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資料室

●VISIONARY 内容●



■護鬼の爪

>西暦666年 生駒山中

役小角:

何者か

鬼:
現人菩薩と
お見受けいたします

役小角:
私は修行の身だ
人違いではあるまいか?

鬼:
私は鬼の姿をしておりますが
これでもタジカラオの末裔です
人との交わりも絶っており
神通力も失っておりません

役小角:
む・・・確かに・・・
して何用か?

鬼:
ここに控えるのは我が妻です
我ら夫婦 永らく務めを捜して
おりました
昨日 タジカラオが夢枕に
立ちまして
言うには 本日ここに菩薩が
現れるのでついて行けと
なにとぞ・・・

役小角:
ほう・・・これは面白い

鬼:
我ら両名 未来永劫
遣えさせていただきます

役小角:
なるほど・・・
古代の神の御心か
名は何と申す?

鬼:
人との交わりも無く
名はありませぬ

役小角:
では今後 善き事を為すために
そちは善童鬼・・・
すぐれた事を為すため
そちの妻を妙童鬼と名付けよう
善童鬼は私の前を妙童鬼は
私の後ろを歩くようにしなさい
我らの力があれば人の力の
及ばぬ所へも行けよう・・・

≪閉じる≫



■金剛蔵王菩薩像

役小角:
人の心は無限だと思うか?
心は無限でもその器が無限で
なければ何とする?

そもそも 人は有限のものだ
有限の器に無限のものが
はいるわけがない
修行とは その有限の器を
鍛える事に他ならぬ
心を鍛えようと思うのであれば
まず体を鍛えるのだ
体を鍛えると同時に心を鍛える
これが有限の体と無限の心を
共に大きくするすべなのだ

毎日毎日 来る日も来る日も
山道を駆けめぐれば
体は自然に鍛えられる
その時 心も対として
育てたいのであれば
周囲のあらゆることに
気を配るのだ

地に生えている草のこと
周囲にある木のこと
行く先にそびえる山並みのこと
空を行く雲
流れる風
揺らがぬ大地
これらと一体になることが
できるまで鍛え続けるのだ

有限のものを無限にすることは
決してできぬ
しかし 無限に近づけることは
不可能ではないぞ

≪閉じる≫



■漆黒の教典

ルイ・サイファー:
ロウとカオス
法と混沌
法は秩序に縛り付けるもので
混沌は秩序から解放するもの
神の身でありながら
秩序を乱したという理屈で
追放されたものが
悪魔と呼ばれるようになった
では法が正しいのか?
秩序とは正しいのか?
そもそも 正しいとは?

人が・・・
人の心が真に欲しているのは
何かね?
中途半端な秩序?
中途半端な混沌?
それが許されないとしたら
どちらを選ぶかね?
我々が来る前の人間の世界は
どうだった?
秩序を喜んでいたのかね?

ひそかな楽しみ
という言葉があるが
それは秩序とは別のものでは?
自分の心を信じたまえ
人間は 神と悪魔と
どちらの存在に近いものなのか
君の心が一番知っているだろう
さぁ? どっちだ?
ふふふふふ・・・

≪閉じる≫



■道徳経

太上老君:
あー・・・
ロウもカオスも極端じゃな
もっとも 彼らは生まれ自体が
その極端の中からじゃからな
少し引いて考える ということが
できぬのじゃ
望みは高い方がよい と言うが
高すぎてもいかんのじゃ
何事もほどほどにな

わしの考えをずるい 卑怯だ
という輩もおる
しかし 大勢に流され
高きから低きに流れるという
のとも違うぞ
ロウの考えとカオスの考えの
良いところを学ぶのじゃ
ある意味 この生き方が
一番危険とも言えよう

勢力というのは 極端に
集まるものだ
しかし その中に於いて
真ん中を行くというのは
難しいのじゃがのう
はてさて 如何なものか・・・

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■黒皮のアイマスク

私設警官:
オザワ様
連れてきました

オザワ:
ああ ご苦労
この男か・・・
ソウルダイバーとかいうのは
・・・よし 警備に戻れ

私設警官:
はっ

ソウルダイバー:
わ わたしに何か用が?

オザワ:
おまえは 人の頭の中を
いじくれるらしいな・・・
危険人物だな・・・

ソウルダイバー:
わ 私の力は
人の治療のために・・・

オザワ:
・・・野放しにしてると
シンジュクの治安に関わるな

ソウルダイバー:
・・・・・・

オザワ:
ここで処刑してもいいんだが
・・・さてどうするか・・・

ソウルダイバー:
・・・判ったよ
言うことを聞くよ・・・
俺に何をさせようって言うんだ?

オザワ:
おまえは人の頭の中に
入り込めるんだろう?
だったら 俺を気分良くさせろ

ソウルダイバー:


オザワ:
そうだな・・・夢だな・・・
俺の夢の中に入って
気持ちいい夢を見させろ

ソウルダイバー:
な・・・それは・・・

オザワ:
出来ないってぇのか?

