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312:tama ◆KJO3u/qZ5U :2005/09/30(金) 03:34:34 ID:Tz7otqbM
ここは奈々穂の部屋、本日文化祭の演劇も大盛況に終わり、あの日から付き合っている久遠との
 関係も上々。何不自由なく事が進んでいる奈々穂であったが、なにやらベッドの隅に体操座りに
 なりながら、一人で悶々と悩んでいた。

(いやぁ・・参ったなぁ・・)、心の中で小さくため息をつきながら、奈々穂は自分に起きている
 ある変化に悩んでいた。

(文化祭でバレなくて良かった・・これがバレたら極上生徒会どころか、学園にすらいられなく
 なる・・・今日は部屋から出ずにスキップの曲でも聴きながら、ピロットちゃん人形のカタログ
 でものんびり見て過ごすとしよう・・)

 何が何やら分からないが、どうやら奈々穂には人に知られるわけにはいかない事情があるらしい。
 とりあえず、スキップのCDを聴きながら、カタログに手を出そうとする、しかしそのカタログ
 を、奈々穂が手に取る前に素早く何者かが奪い取った。

「奈々穂、何がバレなくて良かったんですの?」

「ぇ・・・?」、聞き覚えのある声と口調に、思わず奈々穂は顔をあげる。

「く・・・久遠・・!?」、突然現われた久遠に、思わず奈々穂の声のトーンと胸が高鳴る。

「奈々穂・・・独り言は気味が悪いですわよ・・」、久遠がため息をつきながら奈々穂にカタログ
 をそっと返す。

「あぁ・・すまない・・でも久遠、ノックくらいしてくれよ」

「それはごめんなさい・・でも奈々穂ったら、文化祭の打ち上げにも参加せず、ずっと部屋に篭っ
 て・・・私打ち上げ会場でずっと待ってたんですのよ・・」
 
 そう小さく呟いて悲しそうな顔をする久遠。そんな久遠を見て奈々穂はすぐに慰めの言葉をかけ
 ようと久遠に近づく。

「久遠・・すまない。これには色々事情が・・」、と奈々穂が弁解を始めようとした途端、いきり
 たったように久遠が奈々穂の言葉の途中なのにも関わらず、素早く横槍を入れた。

「でもそんな事はどうだってよくなりましたわ・・・奈々穂・・」
 
 そう言いながら久遠は、自分の額と奈々穂の額が当たるくらいの距離で、問い詰めるように少し
 大きな声を出した・・明らかに怒っているのに引きつった笑顔を見せて。

「な・に・が・ば・れ・な・く・て・よ・か・っ・た・ん・で・す・の・?」
 
 
 ・・どうやら隠せそうにないらしい。

313:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:35:56 ID:Tz7otqbM
とりあえず、キッチンで二人分の紅茶を作り終えたあと奈々穂は、自分に対して秘密を持っていた
 奈々穂に対して、少しムッとした顔をした久遠をなだめるようにテーブルの椅子に座らせて、その
 「バレなくて良かった」、のことについて話すことにした。ただ、こんなありえないような話を、

 久遠が素直に受け止めるかどうかは、正直奈々穂には自信はなかったのだが・・。

 ただこんな状況なのに、自分の事にむくれている久遠を見て、素直に可愛いと思ってしまった
 奈々穂は、心の中で小さく笑ってしまった。もちろん本人にこんなことは言えないけれど。


「とりあえず久遠、今日は何月何日だ?」、どうやら本題に一気に入らず、一つ一つ謎を解き明かす

 ように説明する事を、奈々穂は選んだらしい。

「今日・・11月7日ですわ。」、当たり前、と言った様にさらりと久遠は答える。

「じゃあ、私の名前はなんだ?」

「金城奈々穂、ですわね」

「じゃあ11月7日と私の名前に関係するものは・・・?」

「・・・奈々穂、私のことをからかっているのかしら?」、意味の分からない質問に淡々と答え
 させられる奈々穂に、少しずつ久遠はイライラしてきているようだった。

「久遠、落ち着いてくれ・・変なクイズ形式にしたのは悪かった・・でもこの質問は重要なポイント
 でもあるんだ」・・客観的に見て、なんら解答式が導き出せそうにないこの質問に、どうやら何か

