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資料室

●百物語一覧(克哉)●


全16話。

一人暮らしのEさんが自宅のアパートで寝ていると
浴室でバチャバチャ水を使う音がした。
Eさんが行ってみると水はもう止まっており…
床に煤のような黒い足跡がついていた…
そのアパートでは以前大きな火事があり、
逃げ遅れた子供が焼死体で発見されたらしい…

この前テレビを見ていたら、モノクロ映像が
流れ始めた。古い映画か何かかな…。そう思って
チャンネルを変えると、全部モノクロだった…
テレビを消すと、背後に人の気配がした。
それが誰か、振りかえらなくてもすぐに判った。
去年死んだ、おばあちゃんだ…

殺人事件の検死に立ち会うと、必ず妙な夢を見る。
被害者らしき人物がやってきて、こう言うんだ…
「事件が起きてから来てもらっても、遅いんだ」
もっともだという気もするし、
そう言われてもなぁという気もする。
複雑な心境だ…

この前、自宅で親子丼を作っていると
鶏肉から妙な声が聞えてきた。
「ど、どうか、娘の命だけは…」
その鶏と卵、
そうやら本当に「親子」だったらしい…。

お盆の日のこと。電話がかかってきたのでEさんが
出ると、叔父からだった。色々世間話をしていると
突然電話が切れ、Eさんの母親が帰ってきた。
「今ね、叔父さんから電話があったよ」
Eさんがそう言うと、母親は怪訝そうな顔をして…
「叔父さん、お正月に亡くなったでしょ…」

小学校の帰り道、E子ちゃんが
いつものようにスーパーの前を横切ろうとすると
突然あたりが真っ暗になった…
E子ちゃんが顔を上げると
大男が目を赤く点滅させながら
長い鎌を振りかざしてくる!!
「これっ、そんなところで何をしとるんぢゃ」
その声で我に返ったE子ちゃんは、なんと………
点滅する踏切の中に、一人で立っていたそうだ

最近、Kさんの子供の様子がおかしいらしい。
なんでも、家の一番奥の部屋に「だれかがいる」と
言って聞かないのだとか…
その部屋は仏間だ。そのせいかもしれない…
Kさんはそう解釈しているが、
本当のところは誰にも分からない…

スピード狂のFさんが
高速道路を140kmで飛ばしていたところ、
白装束の老婆が猛スピードで追走してきた…
車イスで!!

交通事故の野次馬の中に、
被害者の姿が混じってる事があるんだ…
ドッペルゲンガーか、あるいは亡霊か…!?

この前、スピード違反で車を止めたら…
……………………………………………
…だれも乗ってなかった。

国道沿いに住むOさん。ある夜、窓に強い光が
差込んでくるので外を見てみると、な、なんと!
直径10メートルほどの、真っ白な少年の顔が!
その顔は光を放ちながら次第に大きさを増し
突然すぅーっと夜空に消えたそうだ。
その国道は、死亡事故の多発地帯だった…

このサングラスには、奇妙なものが映るんだ。
そこにいるはずのない人とか、歴史上の人物とか…
そろそろ買い換えようかなぁ…

N君が彼女を家に呼んだ時のこと。
他愛ない話で盛り上がっていると
突然彼女は窓を指差し、悲鳴を上げた!!
N君がもう一人、窓の外にもいたらしい…

一人暮しのTさんが帰宅した時、家の中に
何やら人の気配を感じたそうだ。「泥棒かな?」
そう思って各部屋を調べていると…
「ドンッ!!」
何者がTさんにぶつかり、トイレに逃げ込んだ。
彼は追いかけ、勢いよくドアを開ける……と!!
1枚の古い板切れが落ちていた。
父親の位牌だった…

1年ぶりに田舎へ帰ったE君。
夜も遅く疲れていたので早々と布団に入ると、
以前かわいがっていた猫がもぐり込んできた…
朝目を覚ますと猫がいない。母親に聞いてみると…
「あの猫ねぇ、3日前に死んじゃったんよ。
ゆうべあんたに言おうと思ってたんやけど…」

何年か前に、大きなトンネル事故があっただろう?
そのトンネル…普通は2分で抜けられるんだが、
事故発生と同時刻に中へ入ると…
通り抜けるのに
30分近くかかるらしい…

 


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