ソウルダイバー:
あ いや そうじゃない・・・
ただ 夢をいじるのは
非常に大変なんだ・・・
疲労もすごいし・・・

オザワ:
出来るならいいんだ
やれよ
変な真似しやがったら
私設警官がおまえを殺すからな
そうだな・・・
まずは俺がトウキョウすべてを
手にするところからだ
やがて日本を手にし
ゆくゆくは世界が俺の前に
ひざまづくってな夢だな
世界中の奴らが俺の命令に
従うんだ・・・
今日から頼むぜ
はーっはっはっは

ソウルダイバー:
・・・・・・

≪閉じる≫



■赤髪の人形

赤伯爵:
ん? 誰だ?

アリス:
こんにちわ
赤おじさん

赤伯爵:
おお アリスかよく来たね
でも今 おじさんは仕事を
してるんだよ
ちょっと待ってくれるかな?

アリス:
えー? おじさんはいつでも
アリスとあそんでくれるって
いったじゃない
ねー赤おじさん あそんで

赤伯爵:
ん・・・困ったな・・・
そうだアリス
何か欲しいものはあるかい?

アリス:
えー・・・
うーん・・・
じゃおにんぎょうさん

赤伯爵:
おお そうかい
今度はどんな人形がいいかね?

アリス:
うーんとね あかいかみのけ

赤伯爵:
よしよし
ちょっと待っていなさい

>5分後

赤伯爵:
よし アリス
これでどうだい?

アリス:
わーい あかいかみの
おにんぎょうさんだ
ありがとう 赤おじさん

赤伯爵:
妙なものをねだられずに
助かった・・・

赤い髪のゾンビなどいくらでも
いるからな・・・
ちょいと魔力で縮めるだけで済む
いつまでもアリスは
かわいいままだ・・・

≪閉じる≫



■燭台

アリス:
ねーねー 黒おじさん
アリス ほしいものがあるの

黒男爵:
うん? なんだね?

アリス:
アリスねぇ おおきなおうちが
ほしいな
まどがいっぱいあるおうち

黒男爵:
ア アリス・・・
それはダメだよ・・・
アリスは お日様にあたると
困る病気にかかっていると
言っているだろう?
それだけは勘弁しておくれ

アリス:
えー・・・
それじゃね えーと
アリス パパとママがほしい

黒男爵:
ア アリス・・・
それは・・・おじさんには
どうにもできないんだ

アリス:
えーっ・・・
じゃあ 赤おじさんに
たのもうかな

黒男爵:
そればかりは・・・
赤おじさんでもどうしようも
ないんだよ・・・

アリス:
ちぇっ・・・
つまんないの・・・
アリス まちであそんでくる

黒男爵:
あんな記憶を与えたつもりは
無いんだが・・・
子供とはいえ 人間の記憶は
時として悪魔の手に余る・・・
どうしたものか・・・
アリスは変わるべくも
ないのだが・・・

≪閉じる≫



■赤いカチューシャ

ベリアル:
こ これは美しい・・・
人間の子供か・・・

ネビロス:
間もなく蘇らせることができる
ただし ゾンビとしてだがな

ベリアル:
ああ まったく構わん
夢魔には無い美しさだな・・・

ネビロス:
そら 目を覚ますぞ・・・

アリス:
う うう ううん・・・
こ ここはどこ?

ベリアル:
・・・こ ここは・・・

ネビロス:
ここはアリスの家だよ
覚えていないのかい?

アリス:
う う・・・
おじさんはだれ?

ベリアル:
私は・・・赤伯爵だよ

ネビロス:
私は黒男爵だ

アリス:
あか・・・おじさん
くろ・・・おじさん

ネビロス:
ああ それでいいんだ

アリス:
あたし・・・どうしちゃったの?

ネビロス:
アリスは病気で寝ていたんだよ
ようやく病気が良くなってね
まだお外には出れないが
お医者さんが起きてもいいと
言ってくれたんだ

アリス:
・・・・・・
あたし・・・アリス?
何も・・・覚えていない・・・

ベリアル:
今はいいんだよ・・・
今は・・・

アリス:
思い・・・出せない・・・

ベリアル:
おじさん達は
アリスが遊びたい時に
いつでも遊んであげるからね

アリス:
う うん
ありがとう おじさん
あたし・・・お友達に・・・

>目を閉じるアリス

ベリアル:
どうした? また死んだのか?