 があるらしい。
 
「もう面倒ですわ、さっさと事の次第をお話になってください。」しびれを切らした久遠は少々ヒス

 テリックな声をあげながら、奈々穂にさっさと事情を話すように促した。 

「そうか・・その・・ハッキリ言うとな、毎月「7」のつく日に、私に生えるんだよ・・」、的確
 な内容を言わず、奈々穂は適当にも聞こえるような簡単な説明を久遠にする。

「生える・・意味がわかりませんわ・・」、頭を抱えながら久遠はつぶやいた。確かにこんな説明で
 理解できる人間は、超能力者でもない限りいないであろう。

「いや・・だから・・これが・・・」、顔を赤らめながら、唐突に奈々穂はイスから立ち上がり
 制服のスカートをたくし上げ、一気にピロットちゃんのプリントがついたショーツも押し下げた。
 
 その唐突な行動に思わずいつもの平然な表情を崩した久遠であったが、それ以上に驚かされるもの
 がそこにはあった。

 そう、確かにそこには生えていた。奈々穂の紅潮した顔と同じような色をさせながら
 
 
 ・・・天に向かってそそり立っている男性器が。


314:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:37:05 ID:Tz7otqbM
「おい・・久遠・・久遠・・・!」

「ん・・・奈々穂・・・、えっと・・私は・・・」

「お前は私の・・その・・アレを見て気を失ったんだ・・すまないな、私が突然に唐突で軽率に
 見せた私が・・いや、これじゃあ、まるでれいんみたいじゃないか・・とにかくすまなかった」

 どうやら奈々穂のアレを見た途端に、久遠は完全に気を失ってしまったらしい。ただ、さすがに
 あんなものを見せられては、ほとんどの人間はそうなると思うが・・。

「あぁ・・やっぱりあれは現実だったんですわね・・」、ようやく頭の脳が回転し始めたのか、久遠

 は奈々穂が運んでくれたのであろうベッドからよろよろと起き上がり、小さく溜め息をついた。

「久遠・・どうやらこれは金城家の呪いのようなものらしいんだ。と、いってもこの症状になったの
 は私が金城家で初めてなんだが・・・」、とほそぼそと奈々穂は、久遠に事の次第を話し始める。

「私は金城家の長女だが、実質では7人目の子供だ。うち6人が男だったから今までこんなことは
 なかったらしいんだが、7人目で女の私が生まれてから、7の日、つまり一ヶ月で言う7日、17

 日、27日になると、なぜか私には男性器が生えるようになったんだ・・」

「その事実は・・・宮神学園の誰にも言っていないんですの?」

「あぁ・・会長ですらこの事実を知らない。そして久遠が知らないところから見て、恐らく隠密の
 人間にも知られていないはずだ。というかこんな話したらどんな顔されるか・・・・」

「そうだったんですのね・・確かに先ほどのアレは、さすがの私でも驚かされましたわ。今まで
 男性のモノなんて、かなり昔、一緒にお風呂に入っていたお父様のモノくらいしか見たことありま
 せんでしたし・・」、話ながら、隠語を話していることが恥ずかしくなってきたのか、少しずつ
 久遠の頬が紅く染まっていた。

315:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:38:38 ID:Tz7otqbM
「久遠、お前にはいずれ話そうとは思っていたんだが、こんな異質な話をして、お前に嫌われるのが
 怖かったんだ・・本当にすまなかった」、と申し訳そうに奈々穂が頭を下げた。

「奈々穂・・」、久遠は頭を下げる奈々穂を見て、思わず自分自身を殴りたくなった。いくら異質な
 ものだったとはいえ、気絶などしてしまって、奈々穂が傷ついてしまったのは、誰が言わなくても

 分かることである。久遠は、奈々穂の男性器のことよりも、自分が奈々穂を傷つけてしまったこと

 に強くショックを抱いた。

「奈々穂、ごめんね・・」、そっと奈々穂を抱き寄せて、ゆっくりと髪を撫でる。

「久遠・・・?」、唐突に抱き寄せられて少しだけ驚く奈々穂。

「先ほどは気が動転して倒れてしまってごめんなさい・・でも奈々穂、私は奈々穂を愛してる。
 だから、奈々穂に普通の人が持っていないものを持っていたとしても、私はそれを全て受け入れる
 自信があるの。それだけは絶対約束するわ」

