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資料室

●VISIONARY 内容●



■欠けたカップ

ヨシオ:
どうしたんだい?
急にニコニコして

ヒロコ:
私達つきあい始めてそろそろ
半年になるわね
ヨシオに会うのって
いつも楽しくて

ヨシオ:
真面目なだけの僕と・・・

ヒロコ:
・・・本当に判ってないのねぇ
あなた 女子の間で
結構人気者なのよ

ヨシオ:
え?

ヒロコ:
そこに気が付いてないってのも
いいところなのよねぇ・・・
私 いつまでも
ヨシオと一緒に
いたいわ

ヨシオ:
ああ 僕もそうだよ
ただ・・・

ヒロコ:
ただ って どうかしたの?

ヨシオ:
僕は最近 変な夢を見るんだ
最初はただの夢だと思って
いたんだけど・・・
似たような夢を何度も見ている
うちに 何か僕にはやるべき事が
あるような気が・・・

ヒロコ:
・・・・・・

ヨシオ:
どこかで妙なことが起っている
というか・・・世界がこう・・・
壊れているというか・・・

ヒロコ:
・・・怖いこと言わないで

ヨシオ:
あ・・・ああ ごめんごめん
心配掛けちゃったかな・・・

≪閉じる≫



■銀の聖杯

ヨシオ:
・・・ここはどこだろう・・・
僕は・・・
そうか、黒男爵の攻撃で・・・
もう痛みも感じない・・・
僕は死んだのか・・・
弱い人々を導こうと・・・
フツオ君達と
共に戦った日々は・・・
無駄になってしまうのか・・・

声:
そうではない

ヨシオ:
!? ・・・誰ですか?

声:
私は大天使ガブリエル
君のこれまでの努力は
神と共に見守っていた
もう一度 チャンスが
欲しくないかね?
神の使いとして 人々を導く
リーダーとなるのだ

ヨシオ:
僕が・・・

ガブリエル:
そう、君が千年王国への扉を
開く者となるのだ
神は次なる計画を用意してある
君には復活して 神の大いなる
計画の一翼を担ってほしいのだ

ヨシオ:
わかりました!
ぜ ぜひ僕に その役目を!

≪閉じる≫



■ひび割れた眼鏡

ワルオ:
ちくしょう・・・
ちくしょう・・・
なんでオレだけが・・・
あいつが勝手なことをいうから
言い返しただけじゃねぇか
みんなで殴りやがって・・・
仲間がいないとなにもできない
くせに・・・

オレは違うぞ・・・
一人で何でもやってやる・・・
ケンカでも 誰にも負けない
ぐらいになるんだ・・・
でも空手やボクシングじゃ駄目だ
今に何か起る・・・
オレには判るぞ・・・
力がいるんだ
生き延びるためにも
負けないためにも
ヒトに頼るヤツは生き残れない
時代が来る・・・

力が欲しい・・・
ちきしょう・・・
オレは負けないぞ・・・
力がいる・・・
誰にも負けないぐらいに・・・
もっと強くなりたい・・・
もっと強く・・・

≪閉じる≫



■人頭の旗

ヤマ:
その方がワルオか
我が軍のものと もめごとを
起こしたようじゃな

ワルオ:
・・・・・・・・・

ヤマ:
暴行傷害の他 悪魔4体への
殺害容疑も掛かっておる・・・
我がカオスに与せぬ罪人という
ことになるな

ワルオ:
ふざけるな
俺は歩いていただけだ
そっちが攻めてきたんじゃねえか

ヤマ:
その方 人間の身でありながら
・・・・・・
うぬ! ぬぬぬ!
その方 人間ではないな?
その方の体から溢れている気は
悪魔のものじゃ
しかし 心はヒトのもの・・・
どうしたものか・・・
ヒトの身でありながら
契約も結ばずに悪魔を
取り込んだというのか?
万死に値する罪であるぞ!

