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418 名前: ◆KXuWqaaCkI 2005/08/19(金) 00:18:05 ID:mddHj8ZE
私は監視していた。
もう、あの人を調べる必要なんかないのに…。
なのに、私はこんなにも長い時間、彼女を見ているのだろう。
「ふぅー」
色々と考え込んでしまうのは、私の悪い癖だ。
このままだと、いつか任務にも支障が出てしまうな。
そう思い、再び彼女に視線を戻すと…
「いない…」
辺りを伺うが、なんの気配もない。
数秒… たった数秒、目を離しただけなのに
さすが、極上生徒会隠密のトップと言ったところか…。
仕方なく戻ろうとしたところ、急に耳元で囁かれた。
「こんなところで、何をしてますの?」
「ふっ… 副会長…」
「ふふ… そんなに驚かなくても」
「いえ、それでは失礼します」
副会長に隠し事など通用しないと思うが、
私は監視していたことを悟られないよう、この場を去ろうとした。
しかし…

419 名前: ◆KXuWqaaCkI 2005/08/19(金) 00:21:05 ID:mddHj8ZE
「琴葉…」
「はい。 何でしょう?」
私は内心ドキリとしながら、振り向いた。
「先ほどの返答をいただいてませんことよ?」
いつもの独特の笑みを浮かべながら、彼女は訊ねてきた。
「いえ、別になにも…」
「なにもないのに、私を監視なんかするのかしら?」
返事が出来なかった…
自分でも理由がわからないからだ。
「ふふっ… 意地悪が過ぎましたね…」
そう彼女が言葉を放つと、私の体は彼女に引き寄せられた。
「理由… 理由が解らないのでしょ? でしたら、私が教えてあげますわ」

420 名前: ◆KXuWqaaCkI 2005/08/19(金) 00:24:05 ID:mddHj8ZE
次の瞬間、私の唇は副会長の唇に塞がれていた。
初めて経験で身動きがとれないでいると、
「力を抜いて、私に身を委ねて…」
一旦、唇を離した副会長が、そう唱えて、再び唇を塞いだ。
身を委ねる…
取りあえず、舌を絡ませてくる副会長をゆっくり受け入れ、私は副会長を感じた。
結構な時が経ったのだろう。
私たちはようやく唇を離し、私は初めての感覚に惚けていた。
「琴葉… 続きは寮に戻ってから、やりましょう‥ この時間だと寮のみんなは出払っているから」
「‥はい」
「あら、素直ですわね」
「副会長…」
私は副会長に引っ張られるように、寮に向かった。