 そう言いながら、久遠は、奈々穂の瞳にうっすら見える涙を指でそっと拭き、そのまま唇にそっと

 キスをする。性的な香りが一切しないような、それは優しいキスだった。

「久遠・・ありがとう・・でも少しだけ笑っちゃった」、キスが終わった後、奈々穂は唇を少し
 緩ませる。

「え?」、なんの事か分からずキョトンとする久遠、何か変なことでも言っただろうか。

「だって・・慰めてくれた時、久遠が敬語使わないの初めて聞いたから・・不思議な感じで、ね」

「あ・・うっかりしていましたわ、奈々穂の前だから気が抜けてしまったのかもしれませんわね」

「それは私の側だと気が楽でいられるってこと?」、ふっ、と奈々穂がほほえんだ。

「そういう事・・ですわね」、つられて久遠もほほえんでしまう。

 ベッドの上でほほえみあう二人は、まるで一枚の絵のように綺麗だった。


317:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:39:09 ID:Tz7otqbM
二人きり、という状況の中で、二人が体を合わせるまでにさほど時間はかからなかった。

「ん・・奈々穂・・そこ・・・」、月明かりに照らされて、ブロンド髪の少女の体が艶かしく揺れ動

 いた。

「ふふ・・やっぱり久遠はここが弱いな・・」、そう小さくつぶやくと、奈々穂はゆっくりと久遠の

 わき腹に舌を這わせる。

 初めて体を重ねてから少しの間しか経ってはいないが、毎日のように体を合わせているうちに、自

 然と互いの特に強い性感帯を見つけ始めていた。

「久遠は普段は冷静でいばりんぼのくせに・・エッチの時だけはおとなしいな・・」、そう含み笑い
 をしながら、わき腹に這わせていた舌を、少しずつ乳房の方へ近づけていく。

「奈々穂・・そこ・・・だめ・・・」、普段見られない久遠の甘えた声や顔。

「でも・・やめてほしくないんだろ・・?」、奈々穂は意地悪く久遠に言葉責めを浴びせながら、あ
 らゆる部分の久遠の肢体を舌で味わう。

 やがて頃合を感じたのか、奈々穂はいつものように下腹部に手を伸ばそうとした。しかしそこで、
 久遠が下腹部に進入しようとした奈々穂の指を掴んだ。

「どうした久遠・・?」、今まで拒否をされたことのない奈々穂は、久遠の行動に少し驚いた。

「奈々穂・・その・・・」、何かを言い渋っている久遠。しかし意を決したのか、久遠は奈々穂の
 顔をしっかりと見て正直な気持ちを打ち明けた。

「今日は・・・指じゃなくて・・奈々穂に私の初めてをもらっていただきたいんですの」

「ぇ・・?」、唐突なことに驚きを隠せない奈々穂。

「奈々穂のソレで・・、私の初めてをもらってください・・」、蚊のなくような小さな声で懇願する
 久遠。しかしその小さな声とは対照的に、久遠の瞳は真剣そのものだった。

「久遠・・、初めてが私で良いのか?普通じゃありえない、こんな異質なモノなのに・・」、奈々穂

 は少し申しわけそうな顔で問いかける。

「奈々穂、何度も言わせないで欲しいですわ」、少し顔をふくらませて久遠は奈々穂の髪を撫でる。

「奈々穂だから・・良いんですのよ」

「久遠・・・」、奈々穂には久遠の言葉が心に響いた。そして何よりも、自分のことをここまで
 愛してくれる人がいることへの安心感を隠せなかった。

「奈々穂・・」、愛する人の名前をつぶやいてから、久遠は小さな声でお願いをした。

「来て・・ください」、と。

318:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:40:03 ID:Tz7otqbM
「もう濡れてるから・・大丈夫かな・・・」、奈々穂が心配そうにつぶやく。

