんでいたとか言うなっ!」
 そう叫んで、奈々穂は頭を抱える。
 隠し撮りされているんじゃないかと疑ってしまったがゆえに、ビデオに手を出してしまって。
 そして久遠にこんな弱みを握られてしまった。

(な、情けなさ過ぎる…)
 奈々穂はうわーと声を上げながら、枕に突っ伏すのだった。

274 :ビデオ(久遠×奈々穂 百合) :2006/01/04(水) 11:47:26 ID:cVsQnwBK
「ふふふ、奈々穂さんったら、可愛いわね」
 パソコンの画面を眺めながら、聖奈はクスクスと笑う。
「せ、聖奈さん、これはちょっと悪趣味なのでは…それにあのビデオ、無修せ―――」
「何か言った? 琴葉ちゃん?」
 聖奈はパソコンの電源を切ると、ゆっくりと椅子から立ち上がる。
そしてにこりと笑うと、琴葉の前に立ちはだかった。

「聖奈さん、これは犯罪では―――」
「あなたは触れてはいけないものに触れようとしている」
「……」
「さぁて、次は誰の部屋に置いてこようかしら♪」
 琴葉がだらだらと冷や汗を流す一方で、聖奈は楽しそうに手を合わせた。