ネビロス:
偽の記憶を植え込んだからな
少し寝かせた方が良いだろう
あまり急に動かして
身体が崩れたら大変だ

ベリアル:
あ ああ なるほど
今 寝る前に友達とか言ったな

ネビロス:
人間の時の記憶だろうが
何のことだか・・・

ベリアル:
よし なんでもいい
ゾンビを大量に再生させるぞ
かわいいアリスの友達を
大勢作る必要がある

ネビロス:
なるほど
アリスのためだ
頑張らねばならんな・・・

≪閉じる≫



■閻魔帳

>ヤマの法廷

ヤマ:
・・・その方
他人の自由を束縛し
害せし事明白である
よって懲役5年申し付ける
連れて行け

ヤマ:
次の者
ふむ・・・悪魔に対する
殺人罪か・・・

メシア教徒:
人間に仇なす悪魔だ
殺して何が悪い?

ヤマ:
ほう・・・
その方 悪魔なら殺しても良いと
申すのか?

メシア教徒:
神様はそう仰っている

ヤマ:
悪魔にも生きる資格はある
それを踏みにじる行為
許し難い
よって死刑を申し付ける
連れて行け

ヤマ:
なぜこうも毎日毎日
裁きをせねばならぬのか・・・
メシア教徒はまったく減らん
それどころか 日々増えて
いるようじゃ
どうしたものか・・・
よし! 次の者!

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■メシア放送台本

メシア教徒:
みなさんおはようございます
「おはようメシア」の時間です
今日も一日 神に祈りを捧げて
生きましょう
神は私達を見守っていて
くださいます
決して見捨てることはありません
信じる者は救われます

メシア教典第3章第2節に
神はその手を信者に差し伸べ
病を消し去った とあります
苦しみは神が消して下さるのです
今 我々は悪魔の手先に
苦しまされています
しかし 我々には神がおわします
不安に陥ってはいけません
ヤケを起こしてはいけません

人は元来 弱いものです
力だけに頼って生きていては
老人や女 子供は生き延び
られないではありませんか
子供が生き延びられないような
荒れた世界に未来はありません
メシア教典第4章第8節に
神の手から食物があふれ出し
それを食べた子供たちは皆
元気になった とあります

弱き者でも 神を信じ
神の御心にすがれば
必ず明るい未来が
やってくるのです
さぁ 我々と一緒に
神に祈りを捧げましょう
信じるのです
祈るのです
神の御心のままに・・・

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■九曜紋の根付

平将門:
皆の者 聞いてくれ
我々は武士である
領地を守り 治めるのが
武士として 領主としての
役目である

その我らの上に立つ者が朝廷だ
だが 朝廷が我らに何を
してくれた?
遠い京の地で
蹴鞠などして遊ぶ毎日だ
奴らには 我らの土地に
租税を課すことしか考えておらぬ
ただ毎日遊ぶためにだ
我らは土地を守るために
日々戦い続けているというのに
この数年 日照り続きで
関東の農民は租税に苦しんでおる
しかし朝廷は自らの楽しみの為
税を重くしようとしているでは
ないか!

私は思う
朝廷などいらぬ
私は本日 この場において
新皇を名乗ることにする
関東は 関東武士のものである
もう朝廷にへつらうことはない
我々は 我々の手で
我々の力で関東を
治めていこうではないか

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■こけ地蔵

>10世紀半ば

貴族:
なぜ失敗したのじゃ?

芦屋道満:
・・・・・・

貴族:
礼はお主の言うとおり
はずんだはずじゃ

芦屋道満:
もちろん わしは手はず通りに
事を進めた・・・

貴族:
おお! ではなぜ失敗した?
お主が引き受けてくれたのだ
もうきゃつの命は無いも同じ
だったはず

芦屋道満:
・・・・・・
たぶん・・・晴明のヤツだ

貴族:
なに!

芦屋道満:
わしは術を行い 式を飛ばした
しかし 誰かが邪魔をしたのだ
わしの式神を落とせる者・・・
晴明以外には考えられぬ

貴族:
・・・・・・

芦屋道満:
この話は無かったことに!

貴族:
な なんと!
そ それでは・・・

芦屋道満:
金は返す!
・・・それとも晴明相手に
戦うおつもりか?

貴族:
い いや・・・そ それは・・・
お主が勝てぬというのであれば
今の世に・・・

芦屋道満:
式の飛ばし合いとなれば
それこそ命がけになる
金より命が惜しければ
今回は引くしかあるまい
憎っくきは安倍晴明
いつかきっと・・・

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■晴明桔梗呪符

芦屋道満:
くっくっくっくっく・・・
ようやくだ・・・

一千年か・・・
時代が移れば別の陰陽道が
出てくると予見し
我が別心を封じておいたが
・・・ついに叶った
この身が真に蘇るとは
素晴らしきことよ

悪魔召喚プログラム・・・
我が世の呪にまさるとも劣らぬ
術のよう

さて 怨めしきは晴明であるが
はたしてきゃつは
転生しておるのか・・・

判らぬ事が多すぎる
まずはじっくりと力を付け・・・
この世界を乗っ取ってやらぬとな
地獄絵図はそれからだ・・・

くっくっくっくっく・・・

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