「大丈夫ですわ・・奈々穂ったら心配しすぎですわよ」

「すまないな・・私もこっちは使ったこと無いから・・」

「そうでしたの・・・だったら、互いに初めてなんですわね」、ふっと久遠は笑った。

「はは、そういうことになるな」、先ほどと同じように、やはりつられて奈々穂も笑った。

 和やかな雰囲気をかもし出していても、やはり互いに緊張は隠せないようであった。しかし、いつ
 までもこうしているわけにもいかないので、ついに奈々穂が行動に移す。

「それじゃあ久遠・・・いくよ・・・?」、意を決して奈々穂は久遠にたずねる。

「よろしいですわよ・・きて・・ください・・」、久遠は奈々穂に了承の言葉を返した。しかし、言

 葉遣いから、緊張と不安を抱えているのは明らかであった。

「ゆっくりいくからね・・・」、そう声をかけながら、奈々穂はペニスの先端をゆっくりと久遠の
 秘所に近づける、ゆっくりであったが、やがてほんの先端だけ、久遠の秘所の入口に収まった。

「んん・・・・!」、少々痛みを感じたのか、久遠は反射的に眉をひそめる。

「大丈夫だからね・・がんばって」、奈々穂は励ますように久遠に声をかける。そして言葉を口から

 出すごとに、ゆっくりと久遠の内部へとペニスを進入して行く。

「ふぁ・・・かっ・・・いつっ・・・!」、先ほど以上に久遠は痛みを感じていく。しかし先ほど
 奈々穂から受けた愛撫によって生まれた愛液が潤滑剤になったおかげか、話で聞いたほどの激痛
 を今のところ感じないところが、唯一の救いだろうか。

319:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:40:40 ID:Tz7otqbM
「くっ・・・ふぅ・・もう少し・・・だよ・・」、奈々穂も苦しそうな声をあげる。予想以上に久遠
 の膣内は狭いようで、奈々穂のペニスも、快感と同時に圧迫させるような痛みを感じていた。しか
 しその時。

 -ブツッ-

「クゥゥゥゥゥあぁぁぁ・・・ひぐぅ・・・・!!」、何かが破れた音がした途端、久遠がうめき声
 のような声をあげた。どうやら奈々穂のペニスが最奥まで到達したらしい。その痛みは、久遠の膣
 の膜が裂けた音であったと同時に、久遠が一つの壁を越えたことを同時に証明していた。

「全部・・はぁ・・はぁ・・入ったよ久遠・・・」、息を切らせながら最奥までの挿入が終了したこ
 とを久遠に伝える奈々穂、相当緊張していたのが見て取れるようであった。

「くっ・・つぅ・・あり・・がとう・・奈々穂・・私たち・・一つに・・なれましたわね・・」、目

 に涙を溜めながら笑顔を見せる久遠、痛みは完全に消えていないが、痛みという対価と引き換えに

 、幸せを得たような、そんな顔をしている。

「そうだな・・私も嬉しいよ・・・んくぅ!」、言葉を返しながら奈々穂は軽く声をあげる。挿入し

 た久遠の膣中のうごめく快感で、たまらず射精感がこみ上げてきたのであった。

「奈々穂・・・気持ちよくなって・・動いて良いですわよ」、久遠は奈々穂へ優しく声をかける。

「あぁ・・私もこのままでは厳しすぎる・・生殺し状態だからな」

「それじゃぁ・・動くぞ・・」、そう言った途端、奈々穂は少し強めのストロークに入る。

「ふぅっ・・!ん・・・は・・ぁ・・くぅ!」、まだ少し痛みが残るのか、久遠は時々痛みを感じ
 ている素振りを見せる。しかし、少しずつ痛い以外のものを感じてきていることを、奈々穂は久遠
 の表情を見て感じ取った。