ワルオ:
ふん こんな時代だからな
生き抜くために俺は悪魔と
合体したんだ
俺は力が欲しい
どんなことがあっても・・・
何事にも 誰にも負けない力が
欲しい

ヤマ:
うむむむむ・・・
数々の悪行 本来ならば重罪に
処するところであるが・・・
お主の言うとおり 降りかかった
火の粉を払ったまでというのも
事実のようじゃ
そして その飽くなき力への欲望
天晴れである
まさに我が軍にふさわしい
ワルオと言ったな
その方 我が軍の・・・
カオス軍の力と成らぬか?

ワルオ:
・・・俺は誰かの手下になるのは
ゴメンだぜ

ヤマ:
うむ・・・
無論 我らから幾つかの指令が
出ることはあろう
しかし その手段はすべて
その方が自由に決めるがよい
そして 普段お主は自由に
行動してよい
しかも お主が手数を欲する時は
いつでも我が軍のモノを
好きに使ってよいぞ
どうじゃ 悪い話では無かろう?

ワルオ:
好きに使える力か・・・
もっと強くなれるかも
知れんな・・・

≪閉じる≫



■ガイア本尊の欠片

ガイア教教祖:
ああ お待ちしておりましたぞ
ワルオ殿

ワルオ:
話ってなんだ?

ガイア教教祖:
かねてよりの
ワルオ殿のお働きには
我ら一同感激しております
そこで 我らも
ワルオ殿の一助に
なろうかと・・・

ワルオ:
ん?

ガイア教教祖:
貴方のパートナーを見つけて
参りました

ワルオ:
パートナー?
別に欲しいとは思ってないが
・・・

ガイア教教祖:
名前は りえと申します
こう見えて 様々な魔法を
身につけております

りえ:
・・・・・・

ワルオ:
え? あ この子?
あ ああ そうか・・・

ガイア教教祖:
りえ おまえも
ワルオ殿に
挨拶しなさい

りえ:
・・・よろしく・・・

ワルオ:
あ・・・ん・・・
お おう・・・ よろしく頼むわ

ガイア教教祖:
これでワルオ殿には
一層ご活躍いただける
ことでしょう・・・

≪閉じる≫



■児童書

(幼い男の子&女の子)

・・・・・・

女の子:
あれ?
ヨシオくん
また本読んでるの?

ヨシオ:
うん
この本面白いよ

女の子:
かみさまのご本なの?

ヨシオ:
うん
救世主というひとのお話さ
昔の話なんだけどね
沢山の人が戦争したりしてて
弱い人たちが困ってたんだ
そこに救世主があらわれて
助けてくれるんだよ

女の子:
それが かみさまなの?

ヨシオ:
うーん
神様は別にいるんだ
救世主は神様の為に
頑張ってる人なんだ

女の子:
ふーん
あたし よく判んないや
じゃあね

ヨシオ:
みんな判らないって言うなぁ
まぁいいや
僕は面白いんだから
今でも弱い人は沢山いるんだから
お祈りするだけで助かるって
良いことだよなぁ
僕もそんな人になりたいなぁ

≪閉じる≫



■血塗れのエプロン

>呼び鈴の音がした

母親:
はーい

声:
すいません
ちょっとお聞きしたいことが

母親:
はい?

声:
このあたりで最近
行方不明になる人が
増えていまして
ちょっと 調べてるんですが

母親:
・・・・・・
どちら様ですか?

声:
ああ これは失礼
警察の者ですが

母親:
・・・・・・

声:
ちょっとドアを開けて
貰えますか?

母親:
・・・うちは大丈夫です
お帰り下さい

声:
あの・・・
警察ですよ開けて下さい

母親:
うちは母子で静かに
暮らしているんです
お引き取り下さい

声:
・・・フツオくん
というのは 息子さんですか?

>あわててドアを開ける母親
>ガチャ!

母親:
フツオが どうかしたんですか?
おまわりさん!

警官:
ああ ようやくですか
最近のヒトは用心深くてなかなか
昔のようにはいきませんな

母親:


警官:
ちょいと考えてることを
覗いただけで・・・

母親:
きゃーーーっ!

アマノサクガミ:
今 悩み事も考えずに済む所へ
送ってやるぜ
へーっへっへ・・・

母親:
ああっ・・・
フツオ・・・

≪閉じる≫



■曇ったシェーカー

バーテン:
お嬢さん あんた・・・

ヒロコ:
隠さないでください
私には判るんです
ここが・・・

バーテン:
おっと・・・声が大きいよ
そりゃあんたの力は知ってるさ
魔法も予知能力も本物だ
でもなぁ・・・
そりゃ 俺たちが行動を始めてから
日も浅い
ちゃんとリーダーと呼べるような
ヤツもいないさ
ゴトウやアメリカ兵に恨みを持つ
人間の集まりだ

ヒロコ:
ええ ですから 私のこの力が
少しでも役に立てれば・・・

バーテン:
違う違う・・・レジスタンスに
入るってことは ヘタをすると
命が危ないってことだぜ
俺たちはあんたの力が欲しい
でも 若い娘の命と引き替えじゃ
ウンとは言えないよ・・・

ヒロコ:
私の力を信じて下さい
もうすぐ恐ろしいことが起きます
それまでに・・・
それまでに私には やらなければ
いけないことがあるんです
お願いします・・・

バーテン:
あんたなら皆をまとめ上げる
リーダーに成れるかもしれん
だがなぁ・・・

≪閉じる≫



■白い少女のカメオ

声:
目覚めよ

ヒロコ:
・・・・・・

声:
目覚めよ

ヒロコ:
・・・う ううん・・・

声:
おまえの使命は終わったのか?

ヒロコ:
私は・・・
フツオを送り出すのが
精一杯で・・・

声:
フツオは時の狭間で
復活を待っておる
あれから三十年経った

ヒロコ:
よかった・・・
彼は助かったのですね・・・
私の役目はここまで・・・

ヒロコ:
違うわ!

ヒロコ:
あなたは?

ヒロコ:
私よ
私はあなた
あなたは私

ヒロコ:
私は死んでしまったの・・・

ヒロコ:
いいえ
とうとう見つけたわ
わかるでしょ
私はあなたの生まれ変わり
でも あなたの知識と知恵と
経験が足りないの
私はフツオを手助けする
力が欲しい
今の私に必要な 昔の私を!
お願い!
彼女の心を私のもとへ!

声:
そなたたちが重なり合うのも
運命であろう
ニ心を一心とするには危険が
ともなう
私が手助けしてやろう
やがてフツオも
そなた達の元へやってくる
そなた達・・・
いや そなたを助けにな・・・

≪閉じる≫



■極秘手配書

>前方で自衛隊が検問をしている

(幼馴染の)ヒロコ:
なに?

>一人一人 名前をチェック
しているらしい
やがてヒロコの番に
なった

自衛隊員:
名前は?

ヒロコ:
ヒロコよ

自衛隊員:
ん? ヒロコと
いうのか
よし ちょっとこっちへ
来て貰おう

ヒロコ:
え? ま まってよ
私がいったい何を・・・

自衛隊員:
今は非常事態だ
調べたいことがある
なんなら逮捕してもいいんだぞ!

ヒロコ:
い いやよ ちょっと・・・
ヨシオがシンジュクで
待ってるのに・・・

自衛隊員:
どのみちシンジュク方面は
封鎖されている
こら! おとなしくしろ!
うん? ・・・この娘は
ゴトウ司令官が仰っていた
要注意人物に年齢が近いな
イチガヤの駐屯地ではなく
ロッポンギの研究所の方が
いいかもしれん
・・・よし
ロッポンギまで護送だ
気を付けろよ 本物なら
妙な術でも使うかもしれん

ヒロコ:
ヨシオが言っていた
何かって・・・
まさかこれ?
いや た 助けてーー!

≪閉じる≫



■ヒスイの指輪

赤伯爵:
これでよし・・・
かわいいアリスの為だ
この街をにぎやかにせねばな
蘇った者共よ
しばらくするとおまえ達の姿は
以前と変わりなく
見えるようになる
このロッポンギで楽しく
暮らすがよい

ヒロコ:
あ あたし・・・
ピカッっと光ってから・・・
どうなっちゃったの?