「久遠・・・久遠・・・!」、その姿に奈々穂の理性は我を忘れ、一心に腰を振り続ける。

「あ・・・あぁ・・んん・・・!あっ・・ふぅ・・・ん・・!」

「奈々・・穂ぉ・・・早すぎる・・・らめぇ・・・!」、いつしか久遠の表情からは、艶のある喘ぎ

 に似た声が聞こえ始めていた。

「久遠・・もっと・・もっと気持ちよくなってくれ・・・!」、更に腰のスピードを上げる奈々穂。
 ジュプジュプという結合音が、静かな部屋にいやらしく響く。

「んっ・・くぅ・・はぁ・・・ら・・め・・気持ち良いよぉ・・・奈々穂ぉ・・」

「あぅ・・!久遠・・・私もだ・・・イク時は一緒に・・・イこう・・?」、奈々穂も限界を感じて
 きたのか、最後のフィニッシュに向かえ、素早い動きで久遠の背後に回り、久遠のお尻側から力強

 くペニスの挿入を開始する。


320:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:42:40 ID:Tz7otqbM
「あ・・奈々穂・・こんな格好・・恥ずかしい・・」、相手に自らの性器や肛門が見える、体位変換
 による後ろからの行為は、見られる側にとっては相当恥ずかしいらしい。

「大丈夫だよ久遠・・全てを見せてくれ」、そうつぶやくと奈々穂は、先ほどと同じ様に、段々と挿
 入速度を上げ始める。

「ひぁ・・・!ダメ・・深い・・・ですわ・・奈々穂ぉ・・・!」、その言葉を聞き奈々穂は、久遠
 の限界を見定め、一気に叩きつけるストロークをかけた。

「あ・・だ・・めぇ・・気持ち・・よすぎ・・て・・・変になっ・・ちゃう・・」

「久遠・・私・・・そろそろ・・!」、強烈な射精感を覚え、奈々穂は久遠に自らの限界を伝えた。

「わたくし・・もぉ・・ダメですわ・・いっしょ・・・一緒にぃ・・!」

「久遠・・ダメだ・・・出る!」

「あっ・・ふぁっ・・くぅぅぅぅぅぅぅ・・・・!」、奈々穂の射精とともに、久遠も少し覚えて絶
 頂へと達した。奈々穂の精が、久遠の性器に溢れるほど吸い取られる。

「はぁ・・はぁ・・・久遠・・・」、射精後の疲労から、おぼつかない言葉遣いで奈々穂は久遠の名
 前を呼ぶ。

「久遠・・私・・中に・・」

「良いんですのよ・・奈々穂・・愛してますわ」

「・・・ありがとう、私もだよ」、愛の言葉をつぶやくと、互いに寄り添いながらキスをする。
 一つの壁を乗り越えた事により、今まで以上に二人の絆は深まったように見えた。

321:色々な幸せの形(純愛フタナリ) :2005/09/30(金) 03:43:14 ID:Tz7otqbM
体を合わせた後、二人はシャワーを浴びて二人で同じベッドの中で横になっていた。

「ねぇ、奈々穂」

「どうした、久遠?」、久遠の言葉に奈々穂が反応する。

「奈々穂のソレ・・赤ちゃんってできるのかしら?」

「赤ちゃ・・・ぇ!?」、突然の発言に奈々穂は驚きを隠せない。

「だって先ほど中に出してしまいましたし・・・」、顔を少し赤くしながら久遠がつぶやく。

「どうなんだろう・・私もどうなのか考えた事がないな・・」、少し不安げな表情で奈々穂が考え込

 む。安易な考えで久遠の中に出してしまったが、仮に子供が出来る構造になっているのなら、もし
 かしらたら、という事もありえない話ではない。当然出来てしまったら、久遠の人生を壊しかねな

 いのだ。

「でも、私はできてしまってもかまいませんわ」、あっさりと久遠が口に出す。

「いや・・でも・・」、久遠とは対照的で、奈々穂は不安そうだ。体を合わせていないときは、いつ
 ものように冷静な久遠と思慮深い奈々穂に戻ってしまうらしい。

「だってよろしいじゃありませんか」、そう言いながら久遠はにっこりと笑う。


「好きな人の赤ちゃんなら作りたいと思いますわ♪」、そう久遠は機嫌が良さそうにしている。

(・・久遠には敵わないなぁ)、と奈々穂は心の中で苦笑する。
 
 そう思いながらも、自分自身もまんざらではない奈々穂であった。 
                                 End