赤伯爵:
ぬ!
貴様ボディコニアンのくせに
記憶が残っておるのか?
何かが・・・
何かがおまえを守っている
ようだな
・・・どうしたものか・・・

ヒロコ:
きゃ! わ 私 この姿・・・
どうなっちゃったの?
気持ち悪い・・・
私 死んじゃったの?
体がボロボロなのに
骨まで見えてるのに
ちっとも痛くないし・・・

赤伯爵:
体はボディコニアンだが・・・
まったくわからん・・・
仕方がない 閉じこめておけ!

ヒロコ:
私 私・・・
どうなっちゃったの・・・
助けて・・・
ヨシオ・・・

≪閉じる≫



■バタフライナイフ

>大破壊直後

オザワ:
い いて いててて・・・
何だったんだ今のは・・・
ゴトウのヤツ
何かミスりやがったな・・・
お? 何だこりゃ?
こいつが持ってるのは・・・
オレの悪魔召喚プログラムより
性能が良さそうだ・・・
・・・まぁどうせ死んだ
ヤツには必要ねぇな
この俺様が貰っといてやるぜ
へ へへへ・・・
これでもっと大勢の悪魔が
呼び出せるな・・・
へ へへ へへへ・・・

>大破壊10年後
>とあるビルのオフィスで

ヤクザ:
なんだてめえは!
う うわーっ!

親分:
何事だ? 騒がしい・・・

オザワ:
こんちわ 親分
俺の名前はオザワだ

親分:
・・・ほう
おまえか オザワってのは
ずいぶんとオレのシマで
暴れてくれてるらしいな

オザワ:
ああ それも今日で終わりだ

親分:
なんだ? 出て行くのか?

オザワ:
くっくっく・・・
悪いな
今日からこのシマは
俺が仕切らせて貰う

親分:
なんだてめぇ!
ふざけるんじゃねぇ
おい やっちまえ

オザワ:
ふんっ
こっちも援軍を呼ぶとするか
さぁ仲魔よ 出てこい!

親分:
あ 悪魔呼べるのかおまえ!
ぎ ぎゃーーーぁっ・・・

オザワ:
・・・くっくっく・・・
これでシンジュクの街は
俺のものだ・・・
もう俺様のシンジュクは
誰にも手出しさせねぇ
金も人も全部俺様のものだ
わっはっはっは・・・

≪閉じる≫



■自衛隊部隊章

ドンドンドン!

幕僚長:
ん? 入りたまえ・・・
・・・・・・
どうしたんだ!

君たちは何だ!
ゴトウ一佐! 答えたまえ!

ゴトウ:
幕僚長・・・
申し訳ありませんが
本日ただ今より・・・
ここ 市ヶ谷に駐屯する
全部隊の指揮権を
私に一任して頂きます

幕僚長:
な! なんだと!
これは反乱か?
ゴトウ一佐!

ゴトウ:
何とでもお呼び下さい
私達は もう待てないのです
多くの若者達が私の意見に
賛同してくれました

幕僚長:
待てない?
悪魔がどうとかの話しかね?
それには警察が動いておる
君は文民統制という言葉を
知らんのかね?
自衛隊は たとえ何事があっても
行政府からの命令がなければ
動くことはまかり成らんのだ

ゴトウ:
日本が滅びることが判っていても
ですか?

幕僚長:


ゴトウ:
私は・・・
こんな力を得ました
(ヌエ召喚)

幕僚長:
う! うわっ!
あ 悪魔・・・

ゴトウ:
そうです
私は悪魔を呼び出す
力を得たのです
(ヌエRETURN)
悪魔を使って得た情報は・・・
アメリカは悪魔の存在を恐れる
あまり ここ トウキョウに
I.C.B.M.を撃ち込もうと
しているのです

幕僚長:
ま まさか そんな・・・
70年安保により アメリカは
我が日本の同盟国であることは
明白だ!

ゴトウ:
まだそんなことを!
時代は変わったのです!

幕僚長:
しかし 文民統制が・・・

ゴトウ:
私は私の方法で 手段で 力で
この日本を守って見せます!
おい! 幕僚長をお連れしろ

兵隊:
はっ!

ゴトウ:
・・・・・・
私はこの手でアメリカから・・・
ヤツラの手から皆を守ってみせる
唯一神の好き勝手には
断じてさせん・・・

≪閉じる≫



■30W拡声器

ゴトウ:
諸君!
我々はついに指揮権を得ることが
できた!
当面 我々の真の目的を
知らぬ者達は我々を反乱軍と
呼ぶであろう!
しかし 我々は知っている!
これが これこそが正義の為の
戦いであることを!

私は先ほど 戒厳令を出した!
当座の目的は 諸君に何度も
述べたとおり アメリカが
行おうとしている大虐殺を
止めることである!
しかし 我々はさらに先を
目指している!

我々は西欧文明に蝕まれている
我ら大和の心を失い
自ら文化を失い
未来の日本に何が残せると
いうのだ?
きゃつら西洋文明に
鉄槌を食らわせ
日本と世界の人々が共存できる
真の文明を築こうではないか!

敵は我々人間をめしいて働かせる
事しか考えておらぬ西洋の
神々である!
しかし我らにも味方はいる!
悪魔と呼ばれる 自由意志を
持った いにしえの神々だ!

諸君!
悪魔を恐れてはいけない!
人々と共存し 個々の意思を
尊重する者は いにしえの神々
だけなのだ!
西洋の神々は 人間を奴隷程度
にしか考えておらん!
我々には崇高な使命がある!
人々の為の 真の理想郷を
築き上げる事こそ
我々の真の目標なのだ!

≪閉じる≫



■歯型のあるボール

>フツオ 小学5年生

母:
フツオ!
フツオ!
早くいらっしゃい

・・・・・・

母:
ナカジマさんのところから
貰ってきたのよ

・・・・・・

母:
そう・・・
喜んでくれてお母さんも
うれしいわ
あなた 前にペットが欲しい
って言ってたでしょ?
名前?
パスカルっていうそうよ
変わった名前ね・・・
呼んでご覧なさい

・・・・・・

パスカル:
ワン!

母:
(沈みがちなフツオが
 こんなに・・・      )
(パスカルを貰ってきて本当に
 良かったわ        )

パスカル:
バウ! ワウ!

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■パスカルの首輪

>大破壊後

パスカル:

グルルル・・・クーン
ココモフツオノ
臭イハシナイ・・・
人ノ身デハ アノ大破壊ハ
乗リ越エラレナカッタカ・・・
クーン・・・

>数年後

エキドナ:
わらわのかわいいケルベロスや
もっとこっちへおいで

パスカル:
グルルルル・・・

エキドナ:
どうしたのじゃ?
わらわのもとに参るのが
いやだと申すのか?

パスカル:
・・・今ノオレニハ
別ノ主人ガイル

エキドナ:
なにを申す
そなたの母は わらわじゃ
・・・今 別の主人と申したな
その主人とやら そなたと共に
おらぬではないか

パスカル:
・・・
オレハ主人ヲ捜シテイル・・・

エキドナ:
見つかりもせぬ主人など
捜すのはやめい
わらわの元で働けば良いでは
ないか
わらわはカオスの王国成立に
尽力しておる
そこでは力あるもの全てが
自由なのじゃ
そなたも協力してたもれ
それとも・・・
母の命が聞けぬと申すのか?

パスカル:
勘弁シテクレ・・・

エキドナ:
うぬぬ・・・
そなた これを喰らっても
まだそんなことが言えるのかな?
それっ!!

パスカル:
グ・・・グワッ・・・ガーッ!
ガガガガ・・・

エキドナ:
くっくっく わらわの毒で
そなたの主人とやらの記憶を
消してみようぞ

パスカル:
ガ・・・フツオ・・・
クーン・・・

エキドナ:
もうすぐ もうすぐ要らぬ記憶は
消え去る・・・
わらわの元で・・・
そうじゃ 門番でもして
暮らすのが良い
くっくっく・・・・

≪閉じる≫



■蛇の腕輪

ルイ・サイファー:
おまえに頼もうと思ってるのは
彼なんだが・・・
どうだね?

ゆりこ:
・・・まだ子供ね・・・

ルイ・サイファー:
ふむ・・・確かに・・・
役不足かね?
私としては 彼はかなり有望だと
思っているんだ

ゆりこ:
色仕掛けが通じるほど育っていれば
いいんだけど・・・

ルイ・サイファー:
ふっ・・・

ゆりこ:
名前は?

ルイ・サイファー:
フツオ

ゆりこ:
私のやり方で良いですか?

ルイ・サイファー:
ああ 自由にしたまえ
最終的に我が側につけることが
出来るなら・・・
過程はどうであれ 構わないよ

ゆりこ:
ではまず夢の中で・・・

ルイ・サイファー:
私としては
おまえに期待してるんだが・・・
人間というやつは不思議でね
損得や欲望だけでは
決まらない部分が多い
その点ではメシア教徒の方が
扱いやすいな
彼らは一途だからね
かえって御しやすい

ゆりこ:
あの少年は?

ルイ・サイファー:
ふむ
まだ精神が成熟してない分・・・
どちらに転ぶのか・・・
私としては吉報を待ちたいんだが
そうなるとは限らないかな
とにかく楽しみにしてるよ

ゆりこ:
はい・・・

≪閉じる≫



■黒き月の雫

ルイ・サイファー:
そろそろあきらめて貰おうか

ゆりこ:
・・・・・・

ルイ・サイファー:
おまえにも判ったろう
彼はおまえの力で
どうこうできる相手じゃない

ゆりこ:
もう少し時間を・・・

ルイ・サイファー:
いつまでだね?
いつまで待てば
彼を我が側に引きずり込めるの
かね?

ゆりこ:
・・・・・・

ルイ・サイファー:
おまえも気が付いて
いるんだろう?
彼の信念は 確固たるもの
ではないんだが・・・
奇妙な頑固さがある
・・・・・・
ワルオに付いて
貰おうか

ゆりこ:


ルイ・サイファー:
ワルオもまた有望だ
力を信じるという意味では
フツオより上だしな

ゆりこ:
・・・・・・

ルイ・サイファー:
おまえが望むように全ての事が
運ぶわけではないぞ
ワルオの元へ行け

ゆりこ:
・・・はい・・・

≪閉じる≫



■百合の花束

リリス:
私が何を望んでいたか判る?
私の望み・・・というより
カオスの理想は 人と悪魔の
一元化よ

人は唯一神の下に産まれたわ
神の下に隷属させられる為に
産まれてきたの
でもそれは 決して幸せなこと
じゃないわ
そこには自由がない
私は最初の人間の妻だったの
でも 人間が自由になりすぎる
ことを嫌った唯一神に
別れさせられた・・・

・・・私達悪魔は 太古の昔に
神と袂を分かち合ったの
悪魔と神は相容れない仲なのよ
神が自らのために作り上げた
人間を永遠にしばろうと
するのなら
私達は 人間との間に子孫を作り
自由に生きるわ
神に縛られない
自由な未来への象徴・・・
私は そんな子を身ごもり
たかった・・・
私の・・・
どこがいけなかったの?

≪閉じる≫



■合衆国国旗

トールマン:
・・・はい 大統領閣下
日本はもはや・・・

大統領:
ふむ・・・
駐屯している我が軍の力では
どうにもならんか

トールマン:
確かに極東軍の力は強大です
しかし 今や悪魔どもの数は
増える一方なのです
海の魚を銛でいくら突いても
魚を減らせるわけでは
ありません

大統領:
ふむ・・・

トールマン:
戒厳令発動の背景にあるのは
人の手による秩序の回復では
ありません
後ろ盾に 高位の悪魔が
いるものと思われます

大統領:
・・・混乱に乗じた悪魔共の
人間支配 か・・・
君の言う トウキョウ浄化も
やむを得ぬか・・・
秩序維持のために
義性は付き物だからな

トールマン:
一度腐ったものは
一部を取り除いてもまた腐ります
この際 大幅な浄化をして
残った人間を導く方が
得策でしょう

大統領:
よし I.C.B.M.発射を
許可しよう
君は大丈夫かね?

トールマン:
はい
策は講じてあります

大統領:
トールの雷に打たれても
自分が倒れるわけはないか・・・
ハッハッハ

≪閉じる